【横浜市青葉区】若年性認知症支援事業所「GrASP」11月7日に10周年イベント 利用者が「おもてなし」
青葉区鉄町と旭区白根に事業所を構える認知症対応型通所介護GrASP(株)(山崎健一代表取締役)が11月7日(金)、「蝶野さんとおっさん★お嬢さん祭」を開催する。青葉公会堂(市ケ尾町31の4)などで、午前10時から午後2時30分まで。入場料100円。同社の創立10周年を記念したもの。利用者が模擬店やステージイベントなどに携わり、地域や家族をもてなす。
横浜市で唯一の若年性認知症に特化した支援事業所「GrASP」。65歳未満で発症し、有病率はおよそ2000人に1人(2020年)と、比較的稀な病気である若年性認知症について、患者やその家族の支援や居場所・つながり作りを行っている。
元々、作業療法士として精神科病院に勤めていたものの、もっと「患者の人生を共に生きる感覚で接したい」という思いを抱えていた山崎さん。訪問看護先で、若年性認知症患者の居場所がないと知り、起業を決意した。未経験だった介護の世界に苦戦しながらも、「街の散歩や地域のイベント参加から、弁当配達やポスティングなどの仕事まで、利用者の方がさまざまな事にチャレンジできる場所として、皆で作り上げてきた10年間」と振り返る。
社会を彩る1人として
「おっさん★お嬢さん祭」は、毎年にぎわいを見せる恒例イベント。今年は10周年を記念して、初めての大規模開催だ。
青葉公会堂ステージエリアでは、若年性認知症患者の家族の登壇や、プロレスラーの蝶野正洋さんなどを招いた本音トークバトル「誤解をぶっとばせ!認知症トークマッチ2025」、GrASPバンドによるライブなどが行われる。さらに、慶應義塾大学出身の応援芸人・梅田元気よくさんが、ゲストとして会場を盛り上げる。
同公会堂周辺では、午前11時から体験型ワークショップ「ごみ拾いウォーキングイベント」を実施。区民広場には、焼きそばやフランクフルト、チュロスなどの模擬店が並ぶ。
山崎さんは「社会を彩る1人として、GrASP利用者も来場者も、誰もが輝けるイベント。若年性認知症や介護について知ってもらう機会にもなれば」と話していた。