お賽銭の金額の意味を解説!ダメな金額や正しいやり方を徹底解説!
お賽銭(おさいせん)は、寺社(お寺と神社)に感謝と願いを込める大切な行為です。金額よりも気持ちが重要となります。汚れたお金を入れたり無造作に小銭を入れたりはNGで、心を込めて清潔なお金を奉納することが望ましいです。また近年、電子マネーでもお賽銭が可能で、集まったお金は神社やお寺の運営費や地域貢献に使われます。
この記事ではお賽銭の金額に込められた意味と正しいやり方をご紹介します。
お賽銭とは?
寺社に参拝して投げ入れるお賽銭は、神仏に対して感謝や願いを込めて奉納するお金です。お賽銭は寺社の維持・活動資金に使われるほか、参拝者と神仏との精神的なつながりを表します。特に初詣や節目の参拝では、心を込めて奉納し、自らの願いや感謝を形にする意味合いがあります。
お賽銭の意味
神社や寺院で神仏に対して感謝や願いを込めて奉納するお金がお賽銭です。その起源は古く、金銭だけでなく米や布、酒などを捧げる形式もありました。現代では主に硬貨が使われますが、この行為には単なる金銭的なやり取り以上の深い意味が込められています。
お賽銭の主な意義は、神仏への感謝と祈りを具体的に表すことです。参拝者は、自らの繁栄や家族の健康、安全などを願い、日々の生活に対する感謝を表現します。さらにお賽銭は寺社の維持・運営資金として大切で、地域社会や信仰の場を支える一助です。
お賽銭は、大きな金額を入れるより、心を込めることが大切となります。重要なのは、その行為を通じて神仏と自分の心がつながることを意識することです。特に硬貨の種類や金額には特別な決まりはありません。お賽銭は、信仰を形にする行為であり、また感謝の心を改めて確認する貴重な機会です。
神社とお寺のお賽銭の違い
神社とお寺におけるお賽銭には、意味や目的においていくつかの違いがあります。
まず、神社のお賽銭は神道の教えに基づくもので、神様への感謝や願いを込めて奉納するものです。「五円(ご縁)」を投げ入れるなど、縁起を担ぐことも一般的となります。神社では、日々の生活への感謝や家族の健康、商売繁盛などの祈願が中心です。参拝者は二礼二拍手一礼を行い、心を清め、神様とのご縁を深めます。
一方、お寺でのお賽銭は、仏教の教えに基づいており、仏様や僧侶への感謝を示す行為です。こちらでは「ご縁」に限定せず、供養や功徳を積むための行為とされることが多くなります。お寺での参拝方法は神社とは異なり、手を合わせて静かに祈るのが一般的です。お寺のお賽銭は先祖供養・厄除け・学業成就など、より個人や家族の内面的な願いが込められる傾向があります。
神社では無理にお賽銭はしなくて良い
参拝者が、感謝や願いを込めて奉納する神社のお賽銭ですが、無理に行う必要はありません。神社は誰でも気軽に訪れることができる場所で、参拝の本質は心を込めて神様に向き合うことです。
お賽銭はその気持ちを形にする一つの手段ですが、金銭的な負担を感じてまで行う必要はないとされています。本来、神社の参拝は、日々の生活や自然の恵みに感謝し、自分の心を清めることが目的です。お賽銭がなくても、二礼二拍手一礼の作法を守り、心静かに神様と向き合うことで、十分にその目的を果たせます。また、神様は参拝者の気持ちを重んじるとされており、お賽銭の多さは祈る気持ちの強さに影響しません。
経済的な理由があったり、お小遣いの少ない子どもだったりでお賽銭を用意できない人もいますが、そのような状況でも気兼ねなく参拝できるのが神社の良さです。参拝は、誰もが平等に心を通わせられる場であり、形にこだわらず、純粋な感謝の気持ちを持つ事が大事となります。
お賽銭の金額の意味がある!
お賽銭に使う硬貨に、縁起を担ぐ場合があります。例えば、5円は「ご縁」、15円は「十分なご縁」、25円は「二重のご縁」といった語呂合わせがあり、良い縁を願う金額として広く親しまれています。ただし、重要なのは金額ではなく、感謝や願いを込める心です。
お賽銭の金額に決まりはない
お賽銭の金額に明確な決まりはありません。神社やお寺にお賽銭を渡すとき、大切なのは、感謝や願いを込める心そのもので、金額ではありません。よく「5円(ご縁)」や「15円(十分なご縁)」など、縁起の良い語呂合わせの金額が広く知られていますが、これも必須ではなく、参拝者が自由に選べます。
お賽銭は、神仏への感謝や願いを形に表す行為であり、金額の大小でその効果が変わるわけではありません。例えば、「少額では失礼ではないか」と心配する必要はなく、たとえ1円であっても真心を込めて奉納することが重要です。
また、お賽銭が払えないときでも、しっかりと参拝の作法を守り、神仏と向き合う心を持てば十分です。特に経済的な事情がある場合や、急な参拝で準備が整わない場合でも、無理をせず、自分の気持ちを大切にすることが推奨されています。
お賽銭の金額にかかわらず、寺社に参拝して祈りを捧げ、自分の心を整えることが本来の目的です。
お賽銭で縁起が良い金額
お賽銭の金額は、特に決まりはありません。ただ、縁起を担ぐ意味で選ばれる金額があります。
その代表的な例を紹介します。
「5円」=「ご縁」
「15円」=「十分なご縁」
「25円」=「二重のご縁」
「45円」=「始終ご縁がありますように」
「111円」=「なんでもNo.1」
「115円」=「いいご縁」
「415円」=「よいご縁」
「485円」=「四方八方からのご縁」
「777円」=「ラッキーセブン」
「2951円」=「福来い」
ただし、これらの金額はあくまで縁起担ぎの一例であり、必ずしも守らなければならないものではありません。たとえ1円や50円など特に語呂合わせがない金額であっても、真心を持って奉納することで、その行為の意義は十分に果たされます。
縁起の良い金額を選ぶことで、楽しみながら参拝の気持ちを深めることもできますが、最も大切なのは、自分自身の感謝の気持ちや願いを込めることとなります。
お賽銭でダメな金額
お賽銭では、「ダメ」とされる金額は特にありません。ただ、縁起を担ぐ意味で避けられる場合がある金額があります。その代表的な例を紹介します。
「4円」=「死」を連想させる
「9円」=「苦」を連想させる
「10円」=「遠縁」とも読めるため、縁が遠のくことを連想させる
「42円」=「死に」繋がる
「49円」=「死」や「苦」に繋がる
お賽銭の本質は金額ではなく、神仏への感謝や祈りの気持ちを表すことです。そのため、どのような金額であっても心を込めて奉納することが最も大事となります。一部の金額が縁起が悪いとされる背景には、日本独特の文化や風習が関係していますが、それにとらわれすぎる必要はありません。
お賽銭の正しいやり方とは?
お賽銭の正しいやり方は、感謝や願いを込めて丁寧に行うことが大切です。
ここでは、神社とお寺におけるお賽銭の正しいやり方を紹介します。
神社におけるお賽銭の正しいやり方
神社での正しいお賽銭のやり方は、まず参拝前に心を整えることです。
神社に到着したら、まず鳥居をくぐる前に軽く一礼をし、神聖な場所に足を踏み入れる準備をします。
次に、手水舎で手と口を清めることが大切です。水を使って手を洗い、口をすすぐことで心身を清め、神様に対する敬意を示します。
その後、賽銭箱の前に立ち、お賽銭を静かに投げ入れましょう。金額に特別な決まりはありません。
お賽銭を入れた後は、二礼二拍手一礼の作法を守り、神様に感謝の気持ちを伝えます。二礼は神様への敬意を表し、二拍手は神様に自分の存在を示し、願いを込める行為です。最後に、頭を下げて一礼をして参拝を終えます。
参拝後は、社殿や本殿を背にして立ち去らず、軽く会釈をして静かにその場を離れます。
お寺におけるお賽銭の正しいやり方
お寺におけるお賽銭の正しいやり方は、まずお寺に到着した際にその場所の神聖さを感じ、静かな心で参拝を始めることから始まります。
お寺では手水舎がないことが多いですが、もしあれば手や口を清めることが大切です。
その後、賽銭箱の前に立ち、お賽銭を静かに入れます。
お賽銭を投げ入れた後は、神社と異なり、拍手は行わず、両手を合わせて静かに合掌し、心の中で感謝や願いを込めて祈ります。お寺では、仏様に対して自分の心の中で静かに思いを伝えることが大切です。
参拝が終わった後は、賽銭箱に背を向けないようにし、軽く一礼して静かにその場を離れましょう。お寺での参拝は、神社のような厳格な作法は少ないものの、静かな心を保ちながら仏様に敬意を表すことが求められます。
お賽銭に関する2つのNG行動
お賽銭に関するNG行動としてまず挙げられるのは、気持ちを込めていないお金をいれることです。大きな金額を入れるよりも、心を込めましょう。また、汚れがひどいお金をいれるのも、迷惑となる場合があります。
1)財布の中に残った小銭を適当に入れる
お賽銭のNG行動の一つは、財布の中に残った小銭を適当に入れることです。この行動は、神仏への敬意を欠いたものと見なされる場合があります。お賽銭は単なるお金を投げ入れる行為ではなく、感謝や願いを込めて神仏に捧げる重要な儀式です。
財布の中に残った小銭を無造作に入れることは、心を込めて奉納することなく、形式的に行うことに繋がり、神仏に対する敬意を欠くとみなされる場合があります。財布の中に小銭が残っていても、それを適当に投げ入れるのではなく、心を込めて丁寧に奉納することが求められます。
また、似たNG行動として、金額を意識しすぎて、無理に多額のお賽銭を投げ入れるのがあります。お賽銭の金額が多ければいいわけではありません。金額にこだわることは、逆に神仏への敬意を欠くことになります。
2)お賽銭として汚れたお金を入れる
もうひとつのお賽銭NG行動は、汚れたお金を投げ入れることです。寺社でのお賽銭は、感謝と願いを神仏に捧げるためのものなので、清らかな心で奉納することが重要となります。汚れたお金を無造作に投げ入れることは、神仏に対する敬意を欠いていると見なされる場合もあります。
お金が汚れていると、その金額がどれだけ重要であっても、心のこもった行為とは言えません。お賽銭として使うお金は、汚れやサビがなくきれいな状態であることが望ましいため、可能であれば、磨いた硬貨や傷がついていないお金を、丁寧に投げ入れましょう。汚
れた硬貨をお賽銭に使うのは、神仏に対して不敬にあたると感じる人も多いです。心からの祈りを捧げるためにも、お金の状態には配慮が必要となります。
また、似たNG行動に、財布の中の古いお金や使わない小銭を何も考えずお賽銭に使う、というものがあります。これは、金額にかかわらず、お金を無駄に扱うような印象を与えかねません。
お賽銭は心を込めて奉納するものであり、適当な扱いをしてしまうと、その意義が薄れてしまいます。お賽銭を投げ入れるなら、お金の状態と気持ちの込め方にもきちんと注意して、神仏に対して礼儀正しく、清らかな心で奉納しましょう。
お賽銭に関する豆知識5選
お賽銭は金額よりも気持ちを込めることが重要であり、感謝の心を忘れずに奉納することが大切です。その他にもいくつか豆知識があるため、紹介しましょう。
1)お賽銭の平均金額
お賽銭に使う平均金額は、特に決まっておらず、参拝者の心遣いや状況によって異なります。普通、神社やお寺へのお賽銭は、数十円から数百円程度が一般的です。寺社への参拝では、5円(ご縁)を入れると縁起が良いとされており、5円玉を入れる人が多いです。また、15円(十分なご縁)と25円(二重のご縁)も、縁起を担ぐために選ばれる金額として有名です。
一方で、お寺では、感謝や願いを込めて100円や500円程度を奉納する人が多いですが、やはり金額にこだわりはなく、自分の気持ちが重要とされています。
また、特別な行事やお祭り、祈願の際には、さらに高額な金額が奉納されることもあります。
2)お賽銭の金額は高い方がご利益につながる?
お賽銭の金額が高い方がご利益につながるかどうかについては、必ずしもそうではありません。お賽銭の金額よりも、祈りに込めた強い気持ちが重要だとされています。広く考えられているように、高額のお賽銭を投げ入れれば、大きなご利益が得られるというわけではありません。神仏への感謝と願いを込めた気持ちのほうが大切なのです。
お賽銭は神仏への敬意を表す行為であり、その金額が大きければ大きいほど良いという考え方は、あくまで人々の中での一つの風習や思い込みに過ぎません。「5円(ご縁)」がよく知られているように、金額に特別な意味を持たせることがありますが、あくまでも気持ちを込めることが大切です。また、高額のお賽銭なら絶対に神仏に良い印象を与えるとは限りません。場合によっては逆に不敬とされることもあります。
3)神社の本殿以外にもお賽銭は入れるべき?
お賽銭は通常、神社の本殿(基本的に一番大きな社)の賽銭箱に入れますが、神社の境内には他にもお賽銭箱が置いてある時があります。例えば、鳥居の前に設けられた賽銭箱や、神様を祀る拝殿、さらには社務所などです。これらの場所には、それぞれに特別な意味や神聖な役割があるため、参拝者が祈りを込めてお賽銭を投げ入れるのが望ましいとされています。
しかし、すべての場所に必ずしもお賽銭を入れる必要はなく、本殿の賽銭箱にお賽銭を入れるのが一般的に重要とされます。
4)お賽銭は電子マネーでも払える?
近年、神社やお寺でお賽銭を電子マネーで支払える場所も増えてきました。これにより、現金を持っていない場合でも、スマートフォンや電子カードを使ってお賽銭を納めることが可能となっています。例えば、一部の神社では、専用のQRコードを読み取ることで、スマートフォンを使ってお賽銭を支払うシステムが導入されています。
しかし、すべての神社やお寺で電子マネーが利用できるわけではなく、従来通り現金での奉納が主流です。電子マネーを使う際も、金額の決まりは特にないため、現金と同じように気持ちを込めて支払うことが重要です。
※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です
5)お賽銭で集まったお金は何に使われている?
お賽銭で集まったお金は、主に神社やお寺の運営費用に使われます。
神社の場合、お賽銭は神殿の維持管理・祭り・神事の開催に必要な経費を賄うために使用されるほか、境内の清掃や修繕、設備の維持などにも充てられます。
また、お寺・仏閣でも、お賽銭は一般的に、寺の運営資金として利用され、仏教活動や修行、法要、僧侶の生活支援などに使われます。お賽銭の一部は、地域社会への奉仕活動や慈善事業に充てられることも。
つまり、お賽銭はただ神仏への感謝を示すものではなく、神社やお寺の活動や運営を支える大切な役割を果たしています。
まとめ
お賽銭は、日ごろの感謝や願い事が叶った喜びを神様や仏様に伝える大切な儀式です。
縁起の良い金額は語呂合わせから生まれたもので、金額の大小よりも、心を込めることが何より大切です。
参拝の際には、お賽銭の本来の意味を思い出し、感謝と祈りの気持ちを丁寧に伝えてみましょう。そのひたむきな思いが、より良いご縁と幸せを引き寄せてくれるかもしれません。