入店するや否や大勢のスタッフがダッシュで集ってくるフードコートでポテトを注文し、説教。【カンバ通信:第399回】
ジャンボ! 今月ラストもポテ活レポートだよ。
つい先日、私はポテトを食べにフードコートへ赴いた。このフードコートは、モンバサ・ロード沿いにある「ネクスト・ジェン・モール」という大きなショッピングモールの中にある。フードコートの名前も「ネクスト・ジェン・フードコート」と呼ばれている。
このフードコートは、ちょうどモールの入り口のところにある。それゆえ、モールに入ろうとする人たちは、みんな必ずフードコートを通ることになる。
ところが……!
私がフードコートの中に入るや否や、大勢のスタッフさんが私の元へと集まってきた。それはもう数えきれないほど。まるで自分がスターになったような気分……ってくらいに集まってきた。
そして、どのスタッフさんも自分のメニューを手に持っていて、みんな大声で「私のメニューを見て!」「私のメニューを見て!」とすごい剣幕で迫ってくるんだ。
私はメチャメチャ戸惑った。だって、どの人のメニューを選べばいいのか分からなくてね。そんなこんなでアタフタしていると、他のお客さんがフードコートに入ってきたのか、彼らは蜘蛛の子を散らすように私から離れ、新たな客へとダッシュして猛烈アタックを開始。
こうして私のスター時代は終わった。
あっけにとられて横を見ると、1人のスタッフがメニュー片手に残っていた。私はそのスタッフに「ポテトひとつ」とお願いした。するとスタッフさんはダッシュでポテトを取りに行った。
その間、また1人のスタッフが私のところにメニュー片手にやってきたけど、「もう頼んだよ」と伝えると散っていた。
やがてポテトがやってきた。スタッフさんに「お持ち帰り用に包んでください」と注文していた通り、しっかりテイクアウト用に梱包されていた。
ポテト代金200ケニアシリング(約223円)を支払う時、私はスタッフさんに聞いてみた。
「どうしてスタッフさんたちはみんな、お客さんのところにダーッと走っていくんですか?」と。
スタッフいわく、「スタッフ一人ひとりの売上が多ければ多いほど、お給料も増えるんです。だから、みんなお客さんのところへ走っていくんですよ」とのこと。
私はそのスタッフさんに、「私としては、スタッフさんたちが一目散にダッシュで集まってくるのは良くないと思う。なぜなら、ちょっと怖かったから」と伝えた。だけど、スタッフはそれ以上何も言わなかった。
ポテトを開けてみると、ちょっと量が少なかった。
味はとっても美味しかった。私は車の中で美味しくポテトを堪能した。でも、私にとっては少しだけ高価かな……って感じだね。クワヘリ〜。
執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.