望海風斗主演、舞台『マスタークラス』 黒柳徹子よりコメントが到着&長野公演のアフタートークが決定
2025年3月~4月、東京・長野・愛知・大阪にて上演される、舞台『マスタークラス』。本公演について、黒柳徹子のコメントが到着&松本公演アフタートークが決定した。
本公演は、宝塚歌劇団雪組のトップスターとして活躍した望海風斗の初のストレートプレイ作品。
この度、2月21日(金)放送のテレビ朝日「徹子の部屋」に望海風斗が出演することが決定。合わせて、日本初演版『マスタークラス』にてマリア・カラス(今回望海風斗が演じる)を演じた黒柳徹子からコメントが届いた。また、長野公演にて望海風斗と演出の森新太郎が登壇するアフタートークも決定。
どんな公演になるのか楽しみにしよう。
黒柳徹子からのメッセージ(全文)
『マスタークラス』をブロードウェイでみて、(海外コメディシリーズでいくつかの作品を一緒にやられていた)
演劇集団円の高橋昌也さんに「マスタークラス」をやりたい! とFAXを送ったんです。
客席と話をしながら自分と男性の話をほぼひとりで伝えるお芝居なので、難しい作品でした。
客席との掛け合いを面白くしないと退屈してしまう。ちょっと笑わせるところも必要だしね。
演出は、外国人の演出家(サミー・ダラス・ベイズ)が「屋根の上のヴァイオリン弾き」でちょうど日本にきていると知り、自分で頼みにいきました。
ブロードウェイの『マスタークラス』を演出していたわけではないけれど、演劇や作品のことをわかっている方なので良いと思ったんです。
学生役のうち、3人目がテナー歌手なのだけど、オペラではテナーの方が毎日歌うということは絶対にないので、数日経つと声がビリビリなってしまって大変そうでした。やってみて悪いことをしたなと自分でも思ったくらい(笑)。
マリア・カラスを演じるにあたって、彼女に関する本は全部読んだけれど、そんなに数はないんです。あんまりあちこちでしゃべっている人ではなかったんですね。その分資料は少なかった。
自分のやったオペラのタイトルを語るシーンがあるので、そのオペラ作品はビデオを借りて全部見ました。でないと、どこシーンについてのセリフなのかがわからないので。いろいろなオペラをやっていた劇場も調べてイメージしました。実際にあったことはなるべく理解してやったほうがよいと思います。ただ、すべてマリア・カラスが言ったことでできている芝居だとなっているけれど、実際にあったわけではないのかも? という箇所もあるので、そういったところが、実在の人を演じる大変さだと思う。
私の時は、コメディでできるところはコメディにしました。あんまり深刻にやってしまうと面白くないんじゃいかなと。台本を読んでいると、コメディでやれるところも何ヶ所かありますよ。
それから、マリア・カラスに見えるように付け鼻をつけていました。あの長丁場なので、途中で鼻を落としたら嫌だなと思いながらやっていたが、無事にできました(笑)。
当時、『幸せの背くらべ』と『マスタークラス』で読売演劇大賞をいただきましたが、きっとマスタークラスで獲れた賞だと思っています。
望海さんが音楽をやってこられたことはこの芝居を作るには損にはならない。「わかっている」ということは、わかっていないよりずっと良いと思いますから。何が、とはいえないが、マリア・カラスは音楽に関することしかほとんどしゃべらなかったので。
私は、友達でもある、マリア・カラスが晩年リサイタルを一緒にまわっていたテナー歌手のジュゼッペ・ディ・ステファーノに、電話していろいろなことを聞きました。マリア・カラスはどんなものを食べていたかと聞くと、インゲンマメをよく食べていたと教えてくれた。あとコウベビーフと言っていたので、日本に来た際に神戸牛を食べていたのでしょう。
日本でのリサイタルも聴きに行きました。マリア・カラスが引退を発表したあとに、日本の人たちがあまりにも優しいからというので、日本でならば、とリサイタルにきたそう。レコードでは聴けないこと―。マリア・カラスがどういう風に現れて、どういう人なのかを知りたくて聴きに行きました。
日本に来たときは、元々太っていたものをダイエットして半分の体重をキープしていたころで、エレガントだった。客席から渡されるお花の受け取り方、ピアノへの手の掛け方などの仕草の品が良い。こういうふうにするんだなと勉強になったけれど、太っていたときはそうではなかったそうです。努力の人ですね。
サナダムシダイエットで痩せたという話も本当らしいです。サナダムシについてはイギリスの貴族の友人に聞いたのだけど、痛みや心当たり、何事もなく痩せていくらしい。なんだろうと思って病院にいって調べたらサナダムシがいて、虫下しを飲んだら治ったということがあったそう。マリア・カラスはこれをダイエットに使ったんですね。望海さんは痩せる必要はないわね(笑)。
お芝居は2幕にかけて難しくなっていく。生い立ちを話すシーン。オナシスとの子供ができたが、おろすように言われたという話のくだりなど。芝居としては面白いところだけれど、相当長いので、退屈させないようにしなければいけないと思いながらやっていました。
望海さんはきれいな人ね。マリア・カラスに似ている。鼻は、つけなくて良いわね(笑)。