小机町・松本さん 野菜宝船の出航準備 新年を華やかに
毎年、野菜の宝船を製作している「よこはま小松ファーム」(小机町)の松本勝彦さん(77)。今回も例年通り、11月頃から船づくりが始まり、12月半ばから飾り付けを行っている。松本さんに話を聞いた12月19日は、船体に野菜を積もうと出航準備に取り掛かっていた。15〜16種類の野菜を積み上げるほか、干支である巳の置き物、酒樽や盆栽などで飾り付ける。
商売繁盛願う
船体の種類は特大(3隻)、特小(1隻)、大(3隻)、中(11隻)、小(24隻)、豆船(80隻)で、それぞれの長さは3m、2m70cm、2m、1m50cm、90cm、60cm。好景気と商売繁盛の願いを込めながら、見栄えが良くなるように仕上げる。出来上がった宝船は、ホテルや商業施設に飾られたり、お年賀として贈られたりする。
「おじいさんっ子」だった松本さん。35〜36年前に祖父の「器用だから」という言葉で宝船を手掛けるようになった。船の作り方は、大工だった義父から教わった。学生の時に学んだ盆栽も生かされている。
「年齢を重ねて、作物への愛情がより深くなった」と話す松本さん。「野菜は生きもの。切ると萎れてしまう。根っこを切らずポットに入れて、生きたままの姿で野菜を送りたい」と今後の展望を口にした。