また教師が教え子にわいせつ行為 「勘違いするな」「逮捕される事案では」の声も
■36歳の男性教師が懲戒免職 勤務する高校の女性生徒にわいせつ行為
静岡県教育委員会は校内で女子生徒に複数回、わいせつ行為をしたとして、36歳の男性教師を懲戒免職にした。この教師は「同意があったと認識していた」などと話しているという。子どもを持つ保護者や女子中高生からは「相手が教師だから話しているだけなのに勘違いしないでほしい」などと怒りの声が上がっている。
県教育委員会によると、県西部の高校に勤務する36歳の男性教師は、おととし6月から今年3月まで、勤務していた高校の女子生徒と私的にSNSで連絡を取っていた。さらに、昨年3月から4月にかけて、校内で女子生徒に複数回わいせつな行為に及んだ。
今年3月に匿名で情報が寄せられ、問題が発覚した。県教委の聞き取りに対して、この男性教師はわいせつ行為を認めた上で次のように話したという。
「女子生徒に恋愛的な感情を持っていた。相手に同意があったと認識していた。生徒の人生を狂わせてしまったことを申し訳なく思っている」
■子どもを持つ親からは「民間より重い罪を」
県教委は6月18日付で男性教師を懲戒免職処分とした。また、管理監督責任を怠ったとして、当時と現在の校長2人を戒告処分とした。今回の問題を受け、県教委の池上重弘教育長は以下のコメントを発表している。
「教育委員会が一丸となって不祥事防止対策に取り組む中、教員が児童生徒性暴力等を行ったことは、児童生徒、保護者をはじめ、県民の皆様の学校教育に対する信頼を著しく失わせるものであり、社会的責任はきわめて大きく、深くお詫び申し上げます」
「県教育委員会といたしましては、このことを大変重く受け止め、再発防止に向けて、児童生徒に対するSNSを使用した個人的な指導や連絡の禁止及び指導における複数対応について、改めて管理職による適正な管理監督の徹底を図ってまいります」
「さらに、教職員一人一人が人権を尊重する感覚を養い、児童生徒をかけがえのない存在として認識し、改めて公教育を担う重みを自覚するよう、具体的・実践的な指導や研修を通じて、職員全体の一層の綱紀粛正と使命感・倫理観の高揚を図り、教育行政の信頼回復に努めてまいります」
教師による教え子へのわいせつ行為について、育児中の保護者からは「民間企業なら逮捕される事案ではないか。しかも、校内でのわいせつ行為。民間より重い罪にならなければ教育者の意味がない」、「また教師のわいせつ行為。教育委員会の偉い方が頭を下げたり、研修をしたりするだけでは再発防止につながらない」など、厳しい意見が飛ぶ。
■中高生からも厳しい声 「恋愛感情があると勘違いしないでほしい」
また、女子中高生からは「教師だから話しているだけなのに、恋愛感情があると勘違いしないでほしい。こんな教師がいると思うと、話しかけられるのも不安になる」、「仮に生徒側からの好意を感じたとしても、距離を置くのが教師の立場。生徒と連絡先を交換した時点で教師を厳しく処分したら良いと思う」といった声が上がる。
ここ数年、静岡県内では教え子にわいせつ行為をしたり、教え子をドライブに誘って頭をなでたりする教職員の懲戒処分が相次いでいる。県教委が発表した懲戒処分は今回の件を含め、今年度6件となった。
(SHIZUOKA Life編集部)