仕事に興味がない…増加中の「静かな退職」って何? 若手社員のスピード離職を防ぐコツ
「仕事には熱を持って取り組むべし!」アラフォー世代以降はこのように思っている人が多いですよね。その一方で、Z世代の若者は仕事への熱量低め。「静かな退職」を選ぶ人や、「スピード離職」する人も…。
(コクハク編集部では仕事にまつわるエピソードをご紹介してきました。そのなかから『最近の若手社員』に関するものをピックアップしてお届けします。)
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静かな退職とは?
静かな退職とは、アメリカのキャリアコーチが言い始めた「Quiet Quitting」の和訳。
「退職すること」ではなく、「出世は目指さずに必要最低限の仕事だけをこなすスタンス」を指す言葉です。
昭和世代は「出世を目指してバリバリ働く」という考え方が主流でしたが、今は「仕事にやりがいは求めていないので、最低限で済ませたい」という姿勢で仕事をする人が増えているのだとか。
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静かな退職を選ぶ心理
まずは「静かな退職」を選ぶ人の心理を解説します。
1. 仕事に興味がない
まず、多いのが「仕事自体に興味がない」。就職したものの、その会社の事業に興味を一切持てず、魅力も感じていないのでやる気も一切出ない…。
自分がやりたかった職に就けなかった人によくある傾向です。仕事に興味を持てないので、仕事よりもプライベートを優先させる方向に。
2. 仕事を続ける気がない
「タイミングが来たら転職しよう」と考えている人も、「静かな退職」のスタンスで仕事をこなしていることが多いです。
直近で転職するつもりはないものの、どこかのタイミングで仕事を変えるつもりでいるので、今の職場で熱心に働いても意味がないと考えているのでしょう。
3. 昇進する気がない
「どうせこの組織では昇進できない」「そもそも役職者になりたくない」という人も、当然仕事に熱を持って挑むことはできないですよね。
昇進したいと思わないのであれば「会社で評価されなくても構わない」という考えになるのは当然かも。
「スピード離職」を防げ!
「静かな退職」どころか、「スピード離職」する若者も増加中です。令和のこのご時世は空前の人手不足。若手社員に長く働いてもらうためにできる3つの対策をご紹介します。
1. コミュニケーションを促進する
若手社員のやる気を促す上でも、社員同士のコミュニケーションを促進が重要です。先輩社員との間にしっかりとした人間関係や信頼ができれば、若手社員は能力を発揮できるでしょう。
何気ない雑談はもちろん、ランチなどの「仕事とは関係のない時間」を使って、お互いの人間性や仕事への姿勢などを伝え合ってみてください。
2. 企業理念や仕事内容を伝えギャップをなくす
入社前と入社後のギャップをなくすためには、しっかりと企業理念や仕事内容を伝える必要があります。
企業理念を伝えることで、今の何のために仕事をしているのか、目標を見失わずに済むでしょう。
3. キャリアアップの支援
キャリアアップの支援も充実させることが大切です。
社員一人一人がどのような成長を望んでいるのかしっかりヒアリングしましょう。
若手社員も、将来のビジョンを明確に描けるようになり、仕事への姿勢も積極的なものに変わっていくはずです。
おわりに
最近の若者に、「冷めてるなあ〜」と感じる昭和世代は多いかもしれませんが、これも現代の価値観の一つ。
一緒に会社の未来を作っていけるように、先輩として接し方を工夫してみましょう。
(2024年10月、11月の初出を元に再構成)
(コクハク編集部)