歌を通して、新しい思い出を作ってほしい。『映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』公開に向けて、松岡美里さん(キュアアイドル/咲良うた役)&花井美春さん(キュアキッス/メロロン役)にインタビュー!
「プリキュア」シリーズの劇場版最新作『映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』が、9月12日(金)より全国公開されます。
今作では、アイドルプリキュアが“宇宙1”のアイドルフェスティバルに出演!
ある日、珊瑚の妖精・トットに招かれたうたたちは、アイアイ島と呼ばれる不思議な島を訪れます。とっても大きな会場には、ロボットや動物など、いろんなアイドルが大集合! でも、突然あらわれた謎の怪物たちの出現とともに、過去に飛んじゃった〜!?
島のピンチを救うヒントは、島の女神の伝説と、島で出会ったアイドル嫌いの謎の少女・テラに隠されていて……? 『わんだふるぷりきゅあ!』、『ひろがるスカイ!プリキュア』も駆けつけ、映画ならではのスケールで贈る“キラッキランラン~♪”な内容となっています。
今作の中で絶妙なチームワークを発揮するのがうたとメロロン。演じるおふたりもまた、互いを支え合う関係性を築いています。映画公開に先駆けて、松岡美里さん(キュアアイドル/咲良うた役)、花井美春さん(キュアキッス/メロロン役)に、アフレコ現場で感じた絆や、子どもたちの応援の力、そして音楽に込めたキラッキランランな想いについて教えていただきました。
【写真】『映画キミプリ』松岡美里&花井美春 キラッキランランなふたりの絆【インタビュー】
5人になったアイドルプリキュア、その変化
ーー最初に映画の物語に触れたときは、どのような印象がありましたか?
キュアアイドル/咲良うた役・松岡美里さん(以下、松岡):台本を受け取る前に「うたとメロロンが一緒に歌うシーンがあります」と伺い、「えっ、あのふたりが歌うの!?」とすごく新鮮に感じました。テレビシリーズではなかった組み合わせなので、どのようにになるのだろうとワクワクしながら台本を読み進めました。
メロロンはメロロンらしさを残しつつ、しっかりとうたにも心を開いてくれているのが伝わってくるので、映画ならではの掛け合いが見られると思います。それと、メロロンが「うた!」と呼んでくれるたび、それがどんなシーンだとしてもうれしくて(笑)。「咲良うた」と呼ばれ続けてきたからこそ、メロロンに心配されたり、「うた、危ない!」と言ってもらえることがすごく幸せでした。
ーー松岡さんのお話にもありましたが、今回はうたとメロロンが一緒に行動していて。ふたりの絡みのなかで、メロロンの優しさや世話焼きの一面が光っていましたね。
松岡:そう感じます! メロロンがプリルン以外の仲間のこともしっかり考えていて。元々持っていた優しさが映画ではより全面に出ており、とても嬉しかったです。
ーー花井さんはいかがでしたか?
キュアキッス/メロロン役・花井美春さん(以下、花井):この映画の直前で、テレビシリーズではメロロンが封印していたことがなんだったのか明らかになりますが、そこで描かれていた通り、メロロンはモヤモヤした闇を抱えていました。でもそれが晴れて、「自分は仲間だ」と5人として胸を張れるようになったということがまず嬉しかったです。それを経ての映画なので、うたに向ける気持ちもガラッと変わっているんです。いつものメロロンではあるんですけども、より仲間として心を許している場面が多くて、それを見ていただけることもすごく嬉しいですね。
ーーうたとメロロンのチーム感について、おふたりはどのように感じていましたか?
花井:うたとメロロンのチームは悲劇に見舞われやすいんですよね(笑)。
松岡:確かに!(笑) それに、ふたりともなにか起きると「うわあああ〜!」と慌ててしまうところがあって。もしかすると「実は似ているところがあるのかも?」と思いました。他のチームのななちゃんやこころちゃん、プリルンは島にすぐ順応して穏やかに過ごしていて、その対比も面白いなと感じました。
花井:うたと一緒に島にたどり着いて、不安もあったはずなんですけど、多分うたと一緒だからこそ、そこまで気を病むことなく、過ごすことができたんじゃないかなって。テラちゃんと出会った時もそうですし、うたがいるから大丈夫という気持ちがどこかにあったのかもしれません。私的には、この組み合わせは今後もぜひ見たいですね。
松岡:私も見たいです。うたとメロロンがふたりになると、メロロンがお姉ちゃんっぽく見えたと言いますか。普段はプリルンが一緒にいて“ねえたま”として引っ張ってくれますが、うたと組むと、うたは自由にその場を楽しむ子なので、メロロンがしっかり者になってくれます。そのバランスがすごく好きなんです。
花井:そうそう、うたって寝坊助なんですよ(笑)。全然朝起きてこなくて、メロロンにめちゃくちゃ叩き起こされる場面が多くて。そこが私の推しポイントです(笑)。
松岡:起こされたい!(笑)
ーーでは、松岡さんが今回の映画でのメロロンの推しポイントを挙げるとしたら、どこになりますか?
松岡:うたの紡ぐ歌にメロロンがしっかりと乗ってくれているんです。今までにはなかったことで、咲良うたではなく、友だちのうたとして、「本当に心を許してくれているのだな」と感じられる場面がたくさんあり、とても尊く思いました。それとふたりで変身するシーンもありますので、そこでは絆や新鮮さを感じていただけると思います。
お互いの存在が、安心と強さになる
ーー今日のおふたりの撮影のときにも、リアルのおふたりの絆というのも感じました。
花井:いろいろなコンテンツで一緒になることが多いんですよね。いまいちばん会ってる女性声優です(笑)。
松岡:(花井さんに肩を寄せて)そうです(笑)。
花井:松岡がいると安心できるんです。松岡がいるから今回も楽しいだろうなって思いながら現場に行くんですよ。
松岡:ええ〜嬉しい! “るんるん”って……あ、私はるんるんと呼んでるのですが。
ーー松岡さんは“松岡”なんですね(笑)。
一同:(笑)
花井:「松岡って呼んで!」って言われて(笑)。
松岡:そうなんです。私はあだ名が松岡なので「松岡で!」とお願いしました(笑)。話を戻すと、るんるんはどこにいても変わらず落ち着いているんです。柱のような、支えになる存在なんです。私は新しい現場ではそわそわとしてしまうのですが、るんるんが見えると「あ、大丈夫。るんるんがいる!」と思えます。ありがたい存在です。
花井:嬉しい。お互いに。
ーー撮影の合間に、松岡さんのお洋服のリボンを花井さんが直している姿が微笑ましかったです。
花井:普段のアフレコでも、松岡はよくリボンを取り入れているんですよね。
松岡:今日もふんだんにリボンを散りばめました。リボングッズを見るとつい買ってしまいます(笑)。そして、買うとアフレコにもつけていきたくなる。アフレコに行くと私だけではなく、キャラクターのカラーを身につける方も多くて、そういうところからもキャラ愛を感じますし、すごく学びがあります。
ーーそういう意味では、映画のアフレコも気合いが入ったのではないでしょうか。
松岡:映画は長丁場で、2日間にわたっての収録でした。ですので皆さんのコーディネートを2コーデ見ることができて! それが個人的に嬉しかったです。
応援と音楽が原動力になる
ーープリキュア映画といえば「応援」場面も見どころのひとつです。お子さま限定の入場者プレゼント「ミラクルアイアイブレス」、すごくかわいいですね。
花井:かわいいですよね〜大人も思わず欲しくなっちゃう。
松岡:先日見せてもらったのですが、すごく光るんです! それも七色に!
ーー子どもたちに応援される側であるおふたりが今回の映画でなにか意識されたことはありますか?
松岡:映画の中で「応援を受け取った」と明確に実感できるシーンがあるのですが、その時は、実際に観ているお友だちが大きな声援を送ってくれる姿を想像しながら演じました。想像するだけで泣けてくるというか……。
花井:うんうん。
松岡:「この掛け声がなければ物語が進まないだろうな」と思えるほど大切な場面でした。作品のなかのひとつ、というイメージで私は受け取っていました。
花井:私も同じです。応援するところはここ、みんなで声を出して良いのはここ、って明確にわかるセリフがあるので。そこで小さい子どもたちがキラキライトやミラクルアイアイブレスを振って「わー!」って応援してくれている姿を想像したら……もう涙が出そうになってしまって。きっと何度も子どもたちの笑顔を見に行きたくなるだろうなって思っています。映画も見たいんですけど、小さい子どもたちの姿を見たい。
松岡:すごく分かる! 休日の昼に行ってお子さんたちを見たい!
ーー“宇宙1”のステージを何度も見に行きたいですね。
松岡:本当に“宇宙1”のステージが見られます! 何度観ても違う景色が見られる映画だと思います。その時の自分の心境によっても見えるものが変わるので、ぜひいろいろなタイミングで観てほしいです。
ーー『キミプリ』はテレビシリーズも、映画も音楽がさまざまな形で彩られていますが、映画を通して、改めて「音楽の力」を感じたことはありますか?
松岡:映画のなかには本当にたくさんの音楽が登場するのですが、一つひとつ、違う色や感情があります。優しい気持ちになったり、「頑張ろう!」と力強くなれたり……私自身を動かす原動力になっていると感じました。気持ちに合わせて曲を選ぶのもいいですし、逆に曲に気持ちを委ねてもいい。生活を彩り豊かにしてくれる、そんな音楽が詰まっている映画だと思います。
花井:うんうん。作品全体を通して“響きあう歌”というテーマがあるので、その曲をスクリーンの前で全身で感じてほしいなって。主題歌「♪HiBiKi Au Uta♪」の歌詞はすごく明るくて未来を照らすようなんですが、私の心の中では切なく映ってしまって。あまりに眩しいものって、逆に苦しくなることもあるじゃないですか。
ーーありますよね。
花井:「♪HiBiKi Au Uta♪」は、そういう感覚のある楽曲なんです。この映画を観て「♪HiBiKi Au Uta♪」を聴いていただくと、「今を大切にしよう」「自分の好きなものをずっと好きでいよう」という気持ちになるんじゃないかなと思います。今回の映画でも、歌を通して、新しい思い出を作っていただきたいです。
[インタビュー/逆井マリ 撮影/小川遼 編集/小川いなり]