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【登園拒否に困ったら…】幼稚園・保育園の行きしぶり ママが試した72手の対策と最終結論を公開

コクリコ

【登園拒否に困ったら…】幼稚園・保育園の行きしぶり ママが試した72手の対策と最終結論を公開

保育園への途中入園をきっかけに毎日行きしぶるようになった3歳の息子が楽しく登園できるよう、さまざまな打ち手を必死になって試したママ。おもしろ施策から本質的・真面目な施策まで、一挙「72手」紹介します。

3〜5歳の子どもの登園拒否、行きしぶりの理由って?<アンケート結果>

5歳男子の育児に奮闘中のエニママライター紫木かなえ(しきかなえ)です。

この記事では、保育園に行き渋りをしていた息子に対して実際に試した72個の打ち手をご紹介します。

「保育園(幼稚園)に行きたくない」

子どものこの言葉に悩む人は、少なくないのではないでしょうか。

私は新生活が始まって2日めのタイミングで、息子の保育園への行きしぶりに直面しました。最初は少し困りましたが、親子で楽しく前向きに登園できることを目標に、大小さまざまな施策をがむしゃらに試してみることにしました。

自身も通学や通勤をしたくない日に、「セルフご褒美」などいろいろな工夫をして、なんとかモチベーションを保っていたという経験から、気づけば試した打ち手は100以上。この記事ではその中から72手をピックアップし、みなさんにシェアします。

行き渋りに悩むパパママの参考になると幸いです。

息子の行きしぶり

0歳児~2歳児クラスまでの小規模保育園に通っていた息子は、保育園が大好きで約3年間毎日スムーズに登園していました。

しかし、小規模保育園を3歳で卒園し、ほかの認可保育園に途中入園したところ、緊張や、戸惑い、不安など、さまざまな想いにより登園2日目から行きしぶるようになってしまったのです。

泣いて嫌がる息子を強引に連れていくのは本当に心苦しく、そこまでして預けなくてはいけないのかと自問もしましたが、

「人を動かすにはまず心を動かそう」

という昔読んだ本にあった言葉を思い出し、3歳児の心が動きそうなことを必死に考えて実行するようになったのです。

ほとんど効果がなかった打ち手

まずは、ほとんど効果のなかった施策をご紹介します。

行きしぶりが始まった当初、私は息子の登園意欲を盛り上げようと、あの手この手とイリュージョンのように小技を繰り広げたのですが、多くの施策が息子にあまり響きませんでした。振り返ると私は、とある大きな過ちを犯していたのです。それが以下にご紹介する、

・主語がママの声がけ
・突飛すぎる施策で気をそらせようとする
・北風アプローチこの3つです。これらの「失敗ポイント」について、私の実体験も交えてお伝えしていきます。

(1)主語がママの声がけ

1.「ママはお仕事がある」という声がけ
2.「お願いだから」という声がけ

このようにママが主語の会話になってしまうと、子どもはまったく聞く耳をもってくれませんでした。

たとえば「ママは今日仕事があるから、あなたは保育園に行かなきゃだめだよ」と伝えた日。息子に「じゃあ家で静かにしているよ」とママの都合に合わせた返事をされてしまい、私は返す言葉が見つからず……。結局その日は登園させられなくなってしまいました。

こう書くとあたり前のようにも思えますが、当時は登園させたいという気持ちばかりが焦ってしまい、子どもにしっかり寄り添えていなかったことを反省しています。

(2)突飛すぎる施策で気をそらせようとする

写真:Adobe Stock

心を動かそうと必死になるあまりに、突飛な打ち手を次々と試しましたが、子どもを楽しませるだけになってしまったり、動揺させてしまったりと、登園させるという目的に結びつきませんでした。

たとえば、3.ミュージカル調に「お着替えしましょ~~♪ 素敵なシャツね~~」と歌って誘導しようとしたら、「それはいやですよ~~」と歌って返され、ただの愉快な一コマとして終わってしまったり、また別の日には、息子の「行かない」に対して、4.瞬きもせず真顔で「ナゼイカナイノデスカ」とロボットのように返すと、怖がって泣き出し、収拾がつかなくなってしまったり……。

行きたくないという気をそらせるために、意味不明なことばかりしてしまっていました。

【そのほか効果がなかった突飛な施策】
5.ママが息子より大声で泣く(フリをする)
6.朝からずっと敬語
7.困ったことを言われると赤ちゃん語
8.ママが全部真似する
9.ジャンボリミッキーで朝から踊って起こす

(3)北風アプローチ

そして、一番反省しているのが、強制的に何かをやらせようとする「北風アプローチ」です。

イソップ物語に「北風と太陽」というお話がありますが、私は極寒地の強風のごとく10.「行かないという選択肢はないから!!」と、泣き叫ぶ息子を抱きかかえ、もはや力業で送り出してしまった日がありました。

本当は太陽のように温かく見守りたいところですが、急いでいたり、感情的になってしまっていたりして、無意識に北風になってしまったのです。

息子も怒られたと感じてしょんぼりしてしまったり、感情的に暴れてしまったり、穏やかではありません。行きしぶりには逆効果なうえ、ママの良心も痛む、今でもあまり思い出したくない光景です。

ママがおだやかな太陽でいることは難しくても、子どもが自ら行きたいとなるよう仕向けるほうが、両者にとって気持ちがいいことを学びました。

【効果がなかった北風アプローチ】
11.休む代わりにずっと家でお勉強
12.在宅勤務なので家にはいるが、ほとんど会話をしない
13.「赤ちゃんに戻っちゃったんだ」と嫌味風に言う
14.「じゃあ、もう行かなくていい」と怒る

何度かは効果があった打ち手

たまには効果があったという打ち手です。まるで子どもを接待するかのように、何か特別なことをするのです。

ただ以下に紹介する打ち手は、1回で飽きられてしまったり、金銭的にも毎日はできないようなものであったりと持続可能ではありませんでした。「万策尽きたときの最終手段のひとつ」のような位置づけで、頭の片隅に入れておいていただくのがよいかもしれません。

(4)おまじない

幼少期、緊張すると泣いていた私は、「手のひらに“人”と書いて食べる」おまじないで緊張を和らげていました。この経験を思い出し、息子にも試してみることに。

まだ漢字を知らない息子には、15.「ハートを手に3回書いて食べると楽しいことが起きるよ」と伝えました。

すると唾液がつくほど手に書いたハートを食べた息子。唾液でデロデロになった手を私につけようとして、逃げて転び爆笑。図らずも、緊迫した朝が楽しい時間に変わりました。

この”おまじない”という言葉が息子に響き、何度か登園させることに成功しました。

しかし、いつしか目的が「登園」ではなく、「おまじない」にすり替わってしまいました。登園後に楽しくない日があると「効果がなかった」と息子が言い出し、進んで試してくれなくなり、継続が難しくなっていきました。

【何度か効果のあったおまじない】
16.魔法のスティックで魔法をかける
17.笑顔の練習を一緒に鏡の前でする
18.「大丈夫」と10回言う
19.10秒ハグをする
20.目をつむらせて眉間を3回撫でる
21.深呼吸を3回する
22.ママと息子にしかわからないハンドポーズで「行ってらっしゃい」
23.手の甲にペンで星マークを書く
24.「明日もよい一日になりますように」と言って寝る

おまじないをしたから大丈夫、というメンタルサポートだけでなく、実際にハグや深呼吸はストレスを軽減するとも言われています。3歳児はもちろん、ママも優しい気持ちになれる施策です。

(5)身支度・装備でテンションをあげる

私自身が会社員時代にネイルやメイクで気分が上がっていたことから、家を出発する前に気持ちを高揚させる作戦も取り入れてみました。気合を入れる儀式や、身につけるお守りが安心感を与えたようで、なかなか効果がありました。

ある日は、息子のお気に入りのサングラスを着替えの洋服と一緒に置いてみました。すると、作戦どおりすんなり着替え、ご機嫌で家を出発することに成功!

ただ、問題は保育園に入る瞬間に訪れました。サングラスは取らないといけないので、そこで「サングラス取りたくない!」とひと悶着することに。次の日は園内にも持ち込み可能で気分があがる物はないかと探す事態になってしまいました(決まりや着替えが多い園だったので、ちょうどいいアイテムを探すことに苦労しました……)。

【何度か効果のあった身支度】
25.通園カバンにお気に入りのキーホルダーをつける
26.お気に入りの服を自分で選び着ていく
27.絆創膏を貼る
28.包帯を巻く
29.リップクリームを塗る
30.アロマオイルを手の甲に塗る
31.化粧水ミストを頭にかける
32.サプリメントグミを食べる
33.落ち着く匂いのハンドタオルを持っていく

(6)登園道中の工夫

家を出発できた後のテンションの維持も重要です。

ある日、保育園が近づくにつれて息子の顔が曇っていたので、登園していることを忘れさせるために道中のタンポポの数をかぞえながら歩いてみました。すると息子は「これはタンポポじゃないかも」などと言いながら楽しんで登園できました。

しかし、この方法の問題点は、5分で歩ける道を20分も歩くハメになること……。朝の貴重な時間を奪われるため、毎日実行するのは難しかったです。むしろ、「今日はできないよ」と伝えることで子どものテンションを下げてしまい、結果的に逆効果でした。

【何度か効果のあった登園中の工夫】
34.登園前に公園でひと遊び
35.おんぶで登園
36.電柱を数えて登園
37.後ろ向きに歩いて登園
38.パパの肩車で登園
39.ベビーカージェットコースター(ダッシュ)で登園
40.棒付きキャンディを持っていき、舐め終わったら行こうと近くのベンチでお話
41.パパママと3人で手をつないで、高い高いジャンプをしながら登園
42.遠回り登園
43.イヤホンを貸して音楽を聴きながら登園
44.開いた牛乳パックをリサイクルボックスに入れてきてというミッションを依頼
45.横断歩道は白だけ、歩道は高いところだけを通っていいルール
46.ワン・ツー・ワン・ツーと行進のリズムで歩く
47.鳩を探しながら登園
48.登園ルートをルーレットで選択させる
49.自販機でジュースと缶コーヒーを買い、ファイト一発乾杯をする
50.お気に入りの人形と保育園玄関まで行きお見送り

(7)ご褒美系施策

「ご褒美があるから頑張れる」のは、大人も未就学児も同じ。ある日私は、3歳児にも華金を楽しんでもらうことを思いつきました。金曜日の帰り道に、それぞれが買ったおやつを食べながら映画を観るということを始めたのです。これは私自身へのご褒美にもなるので一石二鳥です。

息子も3週目からは、朝からデザートは何を買おうかウキウキと話をしたり、保育園の先生におすすめの映画を聞いたりし、金曜日に登園拒否をすることが少なくなりました。

しかし、夫がお迎えの日には金曜以外でもお菓子を買っていたので、金曜日の特別感を演出することがどんどん難しくなってしまいました。夫婦間の連携も大切なことですね。

【何度か効果のあったご褒美】
51.好きな給食を強調する「今日の給食、好きなカレーだって!」
52.好きなおやつを強調する「今日のおやつはクッキーだ! 美味しそう」
53.帰り道にお菓子を買う約束
54.帰り道に寄り道を約束「帰りに100均行けるから保育園行こう」
55.明日の朝の楽しみをつくる「明日の朝のパンを買おう」
56.帰宅後iPad使用自由権を付与
57.特別なバスボムを使い翌朝の約束をする
58.夕食後特別なデザートを食べる
59.華金ムービータイム

(8)太陽アプローチ

太陽のごとく暖かく見守り、自ら保育園に行きたいと思わせるように仕向けることもしてみました。

2日連続で朝から泣く日があったので、「もうそんなに行きたくないなら行かないでいいよ」と言い、1週間丸々休ませてみました。すると公園も毎日は行けないし、華金もできないし、家にいることに飽きた様子。そのうちに「ちょっと園庭で遊びたいから行こうかな」と発言するようになったのです。

タイパもコスパもよくはありませんが、自発的に行きたいとなってくれたことは嬉しかったです。

【何度か効果のあった太陽アプローチ】
60.火曜から木曜は休ませる
61.お昼までベッドから降りてはいけないゲームと言い、寝続ける
62.1日おきに登園する
63.園は休んでディズニーランドに行くかわりに来週から頑張ろう

継続的に効果があった打ち手

最後にご紹介するのが、「息子からリピート依頼があり、かつ持続可能な施策」です。一番効果があった打ち手と言ってよいと思います。

それらは結局、小手先の技ではなく、私が息子としっかりと会話をして、息子や新しい保育園を理解するということ。そして、一緒に楽しい保育園生活にしようと、周囲の大人がチームになるということでした。

(9)遊びを通して息子を理解

「新しい保育園になんで行きたくないの?」と聞いても「嫌だから」と言われ会話が終了。さらに、「何が嫌なの?」「何があったらいいの?」と深掘りしようとすればするほど質問攻めのようになってしまい、話してくれず逆効果でした。

ある朝、保育園の先生が指人形で息子に話しかけているのを見て、

64.お医者さんごっこをしながら調子を聞く
65.絵を描かせて、説明してもらう
66.絵本やアニメの内容と関連づけながら最近の様子を聞く

このように、遊びを通して息子の心情を探ってみることにしました。

たとえば「66.絵本やアニメの内容と関連づけながら最近の様子を聞く」を試した際は、アンパンマンに重ねて「保育園でドキンちゃんみたいなちょっとワガママな子いる?」といった園生活を探る質問につなげていきました。すると、「ドキンちゃんはいないけど、メロンパンナちゃんみたいなかわいい声の子がいる」とポジティブな反応が。

息子の気持ちを聞き出せさえすれば、彼の登園意欲を高めるべく次の方法を一緒に考えることができます。我が家にはとても効果的な方法でした。

(10)先生や第三者に協力をしてもらう

以前は子どもの行きしぶりは家庭の責任、と勝手に思い込み、とりあえず休ませるだけにしてしまっていました。しかし、お休みした日に先生が電話をくださり、どう過ごしているか、どうしたら明日はこられそうかと話してくれたことで、先生たちにもっと相談していいんだと思えるようになりました。

子どもにとっても私にとっても、保育園の先生や周りの人の協力が非常に重要でした。とくに、何十人もの行きしぶりの子どもに対応してきている保育園の先生はまさにプロフェッショナルで、とても助けられました。

〈保育園の先生にお願いしたこと〉
67.先生にたくさん褒めてもらう
68.毎朝ファッションポイントを聞いてもらう
69.お休みした日の内容も伝え、質問をしてもらう
70.先生に子どもの好きなキャラクターなどを伝え、話をふってもらう
71.クラスの子の名前と写真を共有してもらう(自宅で一緒に覚える)
72.帰りに明日のやることの予告を宣伝してもらう

ポイントは、「先生と親との連携」です。

たとえば、「今日のお洋服かっこいいね」と先生が褒めてくれたら、私もすかさず「○○ちゃんが草食恐竜のほうがいいって言ってたからこっちにしたんだよね」と被せて連携。そのまま「○○ちゃんに見せに行こう」と、先生に教室まで連れていってもらいました。

このような連携を繰り返していくうちに1週間しっかり行けるようになり、息子も自ら話しかけやすい推しの先生ができるまでになりました。

正解はない 息子の成長を見守りながら探求の日々

今現在も、「息子には何が刺さるのか」を常に試行錯誤する毎日です。朝、帰路、夕食時、入浴時、就寝前にたくさん会話をし、少しでも明日が楽しくなるように日々探索しています。

くだらない施策もやってみるだけで、親子とも楽しくなることもあります。行きしぶりを少しでも楽しく解決するヒントになりましたら幸いです。

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