潮干狩りで採れた貝を使った「貝三昧」レシピ集 定番の酒蒸しからアレンジ料理まで
酒蒸し、味噌汁、炊き込みご飯。採れたての貝で作る定番料理はどれも美味しいですよね。1kg、2kg。いや3kg、5kg、or more。たくさん採れたら、色々な変化球料理?を作ってみましょう!
まずはズドンと直球
有料の潮干狩り場等、お持ち帰りの制限は大抵1人2kgが目安。とはいえ、慣れていないとこれが結構大変。家族3人合計2.5kg。初めのうちはこの位が妥当なのかなと思います。定番料理でいきましょう!
酒蒸しは定番であると同時に、基本でもあります。これにバターを加えればアサリバターになるし、貝殻取ったものを使って味を加えご飯を炊けば、炊き込みごはんにも。ショウガ、ニンニク、ネギ等、好みに合わせたアレンジを!
ただ注意点も一つ。貝殻付きの貝料理で高価なフライパンは使わないこと!何も知らない駆け出しの頃、筆者は買ったばかりのティファールのフライパンを駄目にしてしまったことアリ。無論その後、妻との間に険悪な空気が漂ったことは言うまでもありません。
お酒が好きならツーシームも
直球に近い変化球。今期ジャイアンツに移籍した田中選手が縦と横の2種類のツーシームを駆使してメジャーで大活躍しましたよね。
浜焼きは準備の大変さが若干あるものの、素材の味を楽しむにはうってつけ。大アサリやホンビノス貝が採れた時はおススメです。ただし、写真にあるサルボウガイは避けた方がいいかも。この貝、網の上でなかなか開いてくれないんです。
続いてカットボール!
3人で4kg、5kg。「食べきれないからお隣さんに半分あげよう」なんていうのももちろん一案ですが、お隣りさんは必ずしも貝が好きとは限りません。ここは直球に続いて、ドジャースの山本投手のような、キレのあるこの球種をためしてみましょう!
意外と大変そうで、実は簡単な貝料理の一つにアクアパッツァが挙げられます。料理が好きな釣り人なら頷いていただけるのではないでしょうか(笑)。作り方は、ウロコと内臓処理をした魚と貝を白ワインで蒸すだけ。両者の相乗効果でより美味しく、そして何より「映え」ます。ただし、「映え」を意識するなら、写真のような黒い魚よりも赤い魚の方がいいかもしれません(って今気づきました)。
春キャベツのパスタも我が家では人気の一皿。シンプルなこちらも無論作り方は簡単です。逆に佃煮はやや手間がかかりますが、保存が効く点が◎!二枚貝から巻貝まで、幅広く応用できるという点も◎◎です!
スプリットで三振をとろう
160kgの直球が決まったら、オオタニさんのようなキレのある落ちる魔球を!
ある訪日外国人がテレビの取材でこう話していました。「こんなに美味しいものが店で手に入ると、手作りにこだわる必要なんてない」気づけば、日本って便利なもので溢れていますよね。無論貝も然り。「スプリット」の三種は、手の込んだものに見えますが、実は手抜き……いや、企業努力によって生まれた便利な加工調味料等を駆使し、簡単に作っています。
パエリヤは、ズバリ「パエリヤの素」をそのまま使用。ホットプレート、そして赤い魚(カサゴ、メバル系)を中央に配置すれば、見た目も良いですよね。
クラムチャウダーも、実は「クラムチャウダーのルー」を使用して作ったもの。
ただし、筆者は少々アレンジしていて、水150gを料理に使う貝の「酒蒸しの汁」を使います。その汁がやや塩分濃いめであることから、牛乳800gを1000mlに変更。ジャガイモたっぷり入れれば美味しいクラムチャウダーの出来上がり!アサリ、本場ホンビノス貝は勿論のこと、マテガイで作る一品もおススメです。
寿司については、筆者は軍艦がおススメ。我が家では子供達に大絶賛されたし、万が一、貝が少ない時にはキュウリやカニカマで「かさ増し」という裏技も使えます。
ナックルボールレベルの変化球料理もおススメ
最近ではウェイクフィールド選手ですかね。打てそうで打てない、この変化球を駆使して活躍できた選手は、歴史上そう多くはありません。ただし、貝の料理ではそこまでではありません。ちょっと大袈裟でした(笑)
お好み焼き自体は簡単に作れるのですが、せっかく採ってきた貝をお好み焼きにしてしまったら、ましてやソースやマヨネーズをかけてしまったら素材の味が台無しじゃん、って思うかもしれません。しかし、これが意外と出汁が効いた美味しい一品になるんです。更に大きめのホンビノス貝を使うことによって食べ応え満点の一品に。……さすがに繊細な出汁が美味しいハマグリでは勧めませんが。
より貝の風味を楽しみたいのなら、ソースマヨネーズではなくポン酢で食べるのもアリです。アヒージョも実はとても簡単な料理。なにせニンニク効かせたオリーブオイルで素材を煮るだけですから(笑)。
もし、潮干狩りをしていてアカニシ貝やツメタガイが採れたら、これ、かなりおススメできる一品。両者は二枚貝よりもしっかりした食感という特徴をもっているので、アヒージョにすると実に合うんです。余ってしまったオリーブオイルも、お店では処分してしまうので勿体ないのですが、家で作れば良い意味での使い回しが可能。これでパスタなんぞ作れば、より美味しいものができるので一石二鳥です!
冷凍保存
たくさん採れて、そして食べきれないようなら、砂抜き塩抜きをし、洗ってそのままジップロック等に入れ冷凍保存しましょう。そしてそれを使う時は、中途半端に解凍処理せず、凍ったまま蒸す、もしくは茹でてみてください。そうすれば、きれいに貝は開いてくれるはずです。
初夏に採った貝を冷凍保存しておき、寒い冬にクラムチャウダーにして頂く、が我が家流!
<尾崎大祐/TSURINEWSライター>