自分らしく撮れるようになった、スナップ写真の3つのコツ
「なんかこの人の写真、いいな」と思ったこと、ありませんか? 決して派手じゃないのに、見ていて心がとまる写真。そういうスナップには、写した人の“視点”がにじんでいます。今回は、そんなスナップを撮るために、私が意識している3つのことをご紹介します。特別な技術は必要ありません。構図や色味よりも、「どう見るか」さえ整えれば、あなたらしい写真は自然に残っていきます。
心が動いたときにだけ、シャッターを押す
スナップ写真のいちばんのコツは、「いい光」や「きれいな景色」よりも、“自分の心が動いた瞬間”を大切にすること。SNSで人気の構図や、“誰かが撮ってた風景”に引っ張られて撮ることもあるけれど、そういう写真って、あとで見返すとちょっと味気ない。それよりも、「あ、なんかいいな」と自分が立ち止まった瞬間の方が、ずっとあとに見返しても記憶に残るんです。
私の場合、SNSの影響を受けやすくなるので、スナップ期間中はインスタを見ないようにしています。感性をニュートラルに保って、目の前の世界をそのまま見つめるために。そして大事なのは、「撮る準備」をいつでもできるようにしておくこと。だから私はカメラをいつも持ち歩いています。
ちょっと曲がってるくらいが、ちょうどいい
スナップに“きれいすぎ”は禁物です。水平線がまっすぐ、構図が完璧……なのに、なぜか面白くない写真ってありませんか?
大切なのは、“その場の空気”が写っていること。緊張して丁寧に構えた写真よりも、サッとカメラを出して、ファインダーものぞかず、感覚でシャッターを押した一枚の方が、臨場感があることが多いです。私自身、街の中で気になる瞬間を見つけたら、立ち止まって深呼吸せず、そのままスッと撮ります。だからちょっとブレてることもあるけれど、それも“らしさ”として楽しむようにしています。
ラフに撮る勇気、スナップではそれが意外と大事なんです。
“選ぶ力”こそ、スナップの完成を左右する
撮ることと同じくらい、あとで「ちゃんと見返す」こともスナップでは重要です。ざっと選んでしまうと、やっぱり“きれいな写真”ばかりが残ってしまう。でも、自分の視点を信じてじっくり見返すと、最初は気づかなかった「自分の気持ち」が写っている写真に出会うことがあります。
なので私は、現像が戻ってきたら一枚ずつじっくりと向き合うように意識しています。(以前は、撮影した写真を見る時間をちゃんと取ってなくて、すごく雑にやっていました……!)そうして、ブレていても、構図がずれていても、「あ、あのときの気持ちだ」と思える写真を優先して残します。
また、フォトブックや作品集にする場合は、「似た写真を選ばない」ことにも気をつけます。距離感や明暗、構図が偏らないようにするだけで、見る人が心地よくページをめくれるようになります。
スナップは、“正解のない撮り方”だからこそ面白い
誰かの真似でも、完璧な構図でもなく、自分の視点で残していくスナップ。「うまく撮る」ことよりも、「何を見て、何を感じたか」が写真の価値を決めるのだと思います。
今日からできる3つのこと。
・心が動いたときにだけ撮ること
・ラフに、構えすぎないこと
・あとでちゃんと見返すこと
この3つを少しだけ意識するだけで、スナップ写真はきっと、もっと楽しくなるはず。私もまだまだ練習中ではあるので、このことを心がけてこれからも撮影を楽しんでいきたいです。
最近撮影したスナップ写真
取材・文・撮影=camell編集部
camell(カメル)
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