教員・池田さん 子どもの挑戦 食で後押し キッチンカー購入へCF
横浜市立小学校で教員や副校長の経験があり、現在は都内の小学校で非常勤講師やまちづくりに関わる活動をしている池田孝さん(48)が、キッチンカーをベースに子どもたちの「やってみたい」ことを実現させるためのクラウドファンディング(CF)に挑戦している。キッチンカーでのホットドッグ販売に子どもに関わってもらうことを目指し、車の購入資金の一部となる150万円を目標にしている。
「やってみたい」を応援
池田さんは教員として子どもと向き合う中、児童が何かをやってみたいと思っても、周囲に受け止める大人がいなかったり、環境が整っていないことで、あきらめてしまう光景を数多く見聞きしてきたという。「その結果、やってみたいという思いさえ浮かばなくなってしまう」と指摘する。25年の教員生活の中で「『やってみたい』を実現した子どもは、大きな満足感や幸福感を感じていた」と力説する。
料理で笑顔広げる
子どもの思いを実現に移せる環境づくりが必要だと考える中、過去に行った手作り料理を子どもと一緒に食べるイベントでの経験を思い出した。「料理を手に取った人が笑顔になり、その場にいた人の中に温かい空気が広がるのを感じた」と振り返る。
「食」が生み出す幸福感と子どもの挑戦を後押しする環境をキッチンカーを使って全国に広めようと、CFで車の購入資金の一部となる150万円を集めることにした。3月11日に始め、4月21日時点で約130万円が集まっている。
キッチンカーでは、ホットドックや野菜スープの販売を計画。子どもにメニューを考えてもらったり、一緒に販売を行うことを想定しており、すでに今後のイベント出店も決まっている。
池田さんは「キッチンカーなら全国、どこへでも行ける」としており、震災の被災地での活動も視野に入れている。CFは5月11日まで。