「一人一花サミット2024」開催レポ!25年春の「花の祭典」情報も解禁
2018年から福岡市が取り組む「一人一花運動」。今では公園や歩道など、多くの人の目に触れる場所で、美しい緑や花が植えられている風景が見られるようになりました。それもそのはず、発足当初に比べ、参加する市民団体や企業が年々増加。そんな中、去る10月5日・6日の2日間、福岡市植物園にて「一人一花サミット2024」が開催されました。その様子をご紹介します。
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待ち遠しい!2025年3月開催の「花の祭典」
「一人一花サミット2024」のオープニングセレモニーは、福岡市植物園にある、ボタニカルライフスクエアで行われました。まず公園や歩道での花壇づくり、花と緑のまちづくりの推進に功績のあった功労者・団体の授与式が行われ、各部門の代表者へ高島市長より表彰状が贈られました。令和6年度は7部門、約90団体が受賞しました。
「一人一花運動事業功労者」九州旅客鉄道株式会社 香椎駅
続いて福岡市が2026年3月の開催を目指す「Fukuoka Flower Show」(以下FFS)のプレ大会として、2025年3月に開催する「花の祭典」について、高島市長より3つの発表がありました。
福岡フラワーショー・プレイベント「花の祭典」
1.開催日は2025年3月23日(日)~27日(木)
福岡市植物園のリニューアルエリアのこけら落としに合わせて、2025年3月23日(日)~27日(木)に開催。ガーデン展示やコンテストをはじめ、花卉(かき)や国内初の外国種の販売、飲食店の出店など、盛大に開催されます。また博多や天神のまちも花々に彩られ、花の祭典を一層盛り上げます。
2.名称・ロゴが決定!
イベント名は「Fukuoka Flower Show Pre-Event」。ロゴは一人一花のロゴをベースに、海外向けにも分かりやすいよう、英語表記としています。また桜やチューリップも取り入れながら、日本の春を表現。国内外からの来場者を見込みます。
3.「FFSメンバーシップ」の募集開始!
「Fukuoka Flower Show Pre-Event」を一緒に盛り上げる、団体や企業(個人を除く)の募集を開始。参加すると、FFSチケットの先行購入、FFSロゴ使用、HP等への社名記載などの特典を受けられます。
FFS(福岡フラワーショー)とは?
2026年3月に福岡での開催を目指すFFSをまだご存知ない方もいるはず。これは、毎年5月にイギリス・ロンドンのチェルシー市で開催されている世界最高峰の「英国チェルシーフラワーショー」をモデルに、同様の祭典を福岡でも開催しよう!という壮大なプロジェクトです。現在進めている一人一花運動の取り組みをさらに進め、ガーデン文化による市民生活の質の向上、観光、ビジネスの場となる仕組みなどの実現を目指します。まずはその前にプレ大会として、2025年3月にFFSプレイベントを開催するというわけです。
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世界最高峰のガーデニング大会を参考に2026年3月、『Fukuoka Flower Show 2026』の実施に向けてチャレンジ|フクリパ(fukuoka-leapup.jp)
優秀者2名が決定!世界最高峰の英国ショーへ
サミットでは「フラワーガーデンチャンピオンシップ2024」の表彰式が行われました。福岡市内で開催された3つのガーデンコンテストの入賞者10組が、それぞれの技術を駆使し、華やかな作品を植物園内に制作して競演。
一人一花アンバサダーの石原和幸氏をはじめとした審査員により、2名の優秀者が選ばれました。受賞した2人は、世界最高峰の「英国チェルシーフラワーショー」(2025年5月開催)に、アンバサダーを務める石原和幸氏の出展チームの一員として参加します。
また表彰式では、2名の優秀者のみを表彰する予定でしたが、「審査するのが心苦しいほど、レベルが高かった」と急遽、特別審査員賞が追加され2名に贈られることに。
受賞者をはじめとする作品は一部を除いて園内に1年間展示されるので、季節を通じて変化する花々の美しさをぜひ体感してください!
受賞されたのは、こちらのお二人。
優秀賞 福岡花いっぱいプロジェクト 北郷智久美さん
テーマ「四季を楽しむベランダガーデン」
『長年マンション暮らしをしていますが、ベランダでもガーデニングが楽しめることを表現したくて、自宅のベランダをそのまま再現しました。中央に咲くバラが目を引くデザインです。今は保育園で子ども達と一緒に花を植えたり、お米を育てて収穫したりしながら、植物を育てる楽しさを伝えています。“英国チェルシーフラワーショー”では、どんな出会いがあるのか、今から楽しみです!』
優秀賞 fuminiwa design(feb-garden)徳久千容さん
テーマ「ときめきのち笑顔」※2025年2月まで展示
『小さな路地から店へ続くお花屋さんをイメージしました。普段はピンクの花などを選ばないのですが、彩りを明るくしてワクワクする気持ちを表現しました。もともと祖母が生け花の先生だったこともあり、幼い頃からお花に触れる機会が多くありました。みなさんも自宅でお花を生けて楽しんでほしいです。“英国チェルシーフラワーショー”への参加はドキドキですが、楽しんできます!』
トークセッション開催。福岡が目指す新しいガーデニング文化とは
サミット後半では、トークセッションを開催。高島市長と庭園デザイナー兼アンバサダーの石原和幸氏をはじめ、多様な花と緑の活動をされている5名が各々の視点から、福岡で2026年3月に開催を目指すFFSについてのトークを繰り広げました。
「花や緑を通してどんなことをしたいか?」との問いには、それぞれの活動に触れながら夢やビジョンを語り、福岡市が花と緑を通じて、より魅力的で住みやすいまちに成長する可能性を抱かせるものとなりました。
福岡市緑のコーディネーター5期生の吉松晃子さん
株式会社平田ナーセリー代表取締役社長の平田恭章(やすあき)さん
まち育ミライlab代表理事の水田ともこさん
西日本短期大学緑地環境科学2年の荘司萌々香さん
庭園デザイナー兼アンバサダーの石原和幸氏
英国チェルシーフラワーショーとは?
福岡市がFFSのモデルとする世界最高峰の「英国チェルシーフラワーショー」とは一体どんなものなのか、気になりませんか?トークショーで過去に参加した登壇者たちは、「チェルシーのまち全体が花と人で埋め尽くされ、とにかく圧倒の規模だった」と口を揃えます。
それもそのはず、英国王室が主宰するショーは、世界トップクラスのガーデナーが造り上げた庭園を楽しもうと、世界中から20万人が訪れるビックイベント。石原氏によると「自分が手掛けた12mのガーデンに、1日5万人が訪れた」というのだからその規模は計り知れず。しかも開催期間中はカフェやバーで、「どの庭が好みだった?」とガーデンデザイン談話で持ち切りになるのだとか。
さらに驚きなのが、気に入ったガーデンデザイナーに、「ぜひ自分の庭をやってほしい!」と世界中から依頼が来るというのだから、ショーの威力は絶大!そんなショーで、何年も受賞している石原氏の知名度は言わずもがな。同行した高島市長も驚くほどの人気ぶりだそう。
そんなショーを福岡でも開催するとなれば、規模は違えど、これはもう園芸ファンならずとも期待せずにはいられません!
「洋服を選ぶように、花色の組み合わせを楽しむのがガーデンフラワーの魅力です」と語る石原氏。英国を代表するファッションデザイナーのポール・スミス氏が手掛ける花デザインは、英国のガーデンショーからインスピレーションを得ているそう。美しい花からセンスが育まれます。
まちを花で彩る!FFSがもたらす、市民生活の質の向上と経済効果
高島市長は2026年3月の開催を目指すFFSについて、「福岡は全国的に見ても集合住宅にお住いの方が多いため、ベランダで楽しめるガーデニングや気候に合わせた花など、福岡らしさを出したショーにしたいですね」と今から意欲を見せます。国内外からの来場者による経済効果はもちろん、花を通したビジネスチャンスの創出も期待できます。
また、「街中に美しい花が溢れることで福岡市そのものの魅力がアップし、それに付随するように自宅の庭をきれいにしたいという依頼が増えるなど、持続可能なガーデニング文化の普及が推進されるはず」と語ります。そのためにも、まずは2025年3月のFFSのプレ大会である「花の祭典」の成功に向けて、市民や企業、自治体が一体となって盛り上げていくことが重要です。
芝生広場では、気持ちのいい秋空の下、寄せ植えやリースのワークショップやキッチンカーのグルメなどを楽しむ方々で賑わっていました。このように福岡では花をキーワードに、新しい形のコミュニティや交流が生まれています。2025年3月のFFSプレ大会である「花の祭典」、そして2026年3月のFFS本番が待ち遠しいですね!
︎福岡市 一人一花運動 について詳しく知りたい方はこちら