インテリアからコーヒーまで自然を感じられるカフェが下北沢に登場
インテリアからドリンク、フードに至るまで素材感が感じられるカフェ「エト ザ カルチュラルコーヒーハウス(Et -THE CULTURAL COFFEEHOUSE-)」が、下北沢にオープンした。蒸留技術を取り入れたコーヒーメニューや、自然を取り入れた建築やインテリアで、人が集まりたくなる場所を形成する。
内装は、useful architectsの松下有為が手がけた。瀬戸内海の砂浜や洞窟などの自然をイメージし、壁面には貝殻や砂などを混ぜ込んでいる。また、木製のスツールや、コーヒーを置けるように加工した岩など、自然の質感を生かした。
2階へ続く空間の真ん中に配されたらせん階段は、瀬戸内海を望む砂浜に抜ける洞窟をイメージ。作家の吉本康晃による照明が、2階へのアプローチを軽やかにする。
座席はあえて区切りをつけず、スツールやテーブルにも使える家具などを取り入れ、自由な場所で過ごせるようにした。2階は、目の前の「シモキタ雨庭広場」や、街とのシームレスな一体感を感じさせる空間が広がる。
店内のテーブルウエアは、自社のキュレーションチーム「oo/ff」のオリジナルプロダクト。佐藤敬のオリジナル「黄粉引カップ」やイワオトナリテのカップのほか、大森健司の器が揃う。グラスは購入も可能だ。
シングルオリジンコーヒーはハンドドリップで提供。豆はオリジナルのコーヒー豆を使用するが、日々変わるという。ブレンドの「バッチブリュー」は、軽め、中深いり、深めの3種から濃さを選べる。
フレーバーラテの「ブルームラテ」は、無農薬のクロモジを蒸留し、バニラやジュニパーベリーで作ったシロップを使用。蒸留水を使うことで甘さを抑えて香りを引き出した。ミルクに加えてスチームすることで、自然な甘みと素材の香りが楽しめる。
フードのメインは、パンに旬の食材を乗せた彩り豊かな「タルティーヌ」。消費者と生産者とのつながりを意識するため、使用する食材が見えるこのメニューを選んだ。
フレンチ出身のシェフが、オーストラリアやカリフォルニアなど、さまざまな国のエッセンスを取り入れたメニューを作成している。エスプーマや酸味のある味わいが特徴だ。
パンは、「メゾン デュ ラミティエ」のサワードウを使用。「アボカド タルティーヌ」は、タラゴンがきいた自家製のブレッドアンドバターピクルスなど、細部までこだわりが見える。
ヨーグルトリコッタチーズのほのかな酸味と柑橘の甘さがマッチした「愛媛県産柑橘とリコッタ タルティーヌ」や、グリークヨーグルトと野菜のうまみが凝縮されたラタトゥイユが乗った「ラタトゥイユ タルティーヌ」など、それそれの食材を生かした調理法で提供する。
そのほか、クロモジが香るバニラシロップが入った「フレンチトースト」や、「オブゴベイカー(ovgo Baker)」のクッキー、「フロート(FLOTO)」の焼き菓子といったペイストリーなども充実。コーヒーとのペアリングを楽しんでほしい。
店名の「エト」は、「〜と」という意味を持つラテン語が由来。生産者と消費者のつながりを表現するメニュー、自然と人工物が調和したインテリアなど、さまざまなものを掛け合わせて価値を生み出すニュースタンダードなカフェに訪れてみては。