【ウイスキー教養】東北最古の地ウイスキーメーカー 安積蒸溜所
酒蔵としての歴史は300年を超え、東北最古の地ウイスキーメーカーである笹の川酒造・安積(あさか)蒸溜所。その代表取締役である山口さんと、製造担当の黒羽さんにお話を伺いました!
安積蒸溜所とは
笹の川酒造は1765年に創業、初代・朝之丞宗友氏より10代に渡って、酒造として300年の歴史を誇る酒造です。
ウイスキー製造の歴史は1946年、ウイスキー免許を取得した山桜酒造に遡ります。戦後、1980年代には「北のチェリー」と称され、笹の川酒造が送り出したチェリーウイスキーは北の雄として人気を博しました。
その後ウイスキー需要は一時低迷し熟成樽は蔵の奥で眠ることとなりますが、2014年に“YAMAZAKURA”としてリリース、2016年には創業の地から移築された伝統的な土蔵建築を「安積蒸溜所」として始動しました。
安積蒸溜所のこれまで
1.ウイスキー事業を始めたきっかけ
ウイスキー事業を始めたのは山口さんの祖父だそうです。当時は戦後直後でお酒を造る米が無かった一方、軍用で造っていたアルコールが残っていました。アルコールのまま売るわけにもいかないと考えたときに、「ウイスキーだ!」と閃いたそう。
しかしなかなかウイスキー免許が下りず、酒税局で局長をしていた、のちに総理大臣になる池田勇人さんに直接お願いに行きました。
その際、ウイスキーのサンプルを持って行ったところ非常に好評だったことから、1~2週間で免許が下りたそうです。
2.東北最古の地ウイスキーメーカーとしてのこだわり
安積蒸溜所はお客様目線というのを非常に意識し、飲み手の立場に立って考え続けるということにこだわっています。
自分たちが造りたいからとにかく造るというのも大事だけれども、それ以上に誰が飲んでくれるのかという部分が大事なのではないか、と考えているそう。
最後にお二人は、まずは自分に全くゆかりのない地などのウイスキーをぜひ1度飲んで頂きたい、そして自分の感覚に合うような、「これが美味い」と感じるようなものの中に、私たちの商品があれば心より嬉しい限りです、と語ってくださいました。