蔵開き真っ盛り!福岡県の日本酒蔵は33蔵、全国9位の酒どころ
ユネスコ無形文化遺産に登録された、日本の「伝統的酒造り」。福岡県は、日本でも有数の酒どころです。国税庁の『清酒の製造状況等について令和5酒造年度分』においても福岡県の製造場数33であり、全国ランキングでも広島県の34場に次いで僅差の第9位でした。
福岡県は国税庁『清酒の製造状況等について』で製造場33場
出典:国税庁課税部『清酒の製造状況等について令和5酒造年度分』
日本の「伝統的酒造り」は2024年12月5日、ユネスコ無形文化遺産に登録された。日本の伝統的酒造りの一つが、日本酒(清酒)だ。
国税庁課税部は2025年2月7日、『清酒の製造状況等について令和5酒造年度分』を発表した。
同調査の対象期間は、令和5酒造年度である令和5年(2023)7月1日~令和6年(2024)6月30日となっている。
国税庁課税部では、調査対象場(含蔵置場)となる1,718場のうち、回答場数は 1,534場であり、回収率は89.3%だった。
2023年7月1日~2024年6月30日における清酒の製造数量(アルコール分20度換算数量)は、対前年度比4.3%減の30万4,574キロリットルだった。
そのうち、純米酒や純米吟醸酒、吟醸酒、本醸造酒からなる特定名称酒の製造数量は、同4.3%減の13万3,108キロリットルとなっている。
残りは、一般酒で同2.9%減の17万1,466キロリットルだ。
同調査によると、令和5酒造年度清酒製造状況(清酒全体)における全国の製造場数は、1,117場としている。
都道府県別の製造場数の第1位は、新潟県の78場だった。
続く第2位は長野県66場であり、第3位は兵庫県58場、第4位は福島県52場、第5位は山形県45だった。
33場だった福岡県は第9位であり、第8位の広島県34場と僅差となっている
2月上旬~4月下旬に福岡県内の17酒蔵が酒蔵開きを開催
出典:福岡県酒造組合 酒蔵開放日資料より作成
日本酒は、一般的に12月~2月頃の寒い時期に仕込む『寒造り』といわれる製法でつくられている。
寒い時期は、雑菌が繁殖しにくく、温度管理がしやすいため、酒造りには最適な時期でした。
現代では、年間を通じて温度管理が可能な設備があり、年間を通して酒造りをする『四季醸造』の酒蔵もあるものの、多くの酒造では今も寒造りでつくられている。
日本酒の醸造には、約60日間を要するため、寒造りで仕込んだ新酒の場合、2月~3月ごろにできあがる。
蔵開きは、新酒の仕込みが終えた頃や新酒ができあがったタイミングで開かれることが多い。
日本酒の蔵開きとは、日本酒の完成を待ち望んでいる愛飲家らへのいわば酒蔵の感謝祭ともいえるようなイベントでもある。
蔵開きでは、新酒をはじめ限定酒の試飲や販売が行われ、しぼりたて新酒を楽しむことができる。
福岡県内でも2月上旬から4月下旬にかけて多くの酒蔵が、酒蔵開きや関連イベントを開催中だ。
参照サイト
国税庁課税部『清酒の製造状況等について令和5酒造年度分』
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/seizojokyo/2023/pdf/001.pdf