箱根湯本芸能組合 カフェバー「気軽に楽しんで」 芸者文化、裾野広げる挑戦
芸者文化を継承する箱根湯本芸能組合が1月23日、事務所兼稽古場として使っていた見番(箱根湯本)の1階を「芸者カフェバーはな」としてオープンした。初日から満席になる盛況ぶりで、芸者衆は普段の「お座敷遊び」の時とは違うもてなしで来客を迎えていた。
コロナ禍を機に宴席の数が激減したことを受け同組合は、「今までとは違う角度から営業ができないか」とさまざまな方法を模索し、対策を講じてきた。その一環として昨年春頃から、芸者が来客を迎えるカフェバーの開店に向けて改装などの準備を進めてきた。
同組合に所属する芸者衆約130人の内、店舗には交代で3〜5人が出勤する。提供するドリンクは芸者衆が自ら厳選、料理メニューも稽古後に試作を繰り返して考案されたもので、軽いおつまみからピザなどの食事まで幅広い利用ケースに備える。
箱根湯本駅から歩いて約5分の立地。国道1号沿いのセブンイレブンを曲がると、赤色の暖簾が掛けられた趣のある外観が見える。大きなガラスを採用し、通りからは店内の様子も伺える。同組合の舘美喜子組合長は「気軽にお越しいただけると思う。無理せず周りから愛されるお店にしていきたい」と話す。
オープン初日から、通りがかりの観光客が来店する様子も。同組合の芸者、琴音さんは「普段はお座敷になじみのない人も気軽に来て楽しんでほしい」と話していた。
営業時間は午後6時から午前0時。日曜、月曜定休。(問)同店【電話】0460・85・8639