羊の姿が可愛くてりりしい!復活祭を祝うフランス・アルザスの伝統菓子を日本で再現
キリスト教の行事「復活祭」(=イースター)は、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」で、2025年は4月20日、2026年は4月5日というように、年により日付が変わります。
世界各地で、卵やひよこ、鶏やうさぎ、魚など、新しい生命の誕生を象徴するモチーフのチョコレートなどを食べたり贈り合ったりしますが、フランスの北西部アルザス地方ならではの復活祭のお菓子と言えば「アニョーパスカル(Agneau Pascal)」。羊の姿をかたどった、どこか荘厳な雰囲気を持つ可愛らしい焼き菓子です。
「アニョー」はフランス語で「仔羊」。「パスカル」は、フランス語の「復活祭=Pâques(パック)」の語源となった「過ぎ越しの祭」に由来。古くは、本物の羊を神様に捧げていたと言いますが、焼き菓子ならば気軽に楽しめますね。
そんな貴重なお菓子を日本で作っているのは、奈良市内の「MAISON WENIKO(メゾン ベニコ)」さん。店主のWENIKO(ベニコ)さんは、アルザスで“コンフィチュールの妖精”と称され、日本でも大人気のパティシエール、クリスティーヌ・フェルベールさんのもとで修業。アルザスの食文化を広めたいと、「アニョーパスカル」を通年で販売し、コンフィチュールと焼き菓子のセットで通販も行っています。
毛並みや細かい部分まで再現された羊の造形は、アルザス地方の「スフレンハイム村」名産である陶器の型で焼き上げるからこそ。首には赤白の依り紐をちょうちょ結びに巻いてちょっとおめかし。1台ずつ微妙に表情が異なり、男の子かな?女の子かな?などと想像するのも楽しいもの。
原材料にもこだわり、健康的な平飼いの鶏の卵と、小麦粉、発酵バター、そして白砂糖ではなくきび砂糖を使用しているため、やや褐色がかった生地。アルザスの現地では、より軽く、数日経つと渇きがちな生地であることが多いですが、こちらは、やわらかめのカステラのようなイメージで作っていらっしゃるそう。
賞味期限は1週間ですが、焼き菓子だからと思わず、届いたらなるべく早めに召し上がっていただくと、何とも言えない芳醇な香りやしっとり感が楽しめます。
因みに私は可哀想……と思いつつも、えいっとお尻側から切っていただきます。切り口が乾燥しないようラップをぴっちり、さらに何重かに巻いてください。
同梱の焼き菓子も、サブレであったり、ミニクグロフであったり、何が届くかのお楽しみ!
コンフィチュールは、春ならば苺や柑橘類、りんごなどを使ったものを中心に、様々な種類から選べます。地元産をはじめ、各地の農園から届く季節の果物類を使い、オーガニックのグラニュー糖と共に、フレッシュ感に富んだ味わいと香りに仕上げたもの。
アルザスの森をイメージし、苺やブルーベリー、フランボワーズ、さくらんぼなどを合わせた「フォレダルザス」といったコンフィチュールも登場。アルザスをより満喫したい方にお勧めの組み合わせです。
商品名:アニョーパスカルセット
販売:MAISON WENIKO(メゾン ベニコ)
文:お取り寄せの達人:平岩理緒さん(スイーツジャーナリスト)