ジュビロ磐田のハッチンソン監督と、今季初先発で同点弾を決めたMF金子大毅の熊本戦後コメント「私が求める基準ではない」「甘さがあった」
ジュビロ磐田は4月13日、ヤマハスタジアムでロアッソ熊本と対戦し、1-1で引き分けました。前半3分に先制を許したものの、後半27分、今季J1京都サンガから加入し初先発したMF金子大毅選手のゴールで追いつきました。しかし、逆転はできませんでした。今季のホーム公式戦では6試合目で初めて勝利を逃しました。
ハッチンソン監督
-試合の総括を。
今週はクラブとして非常に難しい1週間を過ごしました。体調不良がチームに複数出て、その影響からベンチにDFを4人入れなければいけなかった。健介(藤原選手)に関して、けがから復帰したばかりで、メディカルから正直試合には出せないというような話も入っているとなると、攻撃のオプションは2人ですから難しかったです。
試合に関していうと、前半は非常に残念ではありました。何か起こるのを待っているような前半だったのかなと。そして簡単なクロスを2試合連続で、清水戦と同じシチュエーションからやられてしまっている。
守備の原則も守れていない。誰かしらがコントロールしてくれないかなというような、受身でやっている。トレーニングはうまくやれているのに、なぜそうなるのか。
清水戦はリードされている中でも、しっかりとゲームをうまく動かすことができた。後半に向けての土台ができていたんですけれども、今日に関しては脅威となるランニングであったり、パスも出なかったですし、ただそのゲームをこなしているように見えたというのがありました。
ただ後半少し巻き返したというところで、選手はよくやってくれたなと思います。ハードワークして戦ってというところで。
-上原力也選手が外れていたのは、体調不良だったということですか。
はい、そうです。
-代わって先発した金子選手について。
大毅に関しては今シーズン、アンラッキーな選手だと思っています。やれることを全てやってますし、高いパフォーマンスをしてるんですけれども、彼自身の問題はなくて、本当にチームとして駿(中村選手)や力也が素晴らしいパフォーマンスをしているので、ちょっと待たなければいけない。
今日のチャンスでいいパフォーマンスをしました。中盤に求めていることであったり、またピッチにエネルギーをもたらしたり、ボールを動かしたり。素晴らしいシーズンを過ごしてはいるんですけど、来週出るか出ないかはまた考えます。
-前半の残念だったというところ。具体的には。
待ちの姿勢、誰かが何かをやってくれるんじゃないかっていうところだと思います。別に特段、相手のプレスがハードだったかというと、そういうわけでもないですし、その中で間をつけたり、外回りしたり、できたはずなんですけれど、ボールを持ったときに勇気を持ったプレーができなかった。
守備のところで人も余っていたんですけれど、チームメートを守ってあげられなかった。お互いを守るためにスライドができなかった。またチャンスを見極めるとか、そういうところがなかった。本当に安全なパフォーマンスを選択したと思います。これも成長の一部だと言えばそう言えてしまうんですけれども、これを打破しないといけない。
この後半もそうですけど、いいパフォーマンスができるんですけど、これをスタートからやらないと意味がない。ボールを持ってなくてもコントロールしなければいけないし、相手に主導権を渡さないこと。今日に関してはわれわれのスタイルではなかったと思っています。私が求める基準ではない。成長していきたいです。
MF金子大毅
ーようやく先発のチャンスが来ました。どのような思いでピッチに立ちましたか。
今までチャンスがなかった分、やっぱりしっかりここで勝って、結果を残して、ちゃんとつかみたいなっていう思いでやっていましたけど、それが引き分けに終わってしまったので、とても残念です。
-同点ゴールを振り返ってください。
負けている中で、1枚でも多く中に入っていればチャンスが来ると思ったので、その思いで入っていったら、いいボールが来たので、しっかり合わせることができたかなと思います。
-ヘディングシュートでしたが、決まった瞬間は。
本当に嬉しかったですし、ただもう1点取って逆転しないといけないなっていうふうに思いました。
-相手の守備もハードに来て前半は苦しみましたが、後半は変わったと思います。
本来の力を出せれば後半みたいな、サポーターの声援もありますし、ホームでああいう試合ができると思う。それが前半からできないというのがチームとして問題ですし、2試合連続スタートしてすぐに失点しているというのは、本当にすぐに修正しなきゃいけない部分だと思うので、そういったところを全員が共通意識を持って、3回目が来ないようにしなきゃいけない。
-自身のパフォーマンスについては。
もっとチームをうまく合わせるっていうか、チームが良くなるように動けると思う。今日は相手が事前のミーティングとは少し違ったフォーメーションでやってきた部分もありましたけど、そういったところでもやっぱりすぐに真ん中のポジションであるボランチがしっかり発信して、しっかり相手の対策をしていかないといけないなと感じました。
-2試合連続ドローと足踏みしましたが、負けてはいないです。次に向けては。
今日はホームで絶対に勝たなければいけない試合だったと思います。2試合連続でドローですけど、次はしっかり本当に勝ち切らないと、やっぱりJ2優勝や昇格という目標には届かないので、一生懸命準備して、次の試合でしっかり勝てるようにしていきたいです。
-開始早々の失点をなくすためには。
今日の部分で言えば、前回ホームでいい勝ち方をして、全員がいい試合をした後は、やっぱり危険なことが起こるというのは認識していたと思いますけど、それが起きてしまったっていうか。やっぱりどこかに甘さがあったと思いますし、そういった意味では練習でしっかりそういうところを突き詰めて試合に臨まないと、ああいう結果になってしまうと。
-体調不良の選手が多く、総力戦になりましたが、金子選手や川崎選手ら先発を狙っている選手が結果を残しました。
そうですね、1年間通して同じメンバーで戦えるというのはありえないと思うので、ジョン(ハッチンソン監督)も競争が大事と言っていますけど、チーム全体の底上げっていうのは必ずチームが強くなる上で大事だと思うので。そういった意味ではもっともっとやらないといけないし、全員が競争で、しっかり日々の練習で競争に勝った人が出て、結果を残していかないといけないと思います。