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時代を映す4名が選出! 「SUITS OF THE YEAR 2025」のテーマは「サステナブル」

舌肥

年末が近づくにつれ、その一年を象徴する人物や動きが社会的に共有される機会が増えてくる。「誰が今年を形づくったのか」という視点は、単なる人気や話題性とは別の文脈で語られるべきものであり、その代表的な場として注目を集めているのが「SUITS OF THE YEAR」である。今年で8回目を迎える同アワードは、例年その年の社会的な空気や価値観をテーマとして掲げ、各分野で実績を残した人物を表彰してきた。2025年のテーマは「サステナブル」。ここでいうサステナブルは、環境や経済の文脈に限定されるものではなく、「継続して取り組みを積み上げてきた姿勢」や「未来へつながる活動」という広い意味を含んでいる印象を受ける。今年の受賞者は、ビジネス、イノベーション、スポーツ、アート&カルチャーの4部門から、それぞれのフィールドで成果を重ねてきた4名。いずれも自らの専門領域を越えて社会に作用し、新しい可能性を拓き続けている点が共通している。華やかな舞台や受賞コメントだけでなく、その活動の奥行きにこそ、今年のテーマが見えてくる。

それぞれの領域で新しい風を生み出した4名

今年度は、経営や事業開発による新たな価値創出を対象とする「ビジネス部門」、技術や発想によって産業を前進させた「イノベーション部門」、競技の普及や発展に寄与した「スポーツ部門」、芸術・文化表現で社会に感動を与えた「アート&カルチャー部門」から4名が選出された。

ビジネス部門

松岡 宏泰 氏(東宝株式会社 代表取締役社長 社長執行役員)
長年にわたり映画製作・配給の現場を牽引し、多くの人々に愛されるコンテンツを世に送り出してきた。2025年は劇場作品が注目を集めただけでなく、スタジオの脱炭素化への取り組みも評価されている。

イノベーション部門

桜井 一宏 氏(株式会社獺祭 代表取締役社長/4代目蔵元)
酒造業界における固定観念にとらわれず、海外展開や新たな醸造の挑戦を通じてブランド価値を高めてきた。産地発の技術革新が国際市場で支持を得た実績が高く評価された。

スポーツ部門

池江 璃花子 氏(競泳選手)
競技の第一線で活躍を続ける一方、困難な状況を乗り越えて挑戦を続ける姿勢そのものが人々に勇気を与えている。競技成績にとどまらず、その存在感が広く支持を得ている。

アート&カルチャー部門

尾上 松也 氏(歌舞伎俳優)
幼少期から舞台に立ち続け、歌舞伎を基軸に幅広い表現へ挑戦。伝統芸能に軸足を置きながら、新しい形でその魅力を社会に届け続けている。

テーマ「サステナブル」が示す価値観

今回掲げられた「サステナブル」というテーマは、個々の活動を並べてみたときに自然と共通項として浮かび上がる言葉だといえる。環境や制度の話題に限定されるのではなく、長期的な視点で取り組まれてきた姿勢そのものが結果的に“持続可能性”を示している。

ビジネスでは継続的な価値創出が、ものづくりでは革新と継承の両立が、スポーツでは挑戦を支え続ける努力が、文化領域では次世代へつなぐ役割が、それぞれのかたちで現れている。分野こそ異なりながら、時間の重なりによって裏打ちされた取り組みが共通して見えてくる。

時代を動かす人物にフォーカスする「SUITS OF THE YEAR」

「SUITS OF THE YEAR」とは、日本経済新聞社 メディアビジネス「THE NIKKEI MAGAZINE」が主催するアワード。ビジネスや文化など様々な分野で限界に挑み続け、時代を変革する才能や情熱、志を持つ方々を各部門で表彰する。

授賞式は2025年11月12日(水)にTRUNK(HOTEL) CAT STREETにて開催され、オンライン配信と併用したハイブリッド形式で実施される。協賛企業はアクアスキュータム、麻布テーラー、スキャバル、ブルックス ブラザーズ。当日は来場者の前での授賞セレモニーに加え、特設サイトにてライブ配信も実施される予定である。

特設サイト:https://magazine.nikkei.com/contents/soy/

積み重ねの先に立ち現れる“いま”の価値

アワードという形式は、毎年、その年らしさを象徴する人物像を浮かび上がらせる役割を持つ。今年の4名に共通するのは、一過性の成果ではなく、時間をかけて築かれてきた姿勢と継続の力である。社会の変化が速い時代だからこそ、積み重ねの価値はより強い意味を持つ。未来に対してどのように責任を持ちうるか──その答えは派手な演出の中ではなく、普段の積み重ねの中に宿る。

「SUITS OF THE YEAR 2025」は、その積み重ねを評価し、世の中へ可視化する場となっている。選出の背景にある営みを見つめることで、私たち自身がどの価値を大切にしていくべきかが見えてくるだろう。

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