【ネタバレ】「ザ・ペンギン」第6話、ビクター衝撃展開の心理 ─ 「白黒はっきりしない感情」と製作者
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)のスピンオフドラマ「THE PENGUINーザ・ペンギンー」第6話『ゴールド・サミット』では、オズ(コリン・ファレル)の子分・ビクター(レンジー・フェリズ)が予想外の行動をとる瞬間が描かれた。ビクターにとって転換点となるこの展開に向けて、フェリズはどのように準備を進めていたのか。
この記事には、 「ザ・ペンギン」第6話『ゴールド・サミット』のネタバレが含まれています。
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あの瞬間、ビクターはどんな心理だったのか……?
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「ザ・ペンギン」ビクター、ついに殺人を犯す
ドラマ「THE PENGUINーザ・ペンギンー」第6話「ゴールド・サミット」では、クラウン・ポイント界隈を歩いているビクターの前に、地元のドラッグディーラーのスクイッド(ジャレッド・アブラハムソン)が現れる。最初にオズのホイールを盗むよう指示し、ビクターとオズの母・フランシス(ディードル・オコンネル)が隠れ家に入るところを見ていた危険人物だ。スクイッドはビクターにどこで金を稼いでいるのか尋ね、フランシスの身の危険をほのめかしつつ、自分も仲間に入れるよう迫る。
ビクターはこの件をオズに相談するが、オズは発電機の修理や母親のことで頭がいっぱいで、話をまともに聞く余裕がない。この問題の解決は、ビクターに委ねられることになる。
後日スクイッドに会い、金を払うことで事を収めようとするビクター。しかしスクイッドは金を投げ返し、オズとの面会を要求。さもなければ、お尋ね者のオズをジガンテ・ファミリーに密告すると脅す。
どうしようもなくなったビクターは承諾し、スクイッドを地下へ案内。すると突然、銃を取り出して振り向き、スクイッドの首を撃つ。苦しそうに吐血するスクイッドを目の当たりにし、動揺するビクター。「本当にごめん」と謝ったかと思えば、「なんで撃たせるんだよ」と責め、狼狽えながらその場から逃げ出してしまう。
米のインタビューにて、ショーランナーのローレン・ルフランと最初から「この決定的瞬間がビクターに訪れること、その時の感情について話し合っていた」と明かしたフェリズ。ビクターの葛藤や複雑な心境を表現するため、現実の恐ろしい出来事の映像を見て準備したという。
「見ているのも辛いけど、目をそらすのも難しいと分かりました。その感覚を演技に活かそうと思ったんです。また、ビクターは明らかに後悔の気持ちも抱えています。彼はやりたくないのに、やらざるを得なかった。まるで強制されたかのような感覚で、やがて “こんなことをさせたお前に腹が立つ”という怒りに変わります。白黒はっきりしない感情を捉えることが重要でした。ビクターにとって、この瞬間がどれだけ複雑なものになり得るか、それを表現したかったんです。」
こうして入念な準備を行ったフェリズだが、作中のビクターの行動は反射的なものであった。「彼は完全に金で解決できると思って現場に向かった。その後、決断する時間があまりない中で、“スクイッドを解放したら、どんな結果になるか?”と考えたのでしょう」とフェリズは説明し、「彼は自分が何をしているのかわからない内に、行動に移していたんだと思う。脚本を読んだとき、本当にエキサイティングなやり方だし、すごくクールだと思いました」と語っている。
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