【ハワイ・オアフ島】ヒルトンで美食ビールナイト
常夏の島ハワイで、クラフトビールの奥深い世界に触れる特別な夜があるとしたら……。 ハワイのローカルブルワリーと名門ホテルがタッグを組んだ「ワイキキビアディナーシリーズ」は、ビール好きもグルメ派も魅了する夏限定の美食イベントです。
島の恵みとビールのマリアージュ
「クラフトビール」という言葉を聞いたことはありますか?
英語の 「craft(職人技)」に由来するこの言葉は、個性と技術が詰まった少量生産のビールを指します。小規模なブルワリーが、素材にこだわり、独創的な製法でつくる一杯。ビールそのものが、造り手の情熱を語ってくれるような存在です。
そんなクラフトビールの文化が、ハワイでも熱く盛り上がっています。
ハワイでは、一年を通して気温が高く湿度も安定しているため、ビールが格別に美味しく感じられる気候。そのため、オアフ島をはじめ、ハワイ島やマウイ島にもクラフトブルワリーが次々と誕生し、今では州内に約10か所の醸造所が存在しています。
この夏、とりわけ注目を集めているのが、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾートで開催されている夏季限定イベント「ワイキキビアディナーシリーズ」です。
夏限定、クラフトビールと料理の出会い
2025年6月から8月まで、ワイキキのビーチフロントに建つヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾートで開催されるこのイベントでは、ハワイを代表するクラフトブルワリー3社が月替わりで登場。ブルワリーごとのビール各種と、そのビールに合わせて特別に考案された料理を楽しめる、まさに「ビールとのペアリングを楽しむディナーコース」という内容です。
6月11日(水)に開催された第1回目は、ハワイ島発の人気ブルワリー「コナ・ブリューイング・カンパニー」とコラボ。会場は、ヒルトン内の人気レストラン「トロピックス・バー&グリル」です。カジュアルで開放的な空間で、ハワイの夕暮れを感じながらのビールディナーがスタートしました。
「Liquid Aloha」を味わう、コナ・ブリューイングの精神
1994年に創業したコナ・ブリューイングは、父子がサーフィンのために訪れたハワイ島で、自然や文化、そして「アロハスピリット」に感銘を受けたことからスタートしました。
「ハワイの自然を守りたい」「人と人をつなぐアロハの心を届けたい」——その思いから、同社のビールには必ず 「Liquid Aloha(リキッド・アロハ)」 の文字が刻まれています。ハワイの風土が詰まった一杯は、まさに「飲むアロハ」。
今回のイベントでも、ハワイ限定銘柄の4種類のビールが提供され、それぞれが絶妙に料理とマッチしていました。
ファーストコース:島の恵み×ドイツのエッセンス
コースの幕開けは、見た目も華やかなププ(前菜)2品。
カウアイ島産の合い挽き肉を使ったソーセージの上に、スパイシーなマグロのポケ、酢飯、飛び子を乗せてひとくちサイズに。そしてもうひとつはクアロアランチで養殖された新鮮な牡蠣をフライにし、ベーコンとパイナップル、西京味噌&マウイ産ラベンダーのソースを添えた、香り高い一品です。
これに合わせたのが「ゴールドクリフIPA」。グアバやパッションフルーツのような香りが立ち、爽快感がありながらも余韻のある一杯。IPAならではの柑橘系の苦みが、料理のアクセントを引き立てます。
セカンドコース:プレートランチの進化形
2コース目は、ドイツ料理をアイランド・プレートランチ風に。
メカジキのカツレツに、レモンとパセリを添えて。自家製のブラットヴルスト(ポークソーセージ)、酸味の効いたザウアークラウト、粒マスタード風味のドイツ風ポテトサラダがプレートを彩ります。
ペアリングには、「ワイルアウィート」が登場。パッションフルーツの風味が特徴の小麦ビールで、爽やかな酸味が揚げ物との相性抜群。ドイツとハワイが出会ったような、食のクロスカルチャーが広がります。
サードコース:ボリューム満点のメインディッシュ
3コース目は、塩漬けにしてじっくり煮込んだ豚すね肉に、赤ワインビネガーとコナコーヒーのソースをかけた贅沢な一皿。付け合わせは、ドイツ南部の郷土料理「シュペッツレ」を紫芋でアレンジしたパスタ。ハワイらしいひねりが効いた料理です。
ここで合わせるのは、「ファイアーロックペールエール」。芳醇なコクと苦味がしっかりとした肉料理と絶妙にマッチし、コースのハイライトをしっかり支えてくれます。
テーブルには、柔らかなプレッツェルブレッドと自家製マスタードも添えられ、思わずビールが進んでしまう組み合わせでした。
フォースコース:ビールで締める、大人のデザート
デザートは、シナモンの香りが広がるキャラメリゼりんご、バニラクリーム、ストロイゼルのトッピング、キャラメルソースが層になった本格的なドイツ風スイーツ。見た目にも美しく、食後の余韻にぴったりです。
最後のペアリングは、「ラバマンレッドエール」。麦芽の香ばしさとほのかなチョコレートの風味が、キャラメリゼりんごに溶け合います。デザートとビールの相性の良さに、驚かされた瞬間でした。
「Liquid Aloha」を体験してみませんか?
「ワイキキビアディナーシリーズ」は、7月23日に「アロハ・ビア・カンパニー」、8月20日に「コホラ・ブルワリー」とのコラボイベントが予定されています。
どちらもハワイ産のクラフトビールの魅力を堪能できる内容。シェフによるスペシャルメニューと一緒に、ハワイでしか味わえない「クラフトビール×料理」の新しい世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。
ハワイでは、ぜひ「飲むアロハ」を体験してみてください。旅の記憶に、香りと味わいが加わることで、ハワイがもっと特別な場所になります。
ワイキキビアディナーシリーズ 開催日:2025年7月23日(アロハ・ビア・カンパニー) 2025年8月13日(コホラ・ブルワリー) 時間:630830 場所:1
▲写真提供:ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾート
TEXT by 小嵜 有美