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妊娠中に感じた、周囲の冷たい言動と敏感になりすぎていた私の体験記

たまひよONLINE

ライターの“ミッキ”です。1才7ヶ月の息子を育てながら、執筆の仕事と家事をこなす日々です。不妊治療を経て、32歳で妊娠し、息子を出産しました。妊娠中は良いことも悪いこともたくさん経験し、日本で子どもを生むことの大変さを改めて考えさせられました。

いつの間にか、世間に対して遠慮している自分…


2年におよぶ不妊治療をへて、念願の第1子を妊娠しました。しかし、世のなかの人々がみんな、妊婦を歓迎してくれるわけではありません。「妊婦というだけで他人に不快な気持ちを与えているかもしれない」と考えた私は、役所からもらった妊婦さんのキーホルダーを極力つけないようにしていました。

しかし、「おなかがでていない妊娠初期、何かあっても私が妊婦だと気がついてもらえないかもしれない」と考え直し、キーホルダーをつけることに。でもどこか遠慮があり、バッグのなかへ忍ばせるようにつけていました。

実際にキーホルダーをつけてみると、声をかけてくれる年配の女性、バスの席を譲ってくれた女子高生など、良いことがたくさんありました。「世のなか、捨てたものではないな」と思い直すこともたびたびでした。

いつもの買い物が恐怖に! トラウマになった体験


しかし、妊娠生活にもすっかり慣れた妊娠9ヶ月ごろのこと、普段から利用しているスーパーで怖い体験をしました。

いつもどおり買い物をしていると、前から年配の男性がやってきました。おなかが大きくなってきた私が、「ちょっと、すみません」と一言声をかけて、先に前へ行くと、その男性があからさまに舌打ちをしたのです。そして再度店内で会ったとき、私に近づいてきてぶつかろうとしました。身の危険を感じましたが、恐怖心から叫ぶことすらできませんでした。

「私もおなかの赤ちゃんも何も悪いことをしていないのに」と憤りを感じ、怖さと悲しさと悔しさとでいっぱいになりました。

それ以来、ひとりでの外出は大きなリスクだと考えるようになりました。「もしおなかの赤ちゃんに何かあったらどうしよう」と不安でたまらなくなったのです。

悪気ない友だちの言葉にも傷ついてしまう


先の経験がトラウマになり、買い物はすべて夫についてきてもらうことにしました。しかし、このあとも私としては傷つく経験をすることになりました。

出産前に女友だちと会う約束をしていたときのこと。遠方に住んでいる私に、「1時間以上電車に乗って、都会まで出てきてほしい」と頼んできたのです。こちらの都合ばかり言うのは気が引け何も言えず、でも不安でした。それ以来、なんとなく疎遠になってしまいました。

親戚の叔母に言われた忘れられない一言


妊娠中は、人の言動に過敏になってしまうことが多かったのを思い出します。今でも忘れられないのは、苦手な親戚から言われた一言。

「妊娠までに長いことかかったけど、やっと授かったね。この調子で次も産まないと」と明るく言われたのです。とても困惑し、「なぜ次の出産のことまで言及されないといけないの」と怒りを感じたのを覚えています。

妊娠中は些細な一言でも傷つきやすいのだと痛感した出来事でした。「同性でも女性のつらい気持ちが分からない人がいるのだ」と、とても落ち込みました。

日常生活の中で、妊婦が不快な言動を受けることはたくさんあるんだなと感じました。ただ1度でも苦い経験をすると、その記憶が頭に強く残ってしまうように思います。しかし、妊娠中はつらいことばかりではありませんでした。私も周囲に対して過敏になりすぎていたかもしれません。さまざまな人から親切にされることが多く、今では幸せな妊娠生活だったと感じています。

[ ミッキ * プロフィール]
今はやんちゃ盛りの1歳7ヶ月の息子を育てながら、空いている時間に執筆をしています。最近、育児の癒しとなっているのが好きなドラマとアニメを夜中に視聴することです。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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