「アドリブ得意!」と振舞ってきた古舘伊知郎さん、48年間の総決算は99%の準備!?
「あ」、こういう見方、考え方もあるんだ。世の中の様々な「あ」を探し多様な選択肢をリスナーの皆さんと共有する番組
8月24日は犬山紙子さんがお休み(忌引き)のため、代打パートナーにフリーアナウンサーの竹内香苗さんが来てくれました!
オープニングトークでは井上さんが甲子園について話しました!
飛びにくくなったバットや延長上のタイブレーク制についてなど”高校野球愛”溢れる井上さんの話。皆さんどう思いますか??
『「あ」のことニュース』のコーナーでは「家族で楽しんでいる『虎に翼』」について竹内さんが話してくれました!
ゲストはフリーアナウンサーの古舘伊知郎さん!
ゲストコーナー『「あ」の人』には、井上さん、竹内さんにとってアナウンサーの大大大先輩!フリーアナウンサーの古舘伊知郎さん!
古館さんが新しく出した著書『伝えるための準備学』についてお話を伺おうとしたのですが…コーナー開始から止まらない古館劇場!!
古館さんがカバン持ちをしていた?!みのもんたさんとのお話。井上さんがフリーアナウンサーになるタイミング?!など沢山話して頂きました!!
あの時のライブに来てくれた井上アナは残念…?!秋元康からダメ出しメール?!
古館:井上さんって残念だと思ってね。こうやって改めてご尊顔を仰ぎながら…
井上:やめてください(笑)
古舘:本当にね、7年ぐらい前かな?報道ステーションを辞めた2016年だったと記憶しているんですけど。3ヶ月ぐらい休んで、そっから復帰っていう時にトークライブを久々にやってみたんですよ。
井上:はい
古舘:その時に井上さんが来てくれて「尊敬してます。今日いいトーク聞かせていただきました」っていう風に打ち上げまで来てくれたんだけど…俺悔しいんだ。その時、最低のライブ聞いてもらってんだ
井上:え?!
古舘:本当に一生懸命やってんの。満点なんてあるわけない。でも一生懸命やってる。でもその時はやっぱり『報道ステーション』12年ボケがあって、報道一筋ボケというわけですけどね。休み中にフィリピンの特殊なリゾートホテルに行ったんで、そこの話で終始押したんですよ。
井上:はい
古舘:全くつまらなかった。だから最悪なの。いつかちゃんとしたのを聞いてもらいたい。大失敗。その時に秋元康さんも聞きに来てくれたんだよ。強烈なダメ出しがショートメッセージなのにロングで来ました
井上:どういうダメ出しが?!
古舘:「古舘さん、久しぶりに聞いたけどあれでいいんでしょうか?後輩だから敬語は使わせてもらいますけども、ちょっと怒りに震えてます。なんで一つのネタでずっとあそこまで引っ張る必要がありましょうか?やはりニューヨークのスタンダップコメディアンとは言いませんが、20分ぐらいはシークエンスで政治ネタ、毒づくネタ、社会時評、色々取り混ぜて、ぽんぽんぽんと古舘流で接続詞抜きで、ちょっと分裂してるかのような喋りで少しずつ人を煽ってほしいのに。あれだと普通の喋り手がこんなことがありましたって言ってるだけで、僕は気に食わないんです」っていうことを敬語で来るからぐっときて。
竹内:えー?!
古舘:「時間巻き戻したいなぁ」と。その時に井上くんの顔も浮かんで「なんでこういう時に来るんだ!」って、八つ当たりしたいくらい
井上:私もその後も配信含めて『トーキンブルース』聞かせていただいてますけど、確かにその他に比べると7年前のは私が感じたのはアドリブを多めに入れてらっしゃるんじゃないかなって
古舘:それもあると思います
井上:他の回はガチガチに固めてやってらっしゃっるのが多いかなって
古舘:ガチガチが良いとは思わないけど、あの時はちょっとアドリブが切れてないですよ
古館さんのアドリブは99%準備!?
井上:先日刊行された古舘さんの著書『伝えるための準備学』。古舘伊知郎が明かす準備の全て、準備のスキルと心構え、経験談を交えて伝授いたします!ということですね?
古館:今までカッコつけて「アドリブが得意!」みたいに振舞ってきた48年間。それを総決算しました。そろそろもういい歳して告白しようと思ったんです。
井上:はい。
古館:僕、ほとんど99%準備できてますから。アドリブっていうのは準備準備準備で、また捨てる準備をする。用意したものを捨てるってやった果てに、沈殿してる残滓(残りかす)みたいなものが、ふって出てきたのがアドリブだから。やっぱり準備なんですよ。
井上:うん
古館:だから正確に言うと、よほどの天才じゃない限り、準備が賜物になんないで、アドリブすらも無いと思っている。あとはF1の実況の準備とか報道ステーションも準備準備だったって自分からは一言言わせてもらったら、この準備っていうのは「最悪の本番」なんですよ。
竹内:うん
古館:準備やってる時は辛いし。もうここまでやんなくてもいいかなっていうのは最悪のつまらない本番を展開しているんです。いざ本番の時は、もう次の何かの仕事。次の何かの本番に向けてのリハーサルやってますよね。
竹内:あ~!
古館:だから時間軸が歪んでる感じがちょうどいいと思って本を出しました。
井上:今を生きてない感じがありますよね?心は次に行ってるみたいな
古館:そうそう
井上:だからこそ準備が必要なんだって。だけど準備を捨てることも必要なんだと書いてありますよね。
古館:ありがとうございます
(TBSラジオ『井上貴博 土曜日の「あ」』より抜粋)