備蓄米の一時放出 なぜ遅れた?
コメの値段の異常高騰が続いている。2月11日「長野智子アップデート(文化放送)」では、元日刊スポーツ編集局長の久保勇人がなぜ備蓄米の放出が遅れたのか解説した。
久保「我々庶民からすると、去年の夏に上がり始める前の段階では、ブランド米じゃなければ5キロ1000円台くらいで買えたと思うんですよ。今は3000円台とか、4000円に乗るような価格でしか買えなくなってますね。1月時点の農水省が発表したスーパーの全国販売価格の平均は前年同月比で180%。色んなものが値上がりしてますけど、こんな値上がり率ってコメしかない。業者間の取引価格も史上最高値になってます。政府は去年『秋に新米が流通してくれば、こんなに上がってるのもちょっと落ち着いてきますよ』って…」
長野「言ってました!」
久保「そう言ってたのに見事に外れたんですね。当時も秋の時点で『備蓄米を政府が持ってるんだったら、それを出しなさい。そうすればみんな楽になるでしょう』と言ってたんだけれども、それでも政府は静観を続けていました。ところが1月末になって一転、備蓄米を一時放出すると発表したわけです。この時の江藤農水大臣の会見を見ると『これ以上、価格が高騰するとコメ離れが進んでしまう。それは消費者にとっても不幸だし、生産者にとっても不幸なことになるだろう』ということで、やっと重い腰を上げたというような状況です。それと今の少数与党の国会運営を見てもわかる通り、このまま国民生活に関わるコメの問題を放置しておくと国会運営を乗り切れないんじゃないかなという計算もあったようです」