厚木市 1417の生き物発見 スマホで市民参加型調査
厚木市はこのほど、「あつぎいきもの調査隊2024」の調査結果を市ホームページなどで発表した。
市では昨年3月、豊かな自然環境を保全・回復し、次世代に継承するための「ネイチャーポジティブ宣言」を県内で初めて表明。市民にも身近な生き物、豊かな生態系を知ってもらうきっかけとして、昨年8月から10月にかけて、スマホアプリ「バイオーム」を活用して、市内にいる昆虫や動物、植物を撮影・投稿する市民参加型の生き物調査を行った。
調査には363人が参加し、4335件の投稿があった。厚木市のレッドデータブックにも記載されるアカハライモリ(絶滅危惧I類)や、荻野運動公園に咲くマヤラン(準絶滅危惧)などの希少な動植物をはじめ、ヒヨドリやニホンヤモリ、カジカガエルなど街中や森に生息する生き物など1417種類が見つかった。
スインホーキノボリトカゲやアカボシゴマダラ(大陸亜種)など、日本固有の生態系への悪影響が懸念される特定外来種も発見された。調査結果では、投稿が多かった生き物や分類ごとの投稿数も確認できる。
参加者からは「いつもより野草や昆虫に興味を持って観察できた」「子どもと一緒に写真を撮る楽しみが増えた」などの感想もあった。市では今後も自然環境保全に向けて活動を続けていく。