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マーベル&ディズニーや『アバター』VFXスタッフ、初の労働組合契約を締結 ─ 「大きな変化の第一歩になれば」

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マーベル&ディズニー映画や、20世紀スタジオ製作『アバター』シリーズに携わる視覚効果(VFX)スタッフが、初の労働組合契約を締結した。北米の映画・ドラマ・舞台に携わるスタッフの労働組合・IATSE(国際舞台演劇・映画従事者同盟)が発表した。

IATSEによると、組合はマーベル・スタジオとウォルト・ディズニー・ピクチャーズのプロジェクトに関する契約と、『アバター』シリーズに参加している同じくディズニー傘下のTCF US Productions 27, Inc.に関する契約を、組合員による「圧倒的多数」の投票を受けて批准。詳細は明かされていないが、前者は2025年5月14日に、後者は2月に批准されたという。

「デアデビル:ボーン・アゲイン」やのVFX作業に携わったカエル・リアコス=ギルバート氏は、マーベル&ディズニーに関する契約を「VFX業界全体が待ち望んだ勝利」と形容。「私たちは決意と意志の力で実現できることを証明しました。今後は推測したり、皮肉や疑念に悩んだりする必要はありません。私たちは紙とインクをもって、自分たちにふさわしい契約をもたらしたのです」とコメントした。

発表によると、『アバター』に関する契約は3年間にわたり、シリーズの新作で組合員が優先的な雇用権を有するほか、新たな賃金体系や年俸の引き上げ、労働時間と食事・休憩に関する規定、解雇および解雇予告手当が明記された。マーベル&ディズニーの4年間にわたる契約でも、同じく年俸の引き上げや労働時間・休憩・食事の規定のほか、時間外手当・危険手当、本人の意志で雇用関係を終了する権利などが保障されているという。

なお具体的な内容は不明だが、どちらの契約にもAIに関する規定が含まれているとのこと。『アバター』の契約では(ジェームズ・キャメロン監督がStability AIの取締役になど、AI利用に積極的であるためか)AIへの言及が明文化されており、マーベル&ディズニーの契約には、IATSEによる2024年の契約に含まれていたAIに関する規定が適用されるようだ。

かねてマーベル・スタジオ作品はVFXチームの過酷な労働環境がなど、スタッフのケアと待遇改善が求められていた。実写版『白雪姫』(2025)にも携わったディズニーのVFXコーディネーターであるマック・ロビンソン氏は、「長い道のりでしたが、実りの多いものとなりました。ディズニー&マーベルとの合意が、VFX業界にとってより大きな変化の第一歩となることを願っています」とコメントした。

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