【横浜市都筑区】家具耐震診断士協 資格認定制度を新設 12月11日、ボッシュホールで講習会
一般社団法人家具耐震診断士協会(都筑区中川中央・小杉駿介代表理事)が10月16日、資格認定制度「家具耐震プランナー」の講習会を12月11日(木)にボッシュホールで実施すると発表した。制度の創設により、専門知識を持つ人材の育成を目指す。
地震が起こった際、家具の転倒が大きなけがや命の危険につながる事例は少なくない。そんな中、同協会は「地震による家具の転倒を防ぎ、命と暮らしを守る」ことを使命に、2023年に設立。家具の配置や固定方法、耐震アイテムの正しい使い方の啓発を通し、「より安全な住まいづくり」を提案している。
同協会が10月2日に新設した資格認定制度「家具耐震プランナー」は、家具の配置や固定の方法、耐震アイテムの正しい選び方や取り付け方などの専門知識を身に付け、家具耐震を希望する人に的確なアドバイスやプランニングができる資格。専門知識を持つ人材の育成を通し、家具転倒による二次被害の防止や避難経路の確保、自宅避難の実現などを目指している。同協会はリフォーム・建築・引っ越し業者のほか、家具販売・ホームセンターの関係者、マンション・企業の防災担当者、自宅の家具耐震を希望する人に資格取得を勧めている。
2つの課題
同協会代表理事の小杉さんは、15年に発生した小笠原諸島西方沖地震の被災経験を持つ。その経験から「安らげる家が地震によって凶器と化す」ことを痛感し、協会設立に至ったという。小杉さんは家具耐震の事業を進める中、「2つの課題が見えた」と話す。
一つは国民の「地震慣れ」。政府の地震調査委員会によると、30年以内に首都直下地震で想定されるマグニチュード7程度の地震が発生する確率は約70%(20年1月時点)とされている。「そんな中、首都圏の人の危機意識の低さを感じる。備えの大切さを広める必要がある」と小杉さん。
さらに深刻な課題となっているのが「家具耐震の方法を知らない人が多いこと」だという。小杉さんは「家具耐震のアイテムは多く出回っているが、自分の家や家具に最適なものを判断できない人や取り付け方が分からないという人が非常に多い。つまり『やりたくない』のではなく『やりたくてもできない』人が多いのが現状」と苦言を呈す。
申込み受付中
講習会は午前9時30分から午後4時。「家具耐震プランナー」の実践的な知識と技術を学んだ後、認定試験を行い、合格者には資格証が授与される。申込みは11月21日(金)までに同協会の公式サイトから。先着30人。受講費用や持ち物は申込み確定メールで通知。
(問)【電話】045・507・7566(同協会事務局)