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小中体育館の空調整備、中央通り再編、「道の駅」も検討、四日市市が過去最大1453億円余の一般会計当初予算案発表

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四日市市が過去最大の当初予算案を発表した=四日市市諏訪町

 三重県四日市市は2月5日、2025年度の当初予算案を発表した。一般会計は1453億2000万円(前年比5.8%増)で過去最大。特別会計925億6300万円、企業会計758億9100万円などを加えた総額3138億2490万円も過去最大になった。

 森智広市長はこの日の定例記者会見で、「新事業も多く、新しい1歩を踏み出す1年でもある」と語り、2025年度が市の総合計画の中間見直し後のスタート年度でもあることから、予算案の性格を「新たな5年の始まりを告げる未来に続くまちづくり予算」と表現した。

 一般会計の歳入は、市税収入で722億1910万円を計上した。賃金の引き上げ、堅調な企業業績で個人・法人市民税は増加したものの、固定資産税が償却資産の減価償却が進み、市税収入全体ではほぼ横ばいの見通しだという。

 一方で、人件費増、人手不足による建設コスト増など物価高騰の影響が見込まれることや、中央通り再編事業の進捗、消防指令システム整備、温水プール整備、霞ヶ浦第1野球場大規模改修など投資的経費が増えていることから、基金や市債を活用しながら主要事業のを進展させるという。具体的には、財政調整基金繰入金16億3700万円や都市基盤・公共施設等整備基金繰入金18億1483万円を、市債は前年度を6億7440万円上回る93億2290万円を、それぞれ計上したという。

森智広市長が発表したネーミングは「未来に続くまちづくり予算」

〇全小中学校の屋内運動場、特別教室などで空調整備

 おもな歳出では、小中学校の屋内運動場(体育館、武道館)、特別教室の空調設備をリース方式で整備する。当初予算には関連工事費など355万円を計上したほか、業者の選定、設計、設置工事や維持管理費用などをまかなうため、2025年度から2034年度までに限度額56億6779万円の債務負担行為を盛り込んだ。おおむね、2026年度までの設置をめざしているという。

 昨春、6年ぶりに発生した保育所の待機児童の解消のため、保育士を確保するための就労奨励金(10万円)の対象を、従来の勤続年数「1年、3年」から、「1年、3年、5年、7年、10年」に拡大(2億7947万円余)するほか、人材派遣会社への保育士派遣業務委託を導入(2億694万円余)する。

〇3年ぶり花火大会、あらたなランニングイベント開催へ

 文化・スポーツ・観光分野では、実行委員会方式で四日市花火大会を四日市港千歳地区に会場を移して3年ぶりに開催し、経費の一部を助成(7000万円)する。開館後40年以上が経過した文化会館は、排水管や空調の設備などを大規模改修(2億4840万円)する。施設は2025年10月~2026年9月まで休館となる。中央緑地、三滝通り、臨港通りなどを走る10キロの新しいランニングイベントを行う(3590万円)。開催は2026年2月1日を予定している。

〇鵜の森、諏訪の公園整備や「道の駅」設置検討

 中央通り再編は円形デッキの完成や通りの公園化、車道の集約などを進める(39億1520万円)ほか、鵜の森公園、諏訪公園の整備(3億6455万円)を進める。県北部で東海環状自動車道や北勢バイパスを含む道路整備が進み、利便性が高まることが見込まれるため、休憩施設や災害時の拠点になることも考えた多機能な「道の駅」をつくる調査や検討(600万円)をする。

 古い消防指令システムを更新する工事や、消防指令センターの改修工事をし、2026年4月の運用開始をめざす(20億165万円余)。南消防署西南出張所の建築工事は同年3月運用開始をめざす(2億9228万円余)。

〇終活支援の合葬墓、大阪・関西万博での四日市PR

 終活支援のひとつとして、民営との役割分担を整理したうえで、北大谷霊園内に合葬墓を設置するための基本設計など(100万円)をする。

 難聴高齢者の認知症発症やフレイルを予防するため、補聴器の購入費を助成する(566万円余)。健康危機管理の役割を果たす衛生検査施設を鈴鹿山麓リサーチパーク内に整備(7億3800万円)する。

 市の地場産品や特産品をPRする地域ブランド「泗水十貨店」の正式販売を始めるほか、大阪・関西万博の三重県ブースで、AR、VRを使って四日市の工場夜景などを見せるイベントを見せる(9135万円余)。万博での市の展示は8月23日が予定されているという。

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