お米の研ぎ汁で乳酸菌たっぷりの、水キムチを作ろう!
日々の天気や街のトレンド、おいしいゴハンに大人の悩み、社会の仕組み・・・1日イチ「へぇ~」なトピックスを。新進気鋭のコラムニスト、ジェーン・スーが、生活情報や人生の知恵をナイスなミュージックと共に綴る番組。
ゲストは、発酵マイスター 榎本美沙 さん です。
「水キムチとは?」
水キムチとは、一言で言うと“お米の研ぎ汁で発酵させた漬物”です。韓国では日常的に食べられていますが、日本ではまだあまり知られていないですね。水キムチの一番のポイントは植物性乳酸菌が豊富なところ!一般的なキムチや、ぬか漬けよりも乳酸菌の数が多いのが特徴です!乳酸菌が多いと、おなかの調子を整えてくれるので、腸活にもおすすめです。また、一般的な漬物は塩分が多いのですが、水キムチは塩分が控えめ。サラダ感覚でぱくぱくと食べられるので、野菜を簡単に摂ることができます!
今回は基本の水キムチの作り方、そして、水キムチを使ったアレンジレシピを教えていただきました。
基本の水キムチ
材料(作りやすい量)
きゅうり 2本
トマト 1/2個
黄色パプリカ 1/4個
りんご 1/4個
にんにく 1かけ
しょうが 1/2かけ
種をとった赤唐辛子 1本
お米の研ぎ汁 500ml
塩 小さじ2
砂糖 小さじ1
作り方
1)まずは漬け汁を作ります。お鍋にお米の研ぎ汁、塩、砂糖を入れ、中火にかけ、煮立ったら火を止めて、冷まします。
2)野菜と果物を食べやすい大きさに切ります。
3)消毒した1リットルの保存容器、または食品保存用袋に、カットした野菜、冷めた漬け汁、にんにく、しょうが、赤唐辛子を入れ、蓋を閉めて、室温で1~2日置き、発酵させます。
4)塩味だけではなく、ほんのり酸味とうま味がでてきたら完成です!
ポイント
漬ける野菜は新鮮なものを選んでください。生で食べられて、漬物でよく使われているものがおすすめです。
注意点
容器はしっかり消毒する(煮沸消毒か食品用アルコールスプレーを使用)
野菜は新鮮なものを使う
お米の研ぎ汁は2~3回目の濃いもの(白濁したもの)を使うと糖分が多く含まれ発酵しやすい
発酵中は直射日光を避ける
夏場は冷房の効いた室内に置く
完成後は必ず冷蔵庫で保存。およそ1週間は保存が可能!
「漬ける野菜は生で食べられて、お漬物でよく使われるものなら何でもOK。キャベツや大根はもちろん、果物では発酵しやすいリンゴ、夏場ならスイカ、秋なら梨なども美味しくできます」(榎本さん)
「水キムチのアレンジレシピ」
暑い日にサッパリできる、水キムチのガスパチョ風!
材料(2人分)
基本の水キムチ 50g
水キムチの漬け汁 1カップ
トマトジュース 1/2カップ
オリーブオイル 適量
作り方
1)水キムチを3㎜角に切ります。
2)水キムチの漬け汁と、トマトジュースを混ぜます。
3)器に盛り、水キムチを加え、オリーブオイルを回しかけて完成です!
ポイント
水キムチの漬け汁は栄養が豊富で、使わないともったいないので、それを活用!
漬け汁を混ぜることで、ほどよい塩味えんみと酸味が付き、夏バテ防止効果も期待できます。
さらにアレンジとして、細麺パスタのカッペリーニを加えても美味しいですよ。
「つけ汁自体も植物性の乳酸菌や栄養が豊富なので、これは使わないともったいない」(榎本さん)
さっぱりした風味と酸味が夏バテ防止にも効果的!
アレンジとして、細めのパスタ(カッペリーニ)や豆腐麺を入れると、冷製パスタとしても楽しめる。トマトジュースが苦手な人でも、水キムチのつけ汁で割ることでさらっと飲めそうです。
「水キムチのアレンジレシピ」
すぐ作れる簡単おかず!豚肉と水キムチのしょうゆ炒め!
材料(2人分)
豚こまぎれ肉 200g
基本の水キムチ 150g
玉ねぎ 1/2個
しょうゆ 大さじ1
こしょう 適量
ごま油 小さじ1
作り方
1)玉ねぎは縦に薄切りにし、フランパンにごま油をひき、強めの中火で熱します。豚肉と玉ねぎを入れ、あまり触らず、焼き色を付けるように焼きます。
2)お肉に火が通ったら、水キムチと醤油を加えて炒め合わせます。
3)器に盛り、こしょうを振ったら完成です!
ポイント
水キムチの食感を楽しむためにも、加熱しすぎないことに注意しましょう。そのため、味付けのしょうゆと同じタイミングで入れます。
水キムチは漬ける工程で余計な水分が抜けた状態になるので、野菜を炒めても、水っぽくなりません。
なので、加熱調理の食材としてもおすすめです!
肉は豚肉以外にもラム肉や鶏肉、魚でもアレンジ可能!
榎本美沙 さん
料理家、発酵マイスターとして、発酵食品や旬の野菜を使ったシンプルなレシピが好評。
YouTube「榎本美沙の季節料理」は登録者数38万人を超える人気チャンネル!
Instagramでも日々情報を発信中です。
火曜日では生活情報のコーナーで「季節の手仕事シリーズ」でもお世話になりました。
(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)