「5kg 2160円程度目指す」小泉農水大臣 道内のコメ農家や小売業者らと意見交換 小売業者は対応に温度差も
5月24日、札幌で生産者らと意見交換を行った小泉進次郎農水大臣。26日、備蓄米を随意契約でスーパーなどの大手小売りに直接売り渡す方針を明らかにしました。店頭価格は5キロ、2160円程度を目指すということです。
小泉進次郎農水大臣「小売り価格では5キロあたり(税抜き)2000円、早ければ6月上旬にも店頭に並べることができる」
5月26日午前、農水省で開かれたコメ対策集中対応チームの発足式。
小泉農水大臣は備蓄米についてこれまでの競争入札ではなく、随意契約で大手小売業者に直接売り渡すことで、5キロあたり2160円程度の店頭価格の実現を目指すと話しました。
小泉進次郎農水大臣「大手小売店に直接備蓄米を売り渡すことで、国民の皆様が早く安定した価格でこれ以上のコメ離れを防げるようにしっかりと取り組んでまいります」
国は26日から早速、随意契約に応じる事業者の申し込み受付を開始しました。大臣就任から1週間足らずで変化が見えてきたコメ政策に、街の人は。
市民「大臣に頑張ってほしい」「本当にできるの?・・・」
24日、札幌で開かれた自民党支部のセミナーに出席した小泉大臣。その会場で、道内のコメ農家や小売業者らと意見交換を行いました。
小泉進次郎農水大臣「スピード感を持った米の流通と、そして米の価格の適正化、こういった形の実現をしていきたい」
小泉大臣の思いを直接聞いた参加者は。
JA北海道中央会 樽井功会長「やはり食料の供給地域であることは間違いないということを言ってくれていますので、やはり私としても大変ありがたいメッセージを話してくれたなと感じています」
生産者からは、農家の生活も守ってほしいといった声があがりました。
東神楽町の農家 久保宣夫さん「正直言って、まだまだ小泉さん、大臣ね、農業のことをわかっていないんです。もっと現場に来て、生産者の声をもっと聞いて。我々もちゃんと生活できるような単価補償をしてほしいと」
一方、スーパー「アークス」の横山会長は備蓄米の随意契約の申し込みに積極的な姿勢を示しました。
アークス 横山清会長(Q:政府備蓄米の随意契約というのは、もし声がかかったら?)「やりますよ。もうとにかく、大臣は、ずっとそれ(2000円程度)を続けられるかどうかは別にしている」
意見交換会に参加したコープさっぽろの大見理事長も26日、「積極的に協力する立場で考えている。政府が放出することは市場価格を鎮静化させるために重要なことだと考えている」とコメントしました。
一方、コメの販売も行うドラッグストアの「サツドラ」は保管場所や精米方法、流通などに課題があるとして随意契約の申し込みに慎重な姿勢を示しました。
サツドラHD 富山浩樹社長「あの量でなると、その後の工程も踏まえると、おそらくそこにかなり流通コストも乗っていくという風に思うので、ちょっと難しいかなっていう風な認識でいますね」
小売業の中でも対応が別れる随意契約ですが、道内にも2160円程度の備蓄米が並ぶ日がやってきそうです。