「対応します」と伝えるときの英語表現 –––– take care of や deal with などのニュアンスをネイティブが解説 【ラジオビジネス英語】
「必ず何とかします」から「やっかいだけれど対処しなくては」まで、「対応します」には幅広い意味合いがあります。いろいろな状況で、それに合った「対応します」と英語で言えるよう、ベーシックな表現をしっかり身につけておきましょう。今回は「ラジオビジネス英語」6月号の「Lisa’s Expressions」から、「対応します」を伝える表現をご紹介します。
be on it
be on it((それに)対応している)
もうアクションを起こしているといったイメージです。何かを頼まれてI’m on it.と言えば、この返事をしながらそれについて考えています、すぐに取りかかります、という感じですね。
A: Take the suit to the dry cleaners?
(そのスーツをクリーニング屋さんに持っていってくれる?)
B: I’m on it now.
(今、持っていくね)
take care of
take care of(…に対処する、…を処理する)
「責任を持って対応するので、安心して」というニュアンスがあります。例文にあるI’ll take care of it.(私がやっておきます)は覚えておきたいひと言です。
Leave it to me. I’ll take care of it.
(任せてください。私が対処します)
deal with
deal with((問題など)に対処する、(問題のある人など)に対応する)
問題や仕事などに対応するときに使います。面倒なことややっかいなことへの対応の場面で用いられることも多いですね。
How can I deal with such a problem?
(そんな問題に、私はどう対応すればいいのですか?)
cope with
cope with((困難な状況や難問など)にうまく対処する)
「(大変なこと)を何とか頑張って切り抜ける」ということ。deal withと似ていますが、困った、勘弁してといった気持ちが感じられる言い方です。
It was tough coping with the urgent changes in her project.
(彼女のプロジェクトで、緊急の変更に対応するのは大変でした)
manage
manage(うまく対処する、うまく処理する)
manageのmanはラテン語のmanus(手)が語源で、イタリア語のmaneggiareは「手で扱う」「馬を(手で)調教する」という意味。そこから、「物事をうまく扱う」の意味で使われるようになりました。いくつかの要素を上手に扱う、やりくりするという感じです。
She’ll manage opening the amusement park well.
(彼女はその遊園地のオープンをうまくやり遂げるでしょう)
address
adress(対応する、取り組む)
ビジネスの場面などで、きちんとした話し方をするときの表現。「取り組みます」「取り上げます」と意思表示するときにもしばしば耳にする言葉ですが、解決するかどうかは未知数です。
We will address the issue of financing when the time is appropriate.
(適切な時期に、私たちは資金調達の問題に取り組むつもりです)
handle
handle(対処する、処理する、解決する)
「何とかする」というニュアンスを含んだ言葉で、よく使います。I can handle it.は「それについては責任をもって対応します」という意味にもなるひと言です。
There’s nobody who can handle the logistics of the event.
(そのイベントのロジスティクスに対処できる人がだれもいません)
★「そちらのレストランでは6歳未満の子どもも大丈夫ですか?」を英語にすると?
Do youaccommodatechildren under six at your restaurant?
accommodateには「収容する」などのほかに、「(要望などに)対応する」「(要望などを)受け入れる」という意味があります。また、make accommodationsは「対応する」「(特別に)調整する」といった意味で使われることがあります。例文を見てみましょう。
She canaccommodatethe client’s requests.
(彼女なら、あのクライアントの要望に対応できます)
We willmake accommodationsfor the vegetarian in your group.
(我々は、あなたのグループのそのベジタリアンの方に対応いたします)
accommodationは「調整」「便宜」といった意味でも用いられます。make accommodationsもぜひ覚えてくださいね。
執筆者
リサ・ヴォート
アメリカ・ワシントン州出身。メリーランド州立大学で日本研究準学士、経営学学士を、テンプル大学大学院で TESOL(英語教育学)修士を取得。専門は英語教育、応用言語学。2007年度 NHKラジオ「ものしり英語塾」で講師を務める。現在、青山学院大学非常勤講師。また、写真家としても活躍している。『知ってる英単語で広がる英会話』『CD BOOK ネイティブ感覚で もっと伝わる日常英語』(ともにNHK出版)など著書多数。
※記事公開時点での情報です
■NHKテキスト ラジオビジネス英語 2025年6月号より