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yahyelのフロントマン池貝 峻、初のソロアルバムをリリース 制作にはDYGL・嘉本康平らが参加

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池貝 峻

yahyelのフロントマン池貝 峻が1stアルバム『Black River, Far East』をリリースした。

タイトルは生まれ育った東京の東側にある荒川の黒い水面を表しており、自身がリードを務めるバンド・yahyelでは語られてこなかった出生地としての東京にフォーカスした作品となっている。

腐った鉄の匂い、高架の下のコンクリートの反響、赤い航空灯。個人的な心象風景でありながらも、東京の都市生活における、孤独の時間のありかたを写実的に捉えているとのこと。

全曲を共作したDYGL・嘉本康平をはじめ、山口美代子、hina、香田悠真など、東京を拠点に独立した動きを見せるミュージシャンたちが参加、また幾何学模様のRyu Kurosawaがプロデューサーとして参加している。

『Black River, Far East』

また、3月30日(日)には、初のバンドセットでのリリースパーティを開催することが発表されている。チケットはイープラスにて販売中。

そして、すでに公開されている「Feel It」のMVは、主にファッションを中心に、雑誌やカタログ広告で活躍するフォトグラファー守本勝英によって監督・撮影された。映像は、池貝の幼少期を形作った葛西周辺のロケーションを、守本という”他人”の目と、2人の会話から再構築する試みとなっている。

コメント

このアルバムを作り出したのは2020年が始まった頃でした。パンデミックが始まり、システムが限界を迎え、大きな主題に翻弄され他人を他人として切り離すことができなくなった。世界も、東京という都市も、それ以前と以後では様変わりした気がします。言葉は異様に聞こえるけど、目線が合うことはない、そんな気分でした。

少なくとも手触りのある自分の過去と故郷を振り返り、音楽にしていくことが何よりも自分を正気にさせてくれた時間だった。そして、そもそも私はそうやって音楽と出会ったのだと、思い出しました。
必要な孤独を取り戻させてくれた機会であり、同時に誰かと過ごすための余白をくれた時間であり、気が急いてばかりだった自分を見つめ、許すための道のりでした。

個人の風景に思いを馳せる余白に、我々はそれぞれ均等に個人であり他人であるという事実に、それぞれが尊重されるべき自我であるという想いに、失われた感覚を取り戻すヒントがあるのではないかと思っています。

故郷の風景を、私しか知らなかった部屋での時間を、世界と共有できることが楽しみです。そして改めて、他人のまま、それぞれの時間を生き抜き、関わってくれた全ての仲間たちに感謝を伝えたいです。このアルバムを作る過程で彼らの助けがなければ、アルバムの完成はおろか、人としてもここまで来れなかった気がします。

長い時間がかかってしまいましたが、実り多い日々をありがとう!(池貝 峻)

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