【コピペ可】12月の時候の挨拶50選!家族・仕事・友達に使える例文集
そもそも、時候の挨拶とは?意味や目的を解説
日本人にとって、時候の挨拶は古くから慣れ親しんだ文化です。作成に慣れていない人にとっては少し面倒に感じるシーンもあるかもしれませんが、意味や目的を学ぶことで時候の挨拶をより身近に感じられるはずです。時候の挨拶の基礎知識を紹介しますので、作成にぜひ役立ててくださいね
季節感を共有できる
時候の挨拶の大きな目的として、季節感の共有が挙げられます。そもそも「時候」とは、春夏秋冬の気候や暑さ、寒さなど、季節の状態や移ろいを指します。特徴的な四季を持つ日本だからこそ、今も変わらずに受け継がれている文化といえるでしょう。
時候の挨拶を通じて季節感を伝え合うことで、時間の変化や四季ごとの趣などを共有できます。日本人にとって季節の移ろいは心の動きにも影響を与えるため、相手との精神的なつながりを得るためにも重要な要素なのです。
会いにくい相手と貴重なコミュニケーションの機会がつくれる
時候の挨拶は、普段は会いにくい相手との貴重なコミュニケーションの機会でもあります。伝達手段においてメールやチャットが主流である現代では、用件だけを簡潔に伝え合うようなコミュニケーションが好まれる傾向にあります。
しかしときには、相手とのコミュニケーションの質に重きを置きたいシーンもありますよね。たとえばなかなか顔を合わせていない人に大切な気持ちを届けたかったり、書面だからこその礼儀や想いを伝えたかったり。
「相手に確実かつ真摯に想いを伝えたい」というときに活躍してくれるのが、時候の挨拶です。時候の挨拶によって近況報告をしたり、相手の状況を尋ねたりすることで、用件以上の話題や感情を広げられます。
相手への思いやりが伝わる
時候の挨拶では文章を通じて、相手への思いやりも伝えられます。たとえば季節の変わり目や寒暖が厳しい時期の挨拶では、「お身体を崩されてはいませんか?」や「お変わりなくお過ごしでしょうか?」などの文章が用いられがちです。
たった一言、二言の気遣いを添えるだけで、相手への心配や愛情を伝えられるのが、時候の挨拶の素敵な特徴です。直接言葉にするのは少し恥ずかしい人でも、手紙やメールであれば気持ちを表現しやすくなりますよね。時には、やさしさがあふれる時候の挨拶によって、相手の印象が変わることもあるでしょう。
文章をやわらかくでき、話題を切り出しやすくする
時候の挨拶には、手紙全体の文章をやわらかくする役割もあります。時候の挨拶は、一般的に手紙の冒頭部分に記載します。本題に入る前に季節や体調などの話題を添えることで、その後に記載される本題への導入がよりスムーズになるのです。
とくにビジネス文章や、自分より立場や年齢が下の人への文章では、相手に不必要なプレッシャーを与えてしまうことも。時候の挨拶は、読み手に安心感を与えるための手段でもあります。すぐに本題に入らず、あえて時候の挨拶でクッションを入れるからこそ、より正しいニュアンスで全体の内容が届きやすくなります。
形式美を表現でき、教養や丁寧さを演出できる
様式美を表現でき、教養や丁寧さを演出できるのも、時候の挨拶の目的のひとつです。手紙やメールは、極論「相手に内容さえ伝わればそれでいい」と考える人もいるでしょう。もちろん、内容を誤解なく伝えることはコミュニケーションにおいて大切です。
しかし簡潔な内容だけではなく、美しく文化的な時候の挨拶を取り入れることで、書き手の知性を伝えられます。知性や教養は人生を豊かにするだけではなく、心ない人から雑な扱いを受けてしまう状況を防ぐためにも役立つでしょう。また相手から一目置かれることで、より良質なコミュニケーションのチャンスも生まれます。
時候の挨拶・挨拶文の基本的なマナー
時候の挨拶と聞くと、「なんだかむずかしそう……」「国語や文章作成が苦手な自分にもできるだろうか?」と不安に感じる人もいるかもしれませんね。しかし時候の挨拶は、少しのルールやマナーさえ守れていれば誰にでも簡単に作成できます。時候の挨拶を書く際の基本テクニックを学び、ぜひ挑戦してみましょう。
4つの項目を使った基本構成を守ろう
手紙やメールを含む文書は、おもに4つの項目によって構成されています。それぞれの項目の意味や意図を知ることで、スムーズな文書作成につながります。
・前文……文書の最初に記載する内容。本題に入る前の導入文であり、「拝啓」や「謹啓」などを用いる。時候の挨拶も前文に含まれる。
・主文……文書の本題となる部分。おもに時候の挨拶が終わった後、「さて」のような切り出し方で記載される。
・末文……本題が終わった後、文章全体を締める部分。「敬具」や「謹言」などを用いる。
・後付……手紙の情報を記載する。おもに日付・差出人・宛名など。ビジネスシーンでは、会社名も記載する。
上記の基本ルールにさえ倣っておけば、時候の挨拶は自由な内容で作成できます。ビジネスシーンだけではなく家族や友人の間でも使える構成のため、ぜひ覚えておきましょう。
漢語調と口語調を使い分けよう
時候の挨拶は、TPOに応じてニュアンスを使い分ける必要があります。ニュアンスはおもに「漢語調」と「口語調」の2つに大別されます。
漢語調は、かしこまった手紙やメールを作成する際に用いられるニュアンスです。ビジネス文書や目上の人への時候の挨拶では、おもに漢語調が採用されます。漢語調は相手に格式高い印象を与え、短く簡潔ながら品格を感じさせるのが特徴です。
対して口語調は、カジュアルなシーンや親しい間柄同士で用いられるニュアンスです。漢語調よりも現代的かつ、より話し言葉に近い表現が採用されます。相手に親近感を与え、フレンドリーな印象を与えるのが特徴です。
ビジネス書面で口語調を使うと、やや馴れ馴れしく砕けすぎた印象に。友達相手に漢語調を使うと、必要以上に緊張感や固さのある印象を与えてしまいます。どちらもシーンを弁えたうえで、適切に使用することが大切です。
手紙・メール共通!12月の時候の挨拶のポイント
時候の挨拶は、作成する時期や相手に届くタイミングによって表現方法が異なります。1年のなかでも12月は、寒さが厳しい時期であるとともに、忙しさや慌ただしさを彷彿とさせるシーズンです。12月の時候の挨拶ならではのポイントをつかみ、より良質なコミュニケーションにつなげていきましょう。
1年間お世話になった感謝や、翌年への想いを伝える
12月の時候の挨拶では、1年間お世話になった感謝や、翌年への想いを伝えることをおすすめします。12月といえば、その年の締めくくりの時期ですよね。共通の思い出を分かち合うとともに、感謝や抱負を伝えましょう。
とくにビジネス文書において、12月や1月の時候の挨拶は大きなアピールポイント。真摯な気持ちを込めた時候の挨拶は、「来年も相手とより良い関係を築いていきたい」というメッセージにもなります。熱が入りすぎて主文の邪魔をしないように、適度に調整することも大切です。
忙しい時期や冷え込む季節を加味して、相手を気遣う言葉を入れる
12月は11月と比べ、いよいよ冬らしくなり寒さを感じやすくなる時期です。人によっては、心身のバランスを崩しやすいタイミングでもあるでしょう。12月の時候の挨拶を作成する際は、相手の健康や、ライフスタイルを気遣う言葉を入れることが推奨されます。
作成の際は「寒さが厳しくなって参りましたが、お身体は崩されていませんか」や「何かと忙しい時期ですが、お身体はお変わりありませんか」など、相手に寄り添ったやさしい文面が好まれます。その年の寒さや相手の状況に合わせて、気遣いの言葉を柔軟に使い分けましょう。
上旬・中旬・下旬でニュアンスを使い分けよう
時候の挨拶の大きなポイントとなるのが、上旬・中旬・下旬によるニュアンスの使い分けです。もちろん月ごとに使えるような汎用性の高い挨拶もありますが、上旬・中旬・下旬ごとの小さな変化を汲み取ることで、より質の高い時候の挨拶が作成できるでしょう。
時候の挨拶では、日本の暦を主軸に置いた言葉選びをおこないます。しかし暦上の季節感と実際の季節感には、大きな違いがあることも。たとえば暦では、12月7日頃は「大雪(たいせつ)」です。大雪とは文字通り、雪がたくさん降る時期を指します。
12月上旬に本格的な雪が降っている地域は、あまり多くはありませんよね。そのうえで、時候の挨拶では暦を尊重し、12月上旬に「大雪」を用いる場合があります。もちろん暦だけに縛られず、肌で感じた季節感を重視した挨拶を作成しても構いません。
季節に合わせた風物詩を取り入れよう
12月は、さまざまなイベントが開催される時期でもあります。二十四節気では、大雪や冬至。そして世間では、クリスマスや大晦日、年越しなどが代表的です。年末にともない、お歳暮の準備や大掃除に追われる人も多いでしょう。
時候の挨拶では気候だけではなく、季節に合わせた風物詩を取り入れることで、より季節感にあふれた文書を作成できます。行事名だけではなく、音や香りなど五感で得られる情報もテキストに落とし込みつつ、素敵な時候の挨拶を作ってみましょう。
さらに印象アップ!12月の時候の挨拶の注意点
時候の挨拶には、季節ごとの注意点が存在しています。12月の挨拶も、もちろん例外ではありません。せっかく美しい時候の挨拶を作成しても、想像力が欠けていては相手を不快にさせてしまうこともあるでしょう。12月の時候の挨拶の注意点を知り、相手の心にしっかりと届く文書作成を目指しましょう。
地域によっては季節感に違いがある
12月の時候の挨拶では、地域ごとの季節感の違いに配慮することが大切です。たとえば北海道と沖縄の12月では、体感に大きな違いがありますよね。とくに積雪の多い地域に挨拶を送る際は、相手の生活や環境をイメージした言葉選びが重要です。
ギャップを減らすためには、作成する時期と実際に相手の手元に届くタイミングの違いにも要注意。より違和感の少ない挨拶にするためにも、作成後はなるべく早く送信・投函をするように心がけましょう。
相手の生活・仕事によっては、年末年始に休めない
12月の時候の挨拶を送る時期によっては、年末シーズンに差し掛かるケースもあります。多くの人にとって年末年始は休みですが、相手の生活や仕事によっては繁忙期になってしまうケースもあるでしょう。
そのため12月の時候の挨拶を作成する際は、相手の業種やライフスタイルを加味する必要があります。とくにサービス業やインフラ関連、輸送業などは、年末年始は大忙し。相手の生活や状況に寄り添った言葉を選ぶように心がけてくださいね。
12月の時候に使える冬の言葉
以下では、12月の時候の挨拶に使える冬の言葉を、いくつかピックアップしてご紹介します。後述する例文と組み合わせながら、オリジナルな挨拶作りにチャレンジしてみてくださいね。
師走・寒冷・霜寒・霜夜・孟冬・小雪・初雪の候・大雪・短日・寒気・冬至・月迫・歳晩・歳末・年末厳寒・歳末ご多端・ポインセチア・シクラメン・南天・千両・万両・鰤・鮭・あんこう・ふぐ・蟹・春菊・山芋・おでん・蜜柑・熱燗・鍋料理・かぼちゃ・年越し・年越しそば
すす払い・お歳暮・ゆず湯・クリスマス・歳の市・大掃除・正月飾り・忘年会・仕事納め・除夜の鐘・霜枯れ・冬枯れ・初雪・冬将軍・空っ風・年の瀬・大晦日・年末・冬眠・湯たんぽ・年賀はがき・冬休み・イルミネーション・歌合戦・針供養・湯豆腐・キンセンカ・山茶花・水仙など
【コピペ可】12月の時候の挨拶|例文50選
ここでは、時候の挨拶の例文を上旬・中旬・下旬に分けてご紹介します。すべての文章は、コピーしてそのまま使っても問題ありません。さらに自分らしいアレンジを加えれば、世界にひとつだけの時候の挨拶を作成できます。相手との関係性によって言葉を使い分けつつ、オリジナリティにあふれた素敵な挨拶を作ってくださいね。
12月上旬の時候の挨拶
・師走の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
・師走に入り、ますますご活躍のことと拝察いたします。
・カレンダーもいよいよ最後の一枚を残すのみとなりました。いかがお過ごしでしょうか。
・冬のひだまりがことのほか暖かく感じられる寒冷の候、貴社の皆様におかれましては、いよいよご壮健のこととお喜び申し上げます。
・師走を迎え、貴社におかれましては一層ご隆盛のこととお喜び申し上げます。
・師走に入り、寒さも本格的になって参りました。お変わりありませんでしょうか。
・夜空の月も冴えわたる季節となりましたが、お健やかにお過ごしでいらっしゃいますか。
・澄み渡る夜空に輝く星がいっそう美しい季節となりました。
・早いもので、今年も暮れようとしています。どんな1年になりましたか?
・忘年会多き師走の候、お健やかにお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。お伺い申し上げます。
・木枯らしの吹きすさぶ日々が続いていますが、風邪などひかれていませんでしょうか。
・師走を迎え、ますますご多忙の時期におそれ入ります。 本年中にご挨拶をさせていただきたく一筆申し上げます。
・師走を迎え、何かと慌ただしい時期となりました。
・初冬のみぎり、皆様にはますますご清祥でご活躍のこととお喜び申し上げます。
・新雪の候、寒さも本格的になってまいりました。皆様、お風邪をめしていらっしゃいませんか。
・初雪の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
・月日が経つのは早いもので、今年も残りわずかとなりました。
・ポインセチアの美しい紅色が、街に彩を添える季節となりました。
12月中旬の時候の挨拶
・木枯らしの吹きすさぶ日々が続いていますが、風邪などお召しになっておられませんでしょうか。
・街はクリスマスの飾りつけ一色となってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
・本年も余日少なくなってまいりました。貴社におかれましては、ご活躍とご発展の一年かと拝察いたします。
・大雪を迎え、いよいよ冬本番の寒さがやってまいります。皆様におかれましては、お変わりなくお過ごしでしょうか。
・寒さもひとしお身にしみる頃となりましたが、ご一同様にはご活躍のこととお喜び申し上げます。
・初雪の候、貴社におかれましてはいよいよご清栄の段慶祝の至りに存じます。
・謹んで申し上げます。行く年を惜しみながら新しい年に希望を馳せるこの頃、お元気にお過ごしでしょうか。
・例年にない暖かい師走となっております。皆様、お変わりございませんか。
・クリスマスを控えた街の華やかさに心弾むこの頃。ご機嫌よろしくお過ごしのことと思います。
・子どもたちは冬休みにクリスマスにと楽しい日々を過ごしております。そちらはお元気ですか。
・街の華やかさに心浮き立つ季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。
・師走も半ばを過ぎ、なにかと気ぜわしくなってまいりましたが、皆様、お健やかにお過ごしでしょうか。
・風花が舞い、寒さひとしおに感じる年の瀬です。
・寒冷の候、皆様におかれましてはお元気でご活躍のこととお喜び申し上げます。
・日増しに寒くなってまいりました。いかがお過ごしでしょうか。
・澄みきった冬晴れの日が続くころ、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
・街路樹も葉を落とし、すっかり冬景色に変わりましたが、お元気でお過ごしでしょうか。
12月下旬の時候の挨拶
・霜が降りるほど寒い時期となりました。お身体を壊していませんか。
・朝、布団から出るのがおっくうな今日この頃ですが、お元気でいらっしゃいますか。
・年の暮、ご多忙の中にも活気あふれる日々をお過ごしのことと存じます。本年も大変お世話になり感謝申し上げます。
・今年も残りわずかとなりましたが、お変わりありませんか。
・年の瀬を迎えましたが、その後お変わりございませんか。
・行く年を惜しみつつ、来る年を指折り数える年の暮れとなりました。ご家族の皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか。
・冬空の下、寒椿が美しい季節となりました。すっかりご無沙汰しておりますが、お元気でご活躍のことと存じます。
・年末で寒さも厳しい頃となりました。お元気ですか。
・冬の寒気が身にしみる頃となりました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
・御用納めまで残すところあとわずかとなりました。さぞかしご多忙のこととお見舞い申し上げます。
・冬至の候、◯◯様におかれましてはますますご健勝の由、何よりと存じます。
・寒さ厳しい冬至の候、貴社益々ご発展のことと大慶に存じます。
・行く年を惜しみながらも、新しい年に希望を馳せるこの頃、気ぜわしい時期でございますが、◯◯様にはお変わりなくご健勝にて何よりと存じます。
・めっきり寒くなり、本格的な冬将軍が到来する季節です。お変わりなくお過ごしですか。
・冬至の候、貴社にはいよいよご清栄の段、お慶び申し上げます。
冬や年末ならではの単語を取り入れて、12月の時候の挨拶を作成しよう
12月の時候の挨拶は、相手との絆を深める絶好の機会です。普段やり取りがない相手でも、年末という特有のシーズンだからこそ、近況報告や感謝の言葉を伝えやすくなります。また時候の挨拶は年賀状とは異なり、喪中の相手にも比較的送りやすい性質を持ちます。
人との縁は、つなぎ止めておかないといつしか薄まってしまいがちです。12月ならではの季節感を活用して、コミュニケーションのきっかけにつなげていきましょう。もちろん12月という時期は、お世話になっている相手に気持ちを伝えるためにもピッタリです。
ライター:METLOZAPP(Webライター / ボーカリスト)