BAMBOO BAKERS ~ パンを通じて水島を元気に!地元に末永く愛される「行きつけのパン屋」を目指して
最近の食事では、お米の代わりにパンを選ぶ日も増え、スーパーマーケットやコンビニで販売しているパンの種類が豊富になりました。
筆者も、1日3食すべてパンという日もあります。
でも、たまにはパン屋さんで焼き立てのパンを買い、小麦の香りや素材の味をじっくり楽しみたくなる日もありますよね。
倉敷市水島にある「BAMBOO BAKERS(バンブーベーカーズ)」は、パンが大好きな店主の想いとこだわりが詰まったパンが並ぶお店です。
70種類以上のパンが並ぶ店内では、「今日はどれにしようかな」と迷う楽しさも味わえます。
定番のパンから個性的なパンまで、多彩なラインナップと、店主がBAMBOO BAKERSに込めた想いを紹介します。
「BAMBOO BAKERS」について
「BAMBOO BAKERS」は、2024年12月に倉敷市水島にオープンしたパン屋です。
もともと祖父の代から続いていた薬局の跡地で、パン好きの店主とその妹、そして友人である二人のパン職人でパン屋を始めました。
毎日多種類のパンが並び、地元の人々をはじめ、ここのパンを求め遠方からのお客さんも訪れます。
BAMBOO BAKERSのパンの種類
店頭に並んでいるパンの種類は、なんと毎日70種類以上。
クリーム系のパンからお惣菜系、ハード系など多種多様なパンが並んでおり、すべてを二人の職人だけで作っているそうです。
お客さんに人気のパンをいくつか紹介します。
自家製クリームパン
「自家製クリームパン」はふわふわでやわらかなパンのなかに、自家製クリームがたっぷり入っています。
クリームは甘さ控えめで、つい手が止まらなくなる味わいです。やさしい口当たりと満足感のあるボリュームで、お店での人気も納得の一品です。
ほうじ茶黒豆
「ほうじ茶黒豆」は、しっかりとした食感の生地から、香ばしいほうじ茶の風味が感じられます。
パンのなかにやさしい甘みの黒豆が入っており、噛むほどに素材の味わいが広がる一品。そのままでもおいしいのですが、筆者はバターをつけて少し塩味を加えると、さらにおいしく感じます。
甘さ控えめで落ち着いた味わいのパンです。
朝ゆで自家製たまごサンド
「朝ゆで自家製たまごサンド」は、北海道産小麦「春よ来い」を100%使った無添加のふんわりしたコッペパンに、朝ゆでの卵で作ったフィリングがたっぷりサンドされています。ボリュームもあるお惣菜系のパンです。
人気の商品なので、昼過ぎには売り切れてしまうこともあるそうです。
バゲット
「バゲット」は、外はパリッと、なかはもっちりとした食感で、しっかりとした噛みごたえがあります。
サンドイッチにしてもおいしいですが、シンプルにバターやオリーブオイルをつけて味わうのもおすすめだそうです。
毎日さまざまなパンを提供しているBAMBOO BAKERS。
オープン当初からお客さんの足が途絶えない人気パン屋の、オープンした経緯などを店主の石丸由紀子(いしまる ゆきこ)さんに聞きました。
店主・石丸由紀子さんにインタビュー
BAMBOO BAKERS 店主の石丸由紀子(いしまる ゆきこ)さんに話を聞きました。
──BAMBOO BAKERSをオープンした経緯を教えてください。
石丸(敬称略)──
もともとここには、私の祖父の代から営業していた薬局がありました。
祖父の後は母が薬局を継ぎ、70年ほど続けてきましたが、2024年6月に閉店。
その話を聞いて、ここが空き家になるのは寂しいから何かできないかと思うようになりました。
パン屋にした理由は、私がパンが大好きだからです。
妹とはよくパン屋めぐりをしていたのですが、実は私、ブライダル関係の仕事をしており、パンとは無関係の仕事をしてきています。
正直なところ、パン作りについてはまったく知識がありませんでした。
そこで、倉敷市内のパン屋でパン職人として働いていた友人二人に「一緒にパン屋をやらない?」と声をかけたことで、BAMBOO BAKERSが実現できました。
さらに、英会話の講師をしている妹もお店を手伝ってくれています。
私はこの水島で生まれ育っているのですが、水島の商店街が少しずつ寂しくなっていくのを目の当たりにしています。水島のまちが少しでも活気づいてくれたらうれしいですね。
──店名の由来を教えてください。
石丸──
「BAMBOO(バンブー)」は「竹」という意味で、私の祖母の名前「竹子」に由来しています。
実は祖父が薬局を営んでいた時代、この上の階は祖母である竹子おばあちゃんが経営していたコーヒーショップがありました。当時、英語が得意な私の妹の影響で、ひ孫たちから竹子おばあちゃんは「バンブーばあちゃん」と呼ばれていたんです。
みんな大好きだったバンブーばあちゃんに、天国からお店を見守ってもらいたいという想いで「BAMBOO BAKERS」と名づけました。
店のロゴには、竹と猫のモチーフが使われています。
スタッフ全員が猫好きであることから、猫のイラストも入れることになりました。
ちなみに、ロゴのデザインは水島出身の有名なアーティスト、JETさんに依頼しました。
ぜひロゴにも注目してみてください。
──パンへのこだわりを教えてください
石丸──
生地に加える砂糖の量を控えめにし、食べ過ぎても重くならないように工夫しているのが、こだわりのひとつです。
また、同じ素材でも異なる食感のパンを提供することを心がけていますね。
ハード系、クッキー系、デニッシュ系、お惣菜系など毎日70種類以上のパンを二人のパン職人が作っています。
朝5時ごろからこれだけの種類のパンを効率良く作っており、土曜日などの休日はさらにスピードを上げて作業している二人を、本当に尊敬しています。
──おすすめの商品はありますか?
石丸──
よくおすすめを聞かれますが、私はお客様ご自身でお気に入りのパンを見つけていただけたらと思っています。
今後もお店を続けていくなかで、お客様の間で「これいいね」と人気になるパンがいくつか生まれれば、それが一番うれしいです。
いろいろな種類のパンを提供し、お客様に選んでもらいたいと思っています。
おいしかったパンやお気に入りのパンがあれば、ぜひお店のスタッフに教えてください。
土地柄もあってか、スタッフに話しかけてくださるかたも多く、スタッフ一同とてもうれしく思っています。そして、それがスタッフの励みや活力になっています。
新商品の開発や改良の際の参考にもなりますので、ぜひ気軽にスタッフにお声がけください。
──今後のお店の目標や展望はありますか?
石丸──
ずっと長く愛される、地元のかたに愛してもらえるパン屋を目指しています。
お客様の層はさまざまで、近所のご年配のかたからお仕事帰りの会社員のかたまで幅広くご来店いただいています。
もちろん遠方から来るお客さんもうれしいですが、やはり地元のリピーターのかたが増えることが一番うれしいです。
一人でも多くのかたに、うちのパンを食べて「おいしい」と笑顔になっていただけることが、何よりの喜びです。
──読者へメッセージをお願いします
石丸──
まだご来店いただいたことがないかたは、ぜひ一度お店に足を運んでみてください。毎日、甘いパンからしょっぱい系、シンプルな食パンまで、さまざまな種類のパンを用意してお待ちしています。
すでにご来店いただいたことのあるかたは、お気に入りのパンをぜひスタッフにお知らせください。
これからも、地元のみなさまにとって「行きつけのパン屋」と呼んでいただけるような存在を目指してまいります。
おわりに
筆者も何度かBAMBOO BAKERSでパンを購入していて、どのパンもボリュームがあり、何より本当においしい。そのため、毎回一人では1日で食べきれないほどの量を、つい買ってしまいます。
店頭のパン、全種類制覇したいと思っているので、これからも通い続けていきたいです。
クリームパンなど、おなじみの味のパンはもちろん、ほうじ茶黒豆などの変わり種のパンもあり、世代を問わず楽しめるラインナップがそろっています。
ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。