【島田・康泰寺】幸せ運ぶ“ネコ副住職” 心も体も癒やすお地蔵様にたくさん会える寺
ネコが副住職を務める静岡・島田市の康泰寺(こうたいじ)は、参拝者を歓迎する仕掛けがいっぱい。ネコ好きはもちろん、自分のことを大切にしたいあなた! ぜひ副住職とネコ愛あふれる住職に会いに出かけましょう。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ徳川家康ゆかりの地に建つ寺
島田市旗指にある康泰寺は、国道1号線島田金谷バイパス旗指ICのすぐ南にあります。
五藤善成住職によると、康泰寺は1576年創建の曹洞宗のお寺で、もともと街中の東海道島田宿にありましたが、区画整理のため山側の旗指に1972年に移転しました。
旗指という地名の由来は諸説ありますが、徳川軍と武田軍の合戦の時、徳川軍がこの地に旗を多く指し、いかにも大軍であるかのように見せ、勝利を収めたことに由来しているという説が有力だと言われています。
寺の北側には徳川家康が勝利を祈願したという「三寸神社」という小さい神社が、移転前からありました。
みけ副住職としあわせねこ地蔵
その旗指にある康泰寺で話題になっているのが副住職のネコ「みけ」です。
みけは10年ほど前にお寺に自らやってきた野良ネコでした。
いつのまにか住みつき、参拝者や檀家を率先して迎え、もてなし、今では副住職目当てで来る参拝者も増えました。
そのため康泰寺は「ネコの寺」と呼ばれるようになりました。参拝者が持ってきてくれたり、住職自らが購入したりしたネコグッズが集まり、お寺の中にはネコがたくさん。
住職夫妻は、みけが来てからお寺にいいことがたくさん続いたことに感謝し、ネコのイベントを開いたり、ネコのおみくじや「ねこグッズがちゃ」など、ネコにまつわるものを用意して、参拝者をもてなしています。
さらに、参拝者にも幸せを分けるため「しあわせねこ地蔵」をつくりました。
ぜひご利益にあずかれるよう、なでなでしながら祈願してみてくださいね。
みけ副住職のシッポは「かぎシッポ」と言われる形をしていて、曲がっています。その形から「幸せを引っかけて運んできてくれる」と言われるかぎシッポ。
よく見るとしあわせねこ地蔵のシッポもかぎシッポでした。
みけ副住職に会いたい場合は寺務処に声をかけてくれれば呼んでくれます。爆睡していない限りいつでも会えて、なでなでさせてくれるそうです。
境内のお地蔵様たち
康泰寺のお地蔵様といえば、もともと高齢の方々にとても大事にされているぽっくり地蔵の「ぴんころさん」と、ぼけ封じ地蔵の「おけぼさん」が有名です。
いつまでも健康で長寿でいられるように、幸せなエンディングを迎えられるようにとお参りするお地蔵様です。
五藤住職が大事だと思うことは、心身ともに健康であること。
心も体も健康なら、やりたいことができる、楽しむことができると、参拝者や檀家の人達に説いています。
そして寺の入口付近には「薬師地蔵菩薩」がいます。
通称「身代わり地蔵」と呼ばれ、病を取り除くと伝えられています。
困ったことがあったら一度このお地蔵様にお願いに行ってみるといいかもしれません。
新しくできた寺務処
参拝者が増えたこともあり、2025年2月には寺務処が完成しました。
こちらで御朱印の受付、お守りやネコグッズの販売をしています。
受けられるお守りの中には、ここ康泰寺でしか手に入らない「ぼけない輪」など、ちょっとユニークなお守りもあります。
これらのお守りは願いを込めながら作られた手作りです。
みけ副住職のファンも多いので、みけの顔写真入り缶バッチも販売しています。
いろんな表情のみけがいるので、ネコ好きな方は、お守り代わりに持ってみてはいかがでしょうか。
康泰寺・五藤善成住職:
境内ひとまわりすると、ぼけ封じ地蔵、ぼっくり地蔵、身代わり地蔵、しあわせねこ地蔵、一願観音様巡りができるお寺です。ぜひご参拝ください、副住職みけとお待ちしています!
かぎシッポで幸せを運ぶみけ副住職、心にも体にも癒やしをもたらすお地蔵様たち。康泰寺は歴史がありながら、新しいお寺の形を作っていこうとする住職の思いが至るところに感じられる、親しみやすいお寺でした。
■施設名 祥雲山 康泰寺
■住所 島田市旗指2883
■問合せ:0547-35-3455