この魚、なんて名前か分かる? 正面から見ると馴染みが無いけれど...実はお馴染み「あの子」です
ある魚の、意外と見たことがない角度からの姿が、X上で注目されている。
「たまには、違う角度の自分を見せる。 正面からのマンボウ見たことある??」
下関市立しものせき水族館「海響館」(山口県下関市)の公式Xが2025年2月21日、そんなつぶやきと共に投稿したのは、真正面から捉えたマンボウの姿。
普段の大きくてのんびりした印象とはまた少し違う、なんだかシュッとしててシャープな雰囲気を醸し出している。マンボウの正面って、こんなふうに、なってたんだ......!
物事を異なる角度から見ると新たな発見があるとはよく言うが、このマンボウの写真はその言葉を証明しているかのよう。
なんとも含蓄のあるポスターはどのように生まれたのか?Jタウンネット記者は海響館を取材し、28日、画像の撮影者でもあるマンボウ飼育担当者から回答を得た。
横の姿を撮影しようとしたら...
海響館は老朽化した施設の改修工事のため、昨年12月から休館中。25年夏ごろの再開を予定している。
そんな長期の閉館に入る前の11月、同館では休館前特別イベント「Photo by スタッフ ポスター展~休館中も忘れないでほしい海響館からのプレゼント~」を実施していた。正面のマンボウは、そこで展示されていたポスターの内の1枚だ。
写真撮影時の状況を尋ねると、マンボウ飼育担当者はこう振り返った。
「横の姿を撮影したくて潜水して撮影に望みましたが、カメラを 向けると私やカメラに興味を持ったようで正面からしか撮影できませんでした」
なんと、撮影者にとっても思いがけない写真だったらしい。
つまりあのポスターは、好奇心旺盛に、ズイズイと寄ってきているマンボウの姿。そう思うと、さらに可愛い......!
実はこの子、25年の初めにX上で話題となっていた〝寂しんぼうのマンボウ〟だという。休館直後に体調を崩し、来館者がおらず寂しいからかと心配したスタッフたちが水槽にスタッフの制服を張り付けてみたところ、体調が改善した......という、かなり人間大好きな子なのだ。
写真だけでもユニークで、写っているマンボウの個性を知るとさらにかわいい正面の姿。X上では6000件を超える「いいね」(3月4日昼時点)のほか、こんな反応も寄せられている。
「正面もかわいい」 「あら、イケメンマンボウさん」 「なかなかのイケメンではないですか!!」 「こうして見るとフグの顔をしてますねぇ」 「けっこう魚っぽいんですね...」 「意外と『人』っぽいwww」
こうした反響を受け、マンボウ飼育担当者は
「マンボウでイメージするのは横向きの姿が多く、正面の姿を見て驚くかもしれませんが、水族館で泳いでいるマンボウでは正面の姿も見ることができますので、是非水族館に見に来てください」 とコメントしている。