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新春インタビュー 「安心して暮らせる高津区」へ 高橋友弘区長が年頭所感

タウンニュース

取材に応える高橋区長

本紙は高津区の高橋友弘区長に新春インタビューを行った。市制100周年の昨年を振り返ると共に区政運営の進捗や課題、今後の抱負を語った。(聞き手/本紙・室野義之)

--まずは2024年を振り返り、所感などをお聞かせ下さい。

「昨年は川崎市制100周年ということで、様々な記念行事もあり、充実した1年でした。夏に開催されたパリ五輪では、溝口がブレイキンの聖地としてメディアに多く取り上げられ高津区への注目が高まったことは嬉しい限りです。区内のスポーツ大会も盛んに行われ、6年ぶりの親子運動会も見応えがありました。一方で、年初早々に能登地方で発生した地震は、地域防災の重要性を改めて認識する出来事でした。また衆院選の影響により高津区民祭が開催されなかったことは、残念でした」

--区内における市制100周年関係の事業について、実績や手ごたえ、これからの展開についてお聞かせください。

「100周年記念事業として、JR武蔵溝ノ口駅の発車メロディーが、歌手の平原綾香さんの代表曲「Jupiter」になりました。また、溝口駅前のキラリデッキを居心地のよい空間にするリニューアルプロジェクトを進めており、デッキ上の喫煙所を移設したことで、どなたも快適に通行できるようになりました。さらに、地域の有志の皆さんにより、木を使った音楽ステージが完成。今後はステージの機能向上をはかるとともに、彩りよい植栽への入れ替え等も実施してまいります」

--そのほか重点的に取り組んできた区政運営施策と進捗状況は。

「地域活動に関する相談や各種情報発信を担う『高津区ソーシャルデザインセンター』(SDC)の相談窓口は、私が着任した令和5年4月に開設し、今では多くの方にご利用いただいています。他にも大山街道『まちの企画室』など、区民のアイデア実現やつながりづくりの取組も地域主体で進んでおり、特に若い世代が地域コミュニティの中で活躍する場面が多く見られるようになっています。さらに、築40年以上となる橘出張所で、リニューアルに向けた検討が進んでいます。地域に開かれたコミュニティスペースとなることを目指し、昨年から区民の皆さんへのヒアリングを重ねてきました。昨春には、橘出張所に近い橘樹官衙遺跡群が歴史公園として整備され、区内にとどまらず市外からも歴史愛好家が訪れています。橘出張所のリニューアルを通じて、橘地区にお住まいの皆さんが地元を一層好きになって、人とつながれるような場所にしていきたいと思っています」

--今年力を入れていきたい区政運営方針施策と抱負をお願いします。

「新年を迎え、改めて『楽しく安心して暮らせる高津区』をテーマにしたいと思います。就任以来、防災対策には重点的に取り組んでおりますが、高津区には川沿いや急傾斜地など、自然災害を受けやすい地域が多くあります。区でも迅速に避難所を開設できるような訓練や、区民の皆さんへの啓発活動などを行い、災害に備えているところですが、一人ひとりが『自分の身は、自分で守る』という意識を持つことが大切です。お住まいの地域のハザードマップを確認したり、防災訓練に参加したり、万一への備えをお願いします。一方、自然災害ばかりでなく、いわゆる『闇バイト』による強盗や特殊詐欺など、地域の安全を脅かす事件が全国的な課題となっています。住民があいさつを交わし合い、顔の見える関係が築けている地域は、犯罪が発生しにくいと言われています。お互いに助け合い、防災、防犯、福祉等、あらゆる面において『楽しく安心して暮らせる高津区』を実現するため、『地域包括ケアシステム』の構築を一層推進していきます」

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