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４年越しの想い、４年分のパワー。３人が見せた“今”と“未来”

仲村宗悟さん、畠中祐さん、古川慎さん。ランティスレーベル所属の３名の男性声優アーティストによるライブイベント『Lantis MENS GIG “A・C・E” 2024』が10月13日にZepp Shinjukuで開催された。

2020年にも企画されたものの、鋭意準備中に新型コロナウイルスの影響により中止になってしまった同ライブイベントが開催を求める多くの声に応えた。A＝ATTRACTIVE（魅力的）、C＝CURIOUS（好奇心）、E＝ENERGY（エネルギー）を意味する“A・C・E”の名の下に集った彼らの音楽に込められた熱を、満員の会場が受け止めた。

仲村さん、畠中さん、古川さんによる楽しげな開演前アナウンスで早くも会場を笑顔にしたところでライブが開演。最初に登場したのはダンサーを率いた畠中さん。特撮ドラマ『ウルトラマンZ』後期エンディングテーマである鋭いエレクトロサウンドとハードなビートで紡がれる「Promise for the future」を高らかに歌い上げると続いたのは軽やかに躍る「It’s time to fly!」。セルフプロデュースで肩の力の抜けた柔らかな一曲を歌うと、挨拶を挟み、「“A・C・E ”にはホームズがいるよね。それならこの曲をやらなきゃだよね」と言う畠中。会場が湧くなか、TVアニメ『憂国のモリアーティ』のオープニング主題歌「DYING WISH」のゴシックサウンドをちりばめたダンスチューンで再び会場の空気を変えた。

続いて畠中さんがステージに呼び込んだのは仲村さん。ステージに並び立つと畠中さんの「風を作る」を二人の歌声で響かせるスペシャルコラボステージで魅せた。「一緒に歌うならと想像していたけど、ライブではそれ以上になったね」と笑顔の仲村さんがステージを降りるとあらためてダンサーを呼び込んだ畠中さん。ラストは「夏を取り戻せー！」と灼熱の季節のキラーチューンでもあるダンスナンバー「真夏BEAT」で、秋の匂いに包まれ始めた新宿を真夏のギラギラとした熱で席捲した。

続いてステージに姿を現したのは古川さん。ドラマティックなストリングスが奏でる「カレイドスコープ」で会場を鮮やかな音色で彩っていく。続く「incomplete」はアーバンなグルーヴで響かせるダンスチューン。華やぎと軽やかさと艶めく甘さとを内包した一曲にオーディエンスも体を揺らす。歌の後に「遠足の前ってなんであんなに眠れなくなっちゃうんだろうね」とライブが楽しみすぎて眠れなかったと話した古川さん。その言葉の後には本領発揮のナンバーへ。ホーンの音で彩るきらめくジャズチューンで聴かせる「“Place your bets”」でフロアを熱狂の渦へと誘った。

ここで畠中さんが登場。ピアノの音とビッグバンド的なサウンドとで艶めく音が印象的な「道化師と♠」をまるで会話を楽しむように掛け合いで歌い上げる古川さんと畠中さんのスペシャルコラボステージで会場を沸かせる。「最高！」「気持ちいい！」と声を掛け合う二人。興奮冷めやらぬ畠中さんがステージを降りると、哀愁あるギターの旋律が躍るリズムと絡み合い、ドラマティックに広がっていく「灰硝子」を歌い上げ、会場を古川のサウンドワールドで染め上げた。

仲村さんがステージへ。TVアニメ『ブルーロック』のエンディング主題歌であるカラフルなロックンロール「WINNER」を歌い出せば、爽快な空気でフロアを“ライブハウス”然とした空間へと変え、会場の歌声も重なっていく。「ランティスの同世代のメンツでライブができるのは最高！」と声を跳ねさせると、軽快なホーンの音と躍るように響くビートが印象的な「Oh No!!」でソウルフルな歌声を放ち、オーディエンスも手を挙げて情熱宿る楽曲に応えるようにステージへと熱気を向けていく。

コラボコーナーで古川さんを呼び込む仲村さん。二人で歌うのは「チョコレート」。艶めくサウンドで甘くもありビターでもある、そんな掛け合いを響かせる。同じく歌うようなギターやベースとともに、大人なコラボステージを繰り広げた。「どうでした？ エロかったよね、俺たち」と笑顔の仲村さん。「最高だった。いい曲だよね！」と語りかける古川さんと共に互いを賞賛する。その古川さんがステージを降り、ライブは再び仲村さん一人に。ギターを手にした仲村さんがかき鳴らすリフから「imitation」が響き出す。ストレートな感情をそのままに放つような、ロックンロールで、フロアを熱で圧倒していくと、ラストはTVアニメ『スケートリーディング☆スターズ』のエンディング主題歌「JUMP」を鳴らす。ピアノロックで熱のままに音をたたき出すようなエモーショナルな一曲が沸き上がらせる熱はオーディエンスの歌声をも呼び、フロアを一体にしていった。

畠中さん、古川さんがそろってステージに登場し、グッズ紹介の後には仲村さんも登場。互いのコラボステージの感想を伝え合うと、アニソンの金字塔でありTVアニメ『デジモンアドベンチャー』の主題歌「Butter-Fly」をカバー。会場の歌声も重なって、一体となったZepp Shinjuku。躍動するサウンドで３色のパワフルなボーカルを響かせると、オーディエンスも腕を上げて応えた。ライブのラストを飾ったのは「Lantis MENS GIG “A・C・E” 2024」のテーマソング「Never-ending」だ。広がりあるギターが爽快な音でメロディを誘うのはきらめきと希望とが息づくロックナンバー。卓越した歌唱力を誇る彼らのユニゾンの力強さと、声が持つポジティヴな色合いがフロアを浸食していく。“A・C・E”の可能性を感じさせるテーマソングが見せる彼らの未来へと想いをはせ、笑顔いっぱいの時間は幕を閉じた。それぞれに自身の音を響かせ、鳴らし、奏でた先に、またいつか３人が集まる日を楽しみにしたい。

TEXT：えびさわなち
PHOTO：江藤はんな(SHERPA+)

◆SETLIST
01. Promise for the future／畠中 祐
02. It’s time to fly!／畠中 祐
03. DYING WISH／畠中 祐
04. 風を作る／畠中 祐＆仲村宗悟
05. 真夏BEAT／畠中 祐
06. カレイドスコープ／古川 慎
07. incomplete／古川 慎
08. “Place your bets” ／古川 慎
09. 道化師と♠／古川 慎＆畠中 祐
10. 灰硝子／古川 慎
11. WINNER／仲村宗悟
12. Oh No!!／仲村宗悟
13. チョコレート／仲村宗悟＆古川 慎
14. imitation／仲村宗悟
15. JUMP／仲村宗悟
16. Butter-Fly (Cover)／仲村宗悟＆畠中 祐＆古川 慎
17. Never-ending／仲村宗悟＆畠中 祐＆古川 慎

◆『Lantis MENS GIG “A・C・E” 2024』本日のSETLIST公開中！
Spotify：https://open.spotify.com/playlist/6RbK64OiPnM0TEHAoS5LPw
Apple Music：https://music.apple.com/jp/playlist/pl.u-EdAV79esDr1dNvW

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＜PROFILE＞

仲村宗悟(なかむら・しゅうご)
2015年にゲーム『アイドルマスター SideM』の天道 輝役で声優デビュー。現在では映画『THE FIRST SLAM DUNK』宮城リョータ役、TVアニメ『ブルーロック』我牙丸吟役を担当するなど活躍中。2019年にアーティストデビューを果たし、全国5カ所を巡るライブツアーを開催するなど精力的に活動中。楽曲の大半を自身で作詞作曲し、等身大の歌詞とキャッチーなメロディが同世代からの注目を集めている。10月30日でアーティストデビュー5周年を迎える。
オフィシャルサイト：https://shugo-nakamura.com/
X：https://twitter.com/ShugoAbc
Instagram：https://www.instagram.com/nakamura_shugo_official/

畠中祐(はたなか・たすく)
2006年に映画『ナルニア国物語』のエドマンド・ペベンシー役の吹替えで声優デビュー。その後、多数の吹き替え・アニメ作品に出演。2017年7月に1stシングル「STAND UP」で、ランティスよりアーティストデビュー。TVアニメ『憂国のモリアーティ』や、自身もウルトラマンゼットの声を担当した特撮ドラマ『ウルトラマンＺ』の主題歌を担当するなど、声優としてもアーティストとしても活躍中。
アーティストページ：https://www.lantis.jp/artist/hatanakatasuku/
X：https://twitter.com/tasuku_kenpro

古川慎(ふるかわ・まこと)
TVアニメ『かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～』白銀御行役、TVアニメ『ワンパンマン』サイタマ役、TVアニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』シャディク・ゼネリ役、アニメ『ポケットモンスター』スピネル役など、数多くの作品で活躍中。「第十四回 声優アワード」では助演男優賞を受賞。
2018年7月4日に1stシングル「miserable masquerade」でランティスよりデビュー。2023年11月12日には初のワンマンライブ「Furukawa Makoto 1st Re-Live “Call” in the BOX」を開催した。
アーティストページ：https://www.lantis.jp/artist/furukawamakoto/
X：https://twitter.com/M_Furukawa929