仁徳天皇陵からほど近い髙島屋の堺店が営業終了
髙島屋は12月3日、取締役会を開催し、髙島屋堺店の営業を終了すると決定した。
髙島屋堺店は1964年10月にオープンし、日本最大の古墳である仁徳天皇陵古墳からほど近い場所に位置している。南海電鉄の堺東駅からすぐの立地に店舗を構えており、約60年間営業を続けてきた。地域ニーズに合わせて食料品売場を改装し、大型テナントの誘致などに注力してきたものの、2020年度に営業赤字を計上して以降、赤字基調が続いていた。中長期的な視点で見ても、不透明な消費環境などが影響し黒字化は期待できないと判断。髙島屋は堺店の建物賃貸借契約の満了時期をふまえて、2026年1月7日で営業を終了する。
関西エリアを拠点に展開する店舗の売上高を、2020年2月期と2024年2月期で比較すると、大阪店は約6%増、京都店は約9%増と好調を維持しているのに対し、泉北店は約9%減、堺店は約11%減と苦戦、堺店はインバウンド需要の取り込みも難しかったことから撤退となった。
国内全域に視野を広げると、2024年2月期の売上高の前年比は堺店、泉北店、大宮店、柏店でマイナスとなっており、インバウンド需要の恩恵を享受できない地方店舗が苦戦を強いられている。
髙島屋の地方店舗が営業を終了するのは、2024年7月の岐阜店以来のことだ。堺店の営業終了によって、髙島屋の国内店舗は12店舗となる。