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アル・パチーノ、新型コロナで一時心肺停止に ─ あの世に逝きかけ「そこには何もなかった」と言い表す

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『ゴッドファーザー』シリーズや『スカーフェイス』(1983)『ヒート』(1995)など数多の名作で知られるレジェンド俳優アル・パチーノは、2020年に新型コロナウィルスに感染した際、一時心肺停止に陥り、「あの世」に逝きかけたことがあったという。に語っている。

パチーノが新型コロナを罹患したのは、まさにウィルスが感染拡大の猛威をふるっていた頃のこと。当時の状況について、「死にかけたんです」と、壮絶な闘病を語っている。「心拍が停止していたと言われました。”ここにいるけど、ここにいなかったよ”と。”わあ、記憶がないぞ”と思いましたね。何もないな、見覚えのないお粥はあるなと」。

パチーノいわく、始まりは「尋常じゃなく具合が悪い」と感じたとのこと。そこから「発熱して、脱水状態になって、その他もろもろありました。それで、誰かに看護師を呼んでもらい、水分補給をしてもらいました。自宅で座っていたら、逝ってしまいました。心拍が止まってしまったんです。」と、みるみる症状が悪化していったことを振り返っている。

「ほんの数分で、彼らが来てくれました。救急車が家まで来てくれたんです。リビングルームに6名の救急医療隊員がいて、2名の医師がいて、彼らは宇宙空間か何かから来たみたいな服装をしていましたね。目を開いて見た時は衝撃でした。みんなが私の周りにいて、”彼が戻ってきた、ここにいる”って。」

迅速な対応に助けられ、無事に一命を取り留めたパチーノ。霊的な波紋のような体験はなかったのかと問われているが、「白い光も何も見えませんでしたよ。そこには何もないんです」と、向こう側の世界を垣間見た経験を言葉にしている。

「ハムレットにあるように、『生きるべきか死ぬべきか(To be or not to be)』『旅人が帰らない未知の国(The undiscovered country from whose bourn no traveler returns)』でした。彼は『これ以上何もない(No more)』と二言で言いましたが、まさに何もなかった。ただ逝くだけ。人生において、こんなこと考えもしませんでした。でも俳優が”一度死んだことがあるんだ。何もないってどういうことなんだ?”って言うのは良さそうですよね。」

数奇な体験を経て、84歳の現在も精力的にキャリアを継続しているパチーノ。クライムミステリー『In the Hands of Dante(原題)』や、シェイクスピアの『リア王』を翻案した『Lear Rex (原題)』、キューバ革命指導者フィデル・カストロが1960年にニューヨークを訪れた際のエピソードを描く『Killing Castro(原題)』など待機作が多数控えている。

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