水たまりの水や生肉を!? ワイルドすぎる長女と慎重派の長男 ギャップは“兄妹あるある”?
■広瀬麻知子さんコラム 対照的な長男と長女の性格
兄妹を育てる親にとっては共通点なのか――。静岡朝日テレビの元アナウンサー広瀬麻知子さんの長男と長女は最近、2人で遊ぶ時間が増えた。連載中のコラム「広瀬奮闘中」、今回のテーマは「対照的な兄妹の性格」。広瀬さんは2人の育児をしていると、子どもの頃の自身と兄の関係性を思い出すという。
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長男は今春から年長になり、長女は8月で3歳になります。最近は兄妹で遊ぶ時間が増えました。2人の成長を感じながら、正反対な性格を興味深く見ています。
タイプの違いなのか、私の育て方の違いなのか、長男と長女は性格が対照的です。例えば、積み木をしていて途中で崩れてしまうと、長男は落ち込んだり、泣いたりしてから、もう一度、最初からつくり直します。
思った通りにいかないと満足しない長男の姿勢は何事にも共通しています。習っているピアノでも、間違えたら失敗したところからやり直すのではなく、曲のスタートまで戻って弾き直します。そして、最後までミスなく弾けないと練習を終えません。
一方で、長女は積み木を倒してしまっても「倒れちゃったね~違うのをつくる」と即座に切り替えます。同じものを組み立てて、今度は自分でわざと倒してケラケラ笑っている時もあります。長女は「お兄ちゃんができることは自分にもできる」と自信を持っていて、怖がらずに何でも長男のマネをしています。どちらの性格が良い悪いではなく、違いがおもしろいですね。
■長男に「兄の自覚」 長女は野性味あふれるたくましさ
長男は「お兄ちゃんの自覚」が芽生えてきたのか、長女に寛大です。最近は2人でジェンガにハマっていて、長女も崩さないように集中して遊びます。ところが、飽きてくると“おてんば”を発動して、わざと崩してしまいます。長男の性格を考えると泣きだしたり、がっかりしたりしそうですが、長女に対しては「あ~あ、倒したな~」と怒ることなく、機嫌も損ねません。
2人の会話でも、長男は聞き役に回るケースが多いです。長女が「お兄ちゃん、カブトムシ触れる?」、「セミは触れる?」、「ペンギンは触れる?」と次々に質問すると、長男は「ペンギンは無理だよ~」と優しく答えています。兄妹で話している時に私は参加せず、2人だけの会話を聞くのが最近の楽しみになっています。
長男と長女の性格が対照的なのは、私の育児にも要因があると感じています。長男は第一子ということもあって、何事も心配でした。転んだらすぐに抱っこしたり、台所には近づけないようにしたり、過保護でした。長男が慎重で少し怖がりなのは、それが理由かもしれません。
ただ、長男が3歳くらいになった時期に「このままでは子どもが成長しない」と思い、少し距離を取って、できるだけ手を貸さないように決意しました。長女に対しては、最初から私が手を貸さずに自分でやってみるように育てました。
その結果なのか、長女はたくましく育っています。転んでも泣かずに自分で立ち上がりますし、水たまりの水を飲んだりする時もあります。キッチンで解凍中のお肉を口に入れていたこともありました。時々心配になるくらい野性味にあふれています(笑)。
■長男と長女を見て思い出す 自らの子ども時代と2人の兄
ただ、長女は夫の前では“女性”を出します。長女は夫が心配するのを分かっているので、転んだ時に「ここが痛かった~」と、私には見せない表情や声のトーンで甘えるんです。2歳にして、男性を操るテクニックを身に付けています。
長男と長女を見ていると、自分自身と兄の関係性が重なるところもあります。私は末っ子で、兄が2人いました。子どもの頃、少女漫画が読みたいと頼むと、兄が近くの店まで買いに行ってくれました。母が兄妹3人のためにキウイを切って用意してくれた時は、私が先に真ん中の部分を食べて、2人の兄は「端っこしか残っていない」と嘆いていました。私を怒るわけではなく、「仕方ないなあ」という感じで私のことを優先してくれました。
今は私が自宅で子どもたちにフルーツを用意すると、長女が全部食べてしまいます。長女には「お兄ちゃんのために残す」という考えはありません(笑)。そんな長女に長男は怒ることなく、けんかにもなりません。ただ、長男にもフルーツを食べほしいので、2人別々のお皿に取り分けています。
<プロフィール>
広瀬麻知子(ひろせ・まちこ)。千葉県我孫子市出身。2010年に静岡朝日テレビにアナウンサーとして入社し、1年目から「ピエール瀧のしょんないTV」を担当。その後、情報番組のMCや県内ニュースのキャスターを務め、2020年3月付で退社した。2018年に当時清水エスパルスでプレーしていた河井陽介選手(現在はカターレ富山所属)と結婚。現在2児の母。