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チューリップや牡丹を染料に 新潟県五泉市とメーカーズシャツ鎌倉が包括連携協定を締結

にいがた経済新聞

協定締結式の様子。左から、五泉市の田邊正幸市長、メーカーズシャツ鎌倉国内リテール部ゼネラルマネージャーの岩瀬苑子氏、同社新潟店マネージャーの田中新菜氏

新潟県五泉市とメーカーズシャツ鎌倉株式会社(神奈川県鎌倉市)が3月25日、包括連携協定を締結した。同市はニット産業やチューリップなど花の産地として有名。こうした特徴を活かし、花弁を原料に染色した製品の開発などで協力していく。

メーカーズシャツ鎌倉が自治体と包括連携協定を結ぶのは初めて。同社国内リテール部ゼネラルマネージャーの岩瀬苑子氏は「繊維業界に長くいるなかで、五泉市のニット産業のことは以前から知っていた」と話す。そして2024年4月に新潟店を開店して以降、「新潟の皆さんとともに地域の活性化をしていきたいと思っていた中で、ニットのまち、花のまちとしてコンテンツに溢れた五泉市ときっかけをいただいた」という。

メーカーズシャツ鎌倉では現在、独自の染色技術を用い、地元鎌倉の花きなどで染色した商品を展開している

今後五泉市とメーカーズシャツ鎌倉では、市の特産品であるチューリップや牡丹の花弁などを使った商品開発を行う。商品開発には同社の染色技術を活用。栽培の過程で捨てられる花や、見頃が過ぎた花などを再利用して色を抽出し、シャツやニットなどを染める。なお、商品が完成して販売されるまでには1年ほどかかるという。

また直近の取り組みとして、4月には市役所職員や地元企業などを対象とした「着こなしの研修会」を開催する。好評であれば今後、市民も対象にして実施していく。

五泉市の田邊正幸市長は「これから花の季節がスタートするが、花は一瞬で終わってしまい、儚い。それを染料に使っていただくことで、(花の季節が終わっても)五泉市の温もりを感じてもらいたい。こうした取り組みで地域の魅力を発信し、メーカーズシャツ鎌倉のブランドにも貢献できることを期待したい」と話す。

岩瀬氏は「市民の皆さんに『このシャツ、五泉のチューリップから作られているんだよ』と喜んでもらえるよう、製品作りに努めていく。新潟店だけでなく、全国のお客様に五泉市のよさと新潟の魅力を伝えていきたい」と力を込めた。

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