【横浜市港南区】日野中央支援学校森山さん(高3生) 詐欺防止啓発物を製作 港南警察署から感謝状
港南区の日野中央高等特別支援学校3年の森山大輔さんはこのほど、詐欺被害防止を訴えるポスターを製作し港南警察署に提供した。これに伴い19日、港南署から感謝状の贈呈を受けた。ポスターは警察のキャンペーンなどの際に配布されている。
森山さんが製作したのはオレオレ詐欺や架空料金請求詐欺などへ注意を促すA4サイズのポスター、3種類。上部に啓発内容、下部にカレンダーが配置されたデザインとなっている。
森山さんは同校のオフィスサービス課に在籍し、知的障害がある人でも事務仕事に就けるよう、パソコンなどを用いた就労訓練の授業を受けているという。
製作はこの授業を知ったスクールサポーターが学校へ提案したことから始まった。スクールサポーターは地域安全情報の提供や少年の非行防止活動など警察と学校の連絡調整を担う警察署生活安全課の職員。今回は同署のスクールサポーターが同校に対し「詐欺啓発のためのポスターを作ってみないか」と持ち掛けた。
これに応じたのが森山さん。授業内でポスター製作用のソフトを使いながら1カ月ほどかけて完成させた。カレンダーの編集作業などに苦心したという。同課は毎年、校内用のポスターを作る授業を行っているが、警察に提供するのは初めてとなる。
「街に貢献、うれしい」
港南署で行われた感謝状の贈呈式には徳原太朗署長や荻久保賴則港南防犯協会会長が出席。緊張の面持ちで感謝状を受け取った森山さんだったが、徳原署長から「街の人がポスターを見ることで詐欺に気を付けるきっかけになる。街の役に立っている」と語りかけられると、「街に貢献できたことがうれしい」と笑顔を見せた。また、「感謝状をもらうのは初めてなので、そのうれしさもある。街の人に詐欺について知ってほしいと思い、被害状況を調べながら作った」と話した。
ポスターは警察が行う街頭キャンペーンなどで6月末から配布されている他、防犯協会を通じ区内169の自治会町内会や15の連合自治会町内会へと送付されている。