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世界最大の『無印良品』が奈良にできたので奈良県民が行ってみたところ → まさか「アレ」が、こんなにもフィーチャーされる日が来るなんて…!! 

ロケットニュース24

『無印良品』が “世界最大の売場面積” を誇る店舗を2025年3月1日、奈良にオープンする。奈良で暮らす記者にとっては朗報であると同時に「なぜ奈良に……?」と、疑問でもある。

その疑問を解消するためには、行ってみるしかない。2月27日にプレス向けの内覧会があるとの情報を得て、いちはやく潜入に成功。この場を借りて、みなさんに疑問の答えと店舗の魅力などお届けしたい。

【写真多数】店内はこんな感じでとにかく広い!

・奈良との浅からぬ縁

世界最大の無印ができたのは、奈良の中でも橿原(かしはら)という地域だ。県外の方にとってみれば、あまり馴染みのない場所かもしれない。

南北に長い奈良県の、真ん中よりやや北あたりに位置する橿原市。日本国ではじめて本格的な都・藤原京が作られた場所であり、また第一代天皇である神武天皇を祀る橿原神宮も存在する。

歴史的には県内でもトップレベルに重要な場所だ。そんな橿原の地にできた、世界最大の無印。その売り場面積はワンフロアで8201㎡と、いまいちピンとこない数字ではあるがとにかくデカい。

もともと橿原市のイオンモール内に無印良品は入っていたのだが、イオンモールが新規増床したことに伴い、その増床部分に移転し規模も拡大したようだ。

なぜ奈良に……という疑問については、まず「希望に合う物件があったから」ということらしい。地元の人はよくご存知かと思うが、あの辺りは各方面からのアクセスが良く、しかも広々とした景観が広がっている、バランスの取れた場所なのだ。

無印がこれまでの成果を思い切り発揮する場所として、選んでもらえたことは地元民として単純に嬉しい。またそれだけでなく、現無印良品社長の清水智氏は奈良に住んでいたこともあり、今年(2025)の初詣も奈良の春日大社だったという。

そのほか無印誕生からのアートディレクターでもあった田中一光氏が奈良の出身であるなど、奈良と無印とは浅からぬ縁があるとのこと。

そうしたさまざまな繋がりもあり「日本の骨格となるこの場所で店を始めたい」「無印が大事にしているものと、文化や歴史を持つ奈良の価値観とが近いものがある」といった想いも加わりオープンに至った、というような話を内覧会にて清水社長がしていた。

そんな話を聞くと、奈良で暮らす者としてはこれからより一層、無印を推していきたい気持ちになるではないか。奈良に作ってくれてありがとう……! 

・無印初の書店も

気になる店内の様子だが、これがまあ、わかっちゃいたけれどとにかく広い……! イオンの一部ではあるが、パッと見は路面店のような感じの作りになっていて、端から端まで一度では見渡し切れないほど。

その広い店内には、無印の現存する商品がほぼそろっているらしい。そして個人的に良いなと思ったのが、私たちが想像できる無印の枠にとどまっていないところ。

例えば、無印良品初となる、書店と飲食店を融合したブックカフェ『本と喫茶』の存在だ。こちらは『文喫』などを運営する、日本出版販売株式会社が関わっているということからも、ちょっと特殊な本屋であることが窺えるだろう。

約10万冊の本が並んでいて、そのラインアップがまた面白い。売れ筋のものから奈良ならではのものまで幅広く取りそろえられていて、行くたびに発見がありそうだ。

加えて本を読みながら食べられる地域の食材を使ったおにぎりや、オリジナルコーヒー「奈良ブレンド」やスイーツなどもあって嬉しい。試食させてもらったが、美味しくて繰り返し通いたくなること請け合いである。

また古本コーナーもあり、こちらもなかなか素敵な品揃えだった。なんでも古本買取・販売のバリューブックスと組んで仕入れを行っているらしく、豊かなラインアップ。このコーナーだけで半日は潰れそうな気がしている。

そのほか、汚れやキズのある商品をお手ごろな価格で販売。特に気になったのは、国内外で使われた家具を基本的には無印のスタッフがクリーニングして販売する、古家具のコーナーだ。

じっくり見ていくと掘り出し物がありそうで、これまたここを見るだけでしばらく時間が溶けそうな におい がした。本格的にオープンしたら、我が家の猫さまに何かプレゼントするため、今一度見に行きたいと思っている。

・奈良らしい無印

そんなこんなで、語り切れないほどの見どころがあった世界最大の無印良品。まさか奈良にこれほどの規模の無印ができるだなんて、夢にも思っていなかったので不思議な気分だ。

しかしながら店内を歩いていると、否が応でもそこが奈良であることを意識せざるを得ない点がひとつある。それは、埴輪だ。

橿原神宮の前に「森田名産店」というむかーしからある、埴輪や土産物を売っている店がある。奈良で暮らしていれば、ほとんどの人が知っていることだろう。

記者は割と頻繁(ひんぱん)に横を通るが、インバウンドでにぎわっているような店ではなく、地域に根差して堅実にやってらっしゃるように見える。

そのお店の写真が、世界最大の無印オープンに当たりサイトなどのイメージ画像として使われているのである。それだけでなく、森田名産店の埴輪が無印の店内でも販売されているのだ。

まさかあそこの、あの埴輪が、世界最大の無印でフィーチャーされる日が来ようとは。驚きもありつつ、奈良県民として勝手に誇らしい気分だ。

無印良品そのものの魅力はもちろん、奈良らしさもしっかり詰まっている『無印良品 イオンモール橿原』店。なによりも地元に愛される店になりそうだと感じた。今後ますます展開していくだろうので、その点も楽しみにしている。

参考リンク:無印良品 イオンモール橿原
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

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