相手に納得してもらうための「エビデンス」は場合によって使い分ける【眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話】
【ACTION 説得】相手が納得しやすくなるフレーズ「データによると」
話に信憑性を持たせる「エビデンス」
会社の会議やプレゼンテーションで、相手を納得させたいとき、何よりも説得力を持つのがエビデンスです。エビデンスとは「話を構築していく上での根拠」のこと。単に自分の好みや、想定だけで話しているのではないという「客観的な視点」を盛り込むと、話に信憑性を持たせることができます。
話の流れとしては、まず結論を提示した上で、「なぜなら、◯◯というデータがあるからです」と、示していくのが効果的なやり方。こうすることで、自分勝手な意見ではなく、理知的で客観的な主張であることが伝わります。
エビデンスには、公式に認められた研究結果や、メディアなどが発表したデータなどが挙げられます。そこには、ある種の「権威」があるからです。また、近年では、ネットによる「口コミ」なども、根拠になるでしょう。多くの人の声が集まる場所では、より「リアル」な情報を得ることができるからです。
人はタイプによって、客観的なデータやロジックを重要視する人と、現場や身近な人の声を重要視する人とに分かれます。相手がどのような根拠に信頼を寄せているのかを判断し、うまく使い分けていくのが大きなコツです。
なお、もし明確なエビデンスが示せない場合も、「こっちのほうが好きだから」というように、何かしらの理由は述べましょう。少なくとも、明確な理由を挙げないよりも、「論理的で正当な主張」というニュアンスが出るからです。
データと他の人の意見を上手に使う
データを使う
「〇〇は××です。なぜかというと、△△という研究データがあるからです」
まず結論を提示し、次にその根拠を説明する客観的な主張であり、自分勝手な意見ではないとの印象を与えられる自分の主張が受け入れられやすくなる
他の人の意見を取り入れる
「有名な口コミサイトでの評価も高いから、このお店がいいと思います」
「専門家が言っていた」「メディアが発表している」というような、権威のある意見を入れると、納得してもらいやすい「知人の◯◯さんもそう言っていた」「口コミでの評判がいい」という、リアルな声も説得力が増す
明確なデータがない場合は
「どうしてこれがいいの?」「ピンと来たからです」
明確な理由がない場合でも、「私の好みだから」というように、何かしらの理由を示すだけで「論理的で正当な主張」に聞こえる
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話』著:五百田達成