クリストファー・ノーラン、『007』監督就任の可能性あった? プロデューサーが認めず決裂か
映画監督が、新作映画の監督に就任する可能性があったという。米が報じた。
今回の話題は、Amazon MGM Studiosが『007』シリーズの創造的権利をが獲得するとのに付随して伝えられたもの。Amazonは2022年にMGMを買収していたが、新たに『007』シリーズのプロデューサーであるマイケル・G・ウィルソン&バーバラ・ブロッコリと合弁会社を設立し、シリーズの知的財産権を管理する計画。ウィルソン&ブロッコリは今後のプロジェクトに直接携わらず、Amazon/MGMがクリエイティブのコントロールを握る。
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前作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2022)までシリーズを統括してきたブロッコリは、『007』とのブランドを厳格にコントロールしてきたことで知られる。情報筋によると、クリストファー・ノーランが『007』の監督に興味を示した際も、ブロッコリは最終編集権を監督に与えない姿勢を崩さなかった。自身の創作に強いこだわりを持つノーランは、話し合いを離脱して(2023)の製作に移ったという。
ノーランがジェームズ・ボンド映画に関心を持ったのは、同じくスパイ・アクション映画だった『TENET テネット』(2020)の製作後だったとのこと。すでに“6代目ボンド俳優”ダニエル・クレイグの卒業が決まった後だから、ノーランが就任していた場合、“7代目”の初陣を担った可能性もある。
なお、『007』の新作をノーランが手がけるという噂は2017年の夏ごろから流れており、当時からノーランはプロデューサー陣との話し合いを数年間続けていることを認めていた。もっとも、2018年2月には「(次回作の)監督にはなりません、断じて」と。その後、2023年9月に再び噂が流れた際も「ノー。残念ながら噂に真実はありません」と。今回の報道が正しければ、その時点でノーランとブロッコリの話し合いは決裂していたことになる。
Amazonの方針に詳しい情報筋によると、Amazon/MGMは『007』新作映画を今でも最優先しており、『ハリー・ポッター』『ファンタスティック・ビースト』シリーズを一貫したビジョンで手がけたデヴィッド・ハイマンのようなプロデューサーをまずは探しているとのこと。Amazon/MGMとウィルソン&ブロッコリの合弁会社は年内に成立する見込みで、次回作の正式始動はその後となるが、水面下では引き続き作業が続けられることになりそうだ。
米の取材に対し、Amazonのアンディ・ジャシーCEOは「MGMとAmazon Studiosには、時間をかけて起用した素晴らしいフィルムメイカーがいます。次回作のテーマは決まっていませんし、まだ脚本を書いている人もいませんが、細心の注意を払っていきます」と語った。「我々が大切にしているフランチャイズを、これから長い期間をかけて発展させていくことになるでしょう」。
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