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3.11の黙とうで泣きだす子どもに…手を取りながら伝えた「保健室の先生」の忘れられない時間

Sitakke

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HBC テレビで、毎週月~金曜ごご4:50~7:00に放送中の情報ワイド番組「今日ドキッ!」。
北海道のさまざまな話題をご紹介している「今日ドキッ!」から、選りすぐりの情報をお届けします。

1万円好きにお買い物していいので…お買い物について行ってイイですか?
買い物について行かせてもらい、その方の人生模様を探る“お買い物ドキュメンタリー”。

今回、取材に協力してくれたのは、「イオン札幌発寒店」。
一体、どんな人たちが買い物に来ているのでしょうか。

1人目:保健室の先生に密着 忘れられない子どもたちとの出会い 千尋さん(31歳)

番組スタッフ:「どんなものを購入されているのかなとお話をうかがっていたんですけど」
千尋さん:「明日友だちとバーベキューなので、ビールとフルーツと」
番組スタッフ:「いいですね。何人くらいでバーベキューされるんですか?」千尋さん:「1家庭とうち1家庭で。保育園のお友だちと」

番組スタッフ:「番組で1万円までお支払いするので、買い物ついて行っていいですか?」
千尋さん:「保育園のお迎えがあるので。ササっと買って帰ろうと思います。すいません、いつもだったら全然OKするんですけど」

残念ながら密着は叶わず。
その後も声かけを続けましたが…。

買い物客:「たいしたもの買ってないので無理です無理です」

…と、そのとき、先ほどの女性が!

千尋さん:「(夫にお迎えを)代わってもらえた。よく考えたらお願いすればいけるかなって」

夫の協力もあり密着スタート!

取材に協力してくれたのは、北区にお住いの千尋さん。
0歳と3歳の娘さん、そして夫の4人家族です。

千尋さん:「今育休中なので、夕方の暇しているときにテレビを見ています。先週くらいに夫に、もしこれ声かけられたら取材受ける?っていう話をしていて『全然受けるでしょ』って言っていたので、まさか今日声かけられるとは思っていなかったです」

そのまさかが現実に!
そんな千尋さんですが、現在は小学校の保健室で養護教諭として子どもたちの健康を守っています。

千尋さん:「中学校のとき、割と保健室に行くタイプで、毎日保健室に通うような子どもだった。そこで保健室の先生が優しくしてくれて、そういう人に自分もなりたいなと思って」

その後、養護教諭・保健師・看護師の3つの資格が取れる岩手の大学に進学。
卒業後赴任した学校で出会ったのは、東日本大震災の記憶を抱えながら、懸命に過ごす子どもたちでした。

千尋さん:「両親がいるのが当たり前ではないので、家で何があったのか聞くときも、『お母さんは?お父さんは?』とはあまり言わないようにして『おうちの人は?』とか、その子の家庭環境を深く理解して、聞かれたくないようなことを言わないようにしたりかなり心がけていましたね」

養護教諭になって9年。
千尋さんの心に、今でも深く残るできごとがあります。

千尋さん:「3.11のときに子どもたちがすごい不安定になるんですけど、黙とうを必ず被災時間にするんですけど、どうしても教室にいられなくて保健室で耳をふさいで泣いている子たちと、その時間、輪になって手を繋いで『今日も生きているから大丈夫だよ』って話したときが一番今でも心に残っている。生きていればいろんなことがあるけど『今日も生きているよ』って、その子たちと時間を共有したのが、今も自分の中で残っています」

結婚を機に北海道へ戻った今も、岩手での経験を胸に子供たちと向き合い続けています。

千尋さん:「保健室は誰でも受け入れる。体だけじゃなくて心も何か満たされない人も『いつでも来ていいよ』っていう感じでやってます。1日の1時間とか30分くらいちょっと保健室でリラックスして、笑顔で帰ってくれればそれでいいかなと思っているので、よくヘルプ出してきてくれたなっていう気持ちで」

千尋さん:「高そうなお肉を買ってみようかな。お友達に自慢しながら♪『バーベキューうちでやるので来ませんか』ってお誘いを受けて、2家族でやるのは初めてです」

ここでお買い物終了。

合計金額は14745円でした。
最後に、千尋さんが思い描く「保健室のカタチ」を聞きました。

千尋さん:「気持ちを切り替えられる場所がどんな子にも必要だと思うので、そこが保健室だったらいいかな。どんな子も受け入れるような温かい保健室をこれからも作っていきたいなと思います」


2人目:車中泊で“道の駅”全道制覇!家族の時間を大切にする理由は… さゆりさん(47歳)

次に向かったのは衣料品コーナー!
そこで出会ったのは…

番組スタッフ:「どんなものを買おうと思ってました?」さゆりさん:「ワンピース。夏場に着られる用の」

番組スタッフ:「1万円まで番組でお支払いするので、買い物ついて行ってイイですか?」
さゆりさん:「え~。ほぼ終わっちゃったけど。買い物ほぼ終わっちゃったんだけど」

密着に悩んでいると、そこに娘さんが登場!
娘さんからの後押しもあり…

娘 美桜香さん:「めっちゃおもしろそうじゃん!やんなよ!」
番組スタッフ:「買い物ついて行ってイイですか?」さゆりさん:「はい、わかりました。恥ずかしいけど」

取材に協力してくれたのは、西区にお住まいのさゆりさん。仲良しな娘さんと一緒にお買い物に来ていました。

さゆりさん:「ここ多分ガールズ用だよ。やめておこう。いけるかな、いけないかな?」
娘 美桜香さん:「いける!お母さんならいける、着こなせるって」

番組スタッフ:「思春期とかで仲悪かった時期は?」さゆりさん:「あった?」
娘 美桜香さん:「ないんじゃない?」さゆりさん:「こんな感じでずっと」

家族みんな仲がいいと話すさゆりさん。
その秘訣は、家族で共有できる特別な時間にありました。

さゆりさん「車中泊をよくしているので。全道の“道の駅”はすべてまわった」

その特別な時間とは、“車中泊の旅”!
キャンプ仕様に手作りした車内は、まさに”動く秘密基地”です。

さゆりさん:「窓枠にネットをはめ込んで、コップかけたり、調味料置いたり」
番組スタッフ:「総額いくらくらいかかってる?」さゆりさん:「いくらくらいだろう。考えたくないね!」

壁には、これまでに訪れた道の駅のマグネットがズラリ!
旅の記録が刻まれています。
まさに“旅の達人”といえるさゆりさんファミリーですが、旅にはやはりハプニングがつきものなようで…。

さゆりさん:「温泉を出て、すごい道がガタガタで、ガタンってなったときにドアが開いてしまって、シャンプーとか落ちたりして、それからはすごい閉め方気を付けるようになりました」


長年旅を続けてきたさゆりさん一家。
車内で交わされる何気ない会話が、家族の絆を育んできたといいます。
そんな家族の時間を大切にするようになったのには、ある理由がありました。

さゆりさん:「この子の下の子を亡くしているので。年子で産んで赤ちゃんのときに生まれて半年くらいで亡くなってしまった」

480グラムで誕生した弟の銀河くん。
小さな体で懸命に生き、3060グラムまで成長しましたが、生後6ヵ月で旅立ちました。
家族4人で過ごした日々は、かけがえのない時間だったと語ります。

さゆりさん:「その子の分まで、みんなで一緒に楽しく、過ごしていければなと毎日思っていますね」

深い悲しみを経験したさゆりさん。
今は家族3人で過ごす日々を何よりも大切にしています。

さゆりさん:「薄いよこれ、結構。今年すごい暑いから」娘 美桜香さん:「ノースリーブかわいい」

気づけばたっぷり1時間半のお買い物!

合計金額は9,394円でした。

購入したのは、ワンピース2着と娘さん用のバッグ。
最後にご家族への思いを聞きました。

さゆりさん:「ケガすることなく、かけることなく、みんなで楽しく過ごしていければなと思います」

▼連載|買い物について行ってイイですか?

※掲載の内容は番組放送時(2025年8月8日)の情報に基づきます。

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