オンラインミーティングで親密度を上げるには「名前を呼ぶだけ」でいいワケ【相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学】
名前を呼ぶだけで親密度が一気にアップ!
名前を呼ばれると好意がわく
相手が自分の名前を覚えていてくれた。これは相手に「大切な人」「必要な人」と認められたようでうれしいものです。つまり、相手の名前を呼ぶだけで、自分に対する相手の心理的距離はぐっと近くなります。名前を呼ばれることで仲がよいような気がしてきて、そのうち実際に近い関係が築けるものです。取引先の担当者や気になる人など、よい人間関係を築きたい人に対しては、積極的に名前を呼ぶようにしてみましょう。
社会的に評価されることで感じる喜びを、心理学的には社会的報酬といいます。実際に顔を合わせていないオンラインの世界では、特にこの社会的報酬のテクニックを積極的に利用しましょう。オンラインミーティングなどでは、参加者の氏名が画面に映し出されています。初めての人でも名前を忘れる心配がないので、このテクニックを使いやすいといえるでしょう。
ただし、あまりあからさまに名前を連呼して「なれなれしい」と感じさせてしまたり、テクニックを駆使しているという意図がばれると逆効果なので、会話の中に自然に盛り込むようにします。要所要所で会話の頭に相手の名前を呼ぶなど、ポイントとなるところで相手の印象に残せればバッチリです。また、相手の言葉を受ける時は相手の名前を口にしやすいシチュエーションです。「今のご意見は……」などといわずに「◯◯さんのご意見は……」と受け止めて返すなど、意識してチャンスを逃さないようにしてください。
話を聞いてくれる人は嫌えない
名前を呼ぶのは手っ取り早い基本的テクニックですが、社会的報酬にいたるテクニックは他にもたくさんあります。例えば、相手の話にスムーズに相づちを打つ。相手の話を身を乗り出してきく。このような行為は、相手がたとえ意識しなかったとしても、自分の話を熱心に聞いてくれているという印象につながります。もちろん、相手が意識していればより効果的。女性は一般的に自分の話を聞いてほしいという欲求が強めなので、話をしっかり聞くというのは非常によい印象をもたらします。
当然、自分の意見に賛成してくれる、ほめてくれるといったことは、社会的報酬の基本です。人は誰でも自分に賛成してほしいという欲求がありますから、賛成できる意見には、しっかり言葉でそれを伝えましょう。特にオンラインでの場合、うなずいたりするだけでは伝わりにくいので、意思表示をはっきり伝わる形でする必要があります。賛成やほめるということではないけれど、相手に質問をするだけでも、注目している、気にかけているということが伝わり、相手は安心するものです。
社会的報酬を与えてよい人間関係を築く
名前を呼ぶだけであなたの好感度UP
誰かに何かしてもらうと相手にお返しをしないと申し訳ないという「返報性の法則」が働いて、好意を返そうとして心を開いてくれる。
自分の名前は聞いて一番心地よい言葉と言われている。名前を呼んでもらえると、相手の脳に幸せホルモン(オキシトシン)が働き、相手に好意を抱く。
オンラインという掴みにくい距離感がある環境ほど、相手の名前を呼んであげると、あなたへの親しみ度は上がる。
【出典】『相手の心が9割わかる 大人のブラック心理学』著:渋谷昌三