猫を『動物病院で即受診すべき』4つの危険な症状 様子見が命取りになるケースとは
1.何度も吐く
猫は毛づくろいの影響で毛玉を吐くことがありますが、短時間で何度も吐く、または血が混じる場合は要注意です。
異物の誤飲や中毒、胃腸の疾患などが疑われ、放置すると命に関わることもあります。とくにヒモ状のものを飲み込むと腸が詰まり、手術が必要になるケースも。
愛猫が吐き続けているとき、吐こうとしている様子が見られたら食欲や元気の有無にかかわらず、早めに動物病院を受診しましょう。
2.呼吸が苦しそう
猫が活発に体を動かしたわけでもないのに「呼吸が荒い」「口を開けて呼吸する」などの状態は愛猫の緊急事態です。猫はもともと鼻呼吸をする動物なので、口呼吸は重篤な症状のサインといえます。
心疾患や肺の病気、熱中症などが原因の可能性があり、様子見をしていると急変して命に関わる場合もあります。呼吸の異常を感じたら、速やかに動物病院へ連れて行きましょう。
3.おしっこが出ない・血尿が出る
「トイレに何度も行くのに尿が出ない」「痛そうに鳴く」「血尿」といった異常が見られる場合は、膀胱炎や尿路結石の可能性があります。
とくにオス猫は尿道が細く詰まりやすいため、尿が出ない状態が続くと急性腎不全を引き起こして命を落とす危険性もあるため注意が必要です。半日以上尿が出ない場合は、様子見をせずに動物病院で診てもらいましょう。
4.ぐったりして動かない
普段活発な猫が急にぐったりして動かない場合、重篤な病気の兆候かもしれません。高熱や低血糖、感染症、内臓疾患などが原因として考えられます。
猫の意識がもうろうとしている、触っても反応が鈍いといった場合は、一刻も早い対応が必要です。「単なる疲れかも」と様子を見るのは危険なので、すぐに診察を受けましょう。
まとめ
猫は不調を隠す動物なので、迷ったら早めに動物病院受診を受診することが大切です。
飼い主が「おかしい」と感じるときには、すでに症状が進行していることが多く、ちょっとした異変でも、放置すれば命取りになるケースがあります。
「大丈夫かもしれない」と迷うより、「念のため診てもらおう」という判断が、愛猫を救うことにつながります。今回紹介した症状以外にも、いつもとは異なる猫の様子が見られたり、少しでも不安がある場合は、動物病院へ相談して早めの受診を心がけていきたいですね。
(獣医師監修:加藤桂子)